イースター島の牛


旅の日程
2007.10.29-11.4
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放牧  イースター島はさしずめ全島全土放牧場。さすがに街中で牛を見る事はないが、 街から10分も歩けば牛に出会える。一見ホルスタインとジャージーの搾乳牛の放牧風景 みたいだが、ラパヌイの人たちは搾乳なんて面倒くさいことはしない。
 第一誰の牛がどこで草食ってようと気にしないんである。

 この牛なんかホルスタインかと思うような模様だが、 足の先まで黒いところを見ると、そうではない。
 好き勝手に島をうろついてるんだから当然自然交配で子牛が出来てしまう。 とするとここの牛は全部雑種という事になる。
 馬同様に牛にも持ち主はちゃんといる。 それが証拠に耳にはちゃんと日本の牛と同じように黄色い耳標が付いている。

子牛  どういう基準で牛を選ぶのかは知らないが、時折牛を捕まえて庭先で屠殺して食うそうだ。
 耳標が入っていなかったら、「お前、俺の牛食いやがったな」なんて言いがかりも可だが、 馬には烙印が押されてたところを見ると昔は牛もそうだったんだろう。
 それにしたって今も昔も子牛が誰のものかは曖昧だと思ったが、西海岸を歩いていたら 子連れの牛ばかりが集まっている所があった。

水のみ場  ちゃんと水飲み場が作ってあって牛たちは保護されている感じがした。 人間が牛を連れて来るのか牛が集まってくるのかは不明だが、 多分後者だろう。柵がないのだから。授乳期の牛は喉が渇くのだ。
 ここで親の乳を飲んでる間なら「俺の牛の子だから俺のもんだ」と主張することも可だろう。
 だけど今度は水をどこから引いてるのかという疑問が湧いて、 黄色いホースを辿ってみた。

水源  ホースは海に向って伸びている。そして海岸の岩をよけて作ったらしい穴の中に ホースの端が差し込まれていた。
 この島には川が無い。テレバカ山に降った雨は地中にしみこみ伏流水となって地下を流れる。 海岸には伏流水の出口があって、昔の人はその場所をよく知っていて上手に利用していたのだと アンドレアが言っていた。
 ここでは、その先人の知恵を受け継いで牛の飲用水を引いているというわけだ。
 そして近くにはもう一つの水のみ場があった。

大きな水溜り  プールみたいな大きな水溜りがあって、 行きがけに見た時は満潮時に海水が上がってできた水溜りかと思ったが、 帰りに見た時には牛がその水を飲んでいたから真水だと分かった。 考えてみれば海水が上がったものなら潮が満ちるたびに水が入れ替わるのだから、 こんなに水が濁っているはずがないのである。
 おそらく底から伏流水が湧き出しているのだろう。

イースター島の花に続く

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