野草と野菜
(卓効のある野草と健康野菜)


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24  よもぎ(カゼの予防と健胃効果)
 よもぎは別名もち草とも呼ばれるキク科の多年草です。独特の香気があるので、薬草の知識がほとんどなくても、一度見たら間違えることはないでしょう。この香りの主成分はチネオールという精油です。虫よけの効果があります。
〔効用〕
 100グラム中にタンパク質5.2グラム、ビタミンA、B1、B2、C、鉄、カルシウム、リンなどが含まれています。乾燥したよもぎ葉100グラムとしょうがの葉10グラムを煎じて飲むと、痔の出血、子宮出血に効きます。ぜんそく、冷え性、神経痛などには、葉茎を煎じて飲むのがよく、これを浴槽に入れて入浴すれば腰痛、痔疾、神経痛によいといわれています。よもぎの青汁は高血圧、胃腸病、鼻血、痔出血、子宮出血、虫さされに効果があります。この青汁はマラリアにも効き、第二次大戦中はキニーネの代用として珍重されました。よもぎの乾燥した葉をつきくだいて、葉身を除いた腺毛と毛が、灸をすえるときに用いるモグサです。
〈用い方〉
 よもぎの青汁はいろいろな病気に効果がありますが、特有な芳香が強すぎて、味も苦く、濃厚なため、飲みにくいのが欠点です。青汁として用いる際には他の野菜のジュースと混ぜて作るとよいでしょう。よもぎを細かく刻んで小麦粉に入れて作ったよもぎだんごを三食のうち一食べるようにすると虚弱体質を改善できます。
 
【乾燥よもぎの作り方】
 春先のまだ葉の柔らかいよもぎを摘み取るのがよいのです。堅い軸は下から切り落としてゆでます。こうしてアク抜きしたら日光に直接さらして乾燥させ、保存容器に入れます。