野草と野菜
(卓効のある野草と健康野菜)


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7  みかん(カゼ薬として歴史も古い)
 みかんの原産地はインドシナ半島といわれています。柑橘類ですから、果実は酸味が多く、クエン酸、ビタミンCが多いという特徴があります。全体の重量の25%もある皮の部分には100g中にAが4500単位、Cが200mgも含まれています。
〔効用〕
 みかんはビタミンCが多いということで、カゼの民間薬として使われてきました。その最右翼が黒焼きでしょう。また、乾燥した皮は漢方では陳皮(ちんぴ)と呼んで補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、香蘇散(こうそさん)などの処方に入れられ、健胃、セキ止め、カゼなどに効果があるとされています。
〈用い方〉
 日頃からみかんの皮を干しておき、初期のカゼには適量を煎じて飲むと良いのです。みかんの黒焼きも、初期のカゼにはきわめて有効です。
 
【みかんの黒焼きの作り方】
〈材料〉みかん1個
〈作り方〉ガスコンロの上にもち鍋を置き、その上にみかんを皮つきのままのせて焼きます。皮が黒くなってくるまで焼き、ひっくり返して上下とも焼きます。皮が黒くなったら、皿にとって、黒皮をむいて食べます。
〈用い方〉熱いうちに、ヤケドをしないようにしながら、ふうふういって食べるのがコツです。よくかみながら、全部食べると体が温まってきますから、すぐに寝るようにします。
 
【半黒焼きの食べやすいカゼ薬の作り方】
〈材料〉みかん1個、すりおろしたひねしょうが茶さじ2分の1、ハチミツ茶さじ2,熱湯
〈作り方〉みかんを火にかけ、お尻が黒くなるまで焼きます。ひねしょうがとハチミツをご飯茶碗に入れ、熱湯を半分ほど注いでから熱いみかんを皮のまま入れます。
〈用い方〉みかんを茶さじでつきくずしながら食べ、湯も飲んでしまいます。服用後は暖かくして寝ることです。