野草と野菜
(卓効のある野草と健康野菜)


戻る 目次 進む

25  つるな(胃潰瘍、胃酸過多症に)
 つるなはツルナ科に属し、はまじしゃとも呼ばれる多年草です。わが国では本州中南部、四国、九州などの海辺に近い砂地に自生しています。
 茎はつたのように地をはっていて、卵型の肉の厚い葉が特徴です。夏から秋にかけて葉の脇から黄色い、可愛い花を咲かせますが、葉はなるべく若いうちに摘み取るのがよいのです。つるなは庭に植えても、すぐに根づくので、家庭菜園などには好適です。
〔効用〕
 漢字で蕃杏と書きますが、つるなと呼ばれたのはつるが伸びて地をはっていくありさまと食用できる葉を菜といったことから、つる菜、つまり食用にできるといった心持ちなのでしょう。つるなの乾燥したものを煎じると胃潰瘍、胃酸過多症に効果があるといわれてます。
 つるなは、何度摘んでも、また芽を出すので、毎日の食卓に使うことができます。汁の実、おしたし、油いためなどに重宝な健康植物です。
 
【つるなの民間薬の作り方】 
 花のある時期に葉、茎、根とも採取します。煎じ薬として用いるのは主として葉茎ですから、まず根を庭に移植して、根づいてから葉や茎をとれば、一石二鳥の効果があります。茎や葉は日光に直接当てて乾燥します。干し上がったら湿けないように保存してください。
〈用い方〉
 葉茎15グラムを360ミリリットルの水で半量になるまで煎じて、1日3回に分けて服用します。胃潰瘍、胃酸過多症に効果があります。