野草と野菜
(卓効のある野草と健康野菜)


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35  おおばこ(セキと胃腸の薬)
 おおばこは山野に自生する多年草で、おおばこ科に属し、日当たりのよい平地に群生しています。
〔効用〕
 ビタミンA、B1、B2、Cなどとミネラルがあり、プラレタギンという配糖体が胃液の分泌をよくし、セキを鎮める効果があります。また、便秘にも下痢にも効能があります。
〈用い方〉
 漢方では車前子(しゃぜんし)と呼び乾燥した種を用います。利尿、健胃、消化、鎮咳に効果があるとされ、処方に精心蓮子飲(せいしんれんしいん)があります。民間薬に全草の陰干しがあります。
 
【おおばこの陰干しの作り方】
 5月から9月ころにかけて採取し、半日日光に直接当てた後に陰干しで乾燥させます。
〈用い方〉
 1日の適量は20グラムの陰干ししたおおばこを380ミリリットルで半量になるまで煎じて飲みます。便秘、下痢が交互するようなお腹の調子によく効きます。
 胃アトニーには陰干しのおおばこの葉、げんのしょうこ、はぶ草、昆布各5グラム360リットルの水で半量になるまで煎じたものを1日分とし、3回に分けて飲みます。
 セキにはおおばこの種2グラムを360ミリリットルの水で半量に煎じて飲みます。
 便秘を治すには陰干しのおおばこ10グラムとどくだみ10グラムを煎じて飲みます。
 
【おおばこの青汁】
 腸のぐあいが悪いときに、1日1回さかずき2杯ほどの青汁を飲むとよいのです。青汁はコンフリーやケールの場合と同様にして作ります。
〔メモ〕
 生葉は腫れ物の吸い出しや、やけど、切り傷、歯痛などに、もんでつけると効果があります。