野草と野菜
(卓効のある野草と健康野菜)


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37  キャベツ(カルシウム補給と潰瘍の治療)
 キャベツは地中海沿岸の原産で、ギリシャ人の常食だったと伝えられています。
〔効用〕
 生キャベツにはビタミンUという潰瘍を治す成分があります。またカルシウムも多く、しかも吸収しやすい形で存在するのが特徴です。カルシウムは年をとるほど吸収しづらくなって、骨折などの原因になりがちですが、その点都合のよい食品といえましょう。
 カルシウムはまた神経を鎮める作用を持っています。これは血圧にもよいことで、高血圧症の不眠にも有効です。
 さらにビタミンCも多く、手軽な供給源なのです。
〈用い方〉
 キャベツは料理するときに、サッと軽く過熱する方が、ビタミンCの逃げ方が少なく、上手に利用できます。
 胃潰瘍、十二指腸潰瘍の人には生ジュースがよいのですが、この場合はレモン汁をちょっと加えると、ビタミンCの酸化を防ぎます。
 しかし、ジュースではできるだけ早く飲むのがよいのです。
 キャベツのカルシウムは加熱しても、ほとんど逃げませんし、腸の調子を整える繊維も変わりません。用途を考えて、調理法を工夫してみてください。
 切ったキャベツを水にさらすと、水に溶けやすい成分が逃げてしまいますから、水ざらしの代わりに冷蔵庫で冷やして、さっぱりした口当たりにすることをおすすめします。
〔注意〕
 キャベツには痛風などを悪化させるプリン体が含まれていますから、通風ぎみの人はキャベツを控えるほうがよいでしょう。