野草と野菜
(卓効のある野草と健康野菜)


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23  大豆(畑の肉と呼ばれる植物タンパクの王様)
 大豆は中国北部の原産とされていますが、わが国や東南アジアで古くから栽培され、品種も数多く、色は黄、緑、黒などがあります。みそ、しょうゆ、納豆、豆腐などの原料のほか、化学調味料の原料でもあります。
〔効用〕
 大豆はタンパク質を40%も持っていて、畑の肉と呼ばれています。タンパク質の中では、他の植物性タンパク質に欠けがちなリジンやトリプトファンを持っているのが特徴で、メチオニン、シスチンなどの必須アミノ酸を補ってやれば、とても優秀なタンパク源といえるでしょう。
 化学調味料のうまみの秘密といわれるグルタミン酸や代謝に関係があるアスパラギン酸も多く含んでいます。さらに大豆油にはリノール酸が多いので、コレステロールを溶かす作用があり、動脈硬化を予防します。また、ブラジルでは大豆が糖尿病に効くという説があるそうです。
〈用い方〉
 大豆は組織がとても堅いので消化が悪く、煮ても70%しか消化吸収されません。しかし豆腐や豆腐のもとになる豆乳、呉汁、きな粉などにすれば消化吸収を90%以上に高めることができます。虚弱体質の改善などには豆乳の常飲が進められます。
 
〔豆乳の作り方〕
 大豆を一晩水につけてふやかし、ドロドロになるまで煮たものを布でこしたのが豆乳です。豆腐は豆乳を固めて作るもので、絞りカスはおからです。