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タネから育てる

growing from seeds

フクシアの実生

一般に、フクシアは採りまき (採種後すぐにタネまきすること) なら比較的早く発芽します。
一方、いったん休眠状態に入ったタネは、まいた後発芽まで2週間以上かかるのが普通で、1か月以上かかることもあります。同じ実から採ったタネを同時に播いても発芽のタイミングはバラバラです。これは、発芽後の全滅を防ぐ自然の知恵です。

ここでは、Chiltern Seeds から入手した Fête Floral という品種を例に、タネまきをご紹介します。当時 (2003年)、T&M と Patrick Studio からも、F. boliviana 'Fete Florale' というタネが販売されており、これと同じ可能性が高いと思われます。

1. まき床を準備する

私のやり方をご紹介します。
まずプラスチックの密閉容器 (タッパーウェアなど) にコーヒー用のペーパーフィルターを敷き、フィルターの上からメネデールの原液を注ぎます。
分量はフィルターの上に少し原液が浮く程度です。
この中にタネをまきます。
こうすると、最初から用土にまくのと違い、発芽率が悪くても用土が無駄になりません。
湿度を保つたために、容器のふたは閉めます。
発芽には光が必要なので、容器は光が通るものにします。

原種、自家交配種を問わず、私はこの方法で発芽させています。

Fête Floral は発芽温度が20〜25℃となっていましたが、これはフクシアとしては高い方に属すると思います。自分で交配・採種したものは20℃までで発芽しますので …。
「育て方 Top」 - 「D. Luther 氏によるアドバイス」 では、16〜19℃程度を推奨しています。

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2. 発芽と移植

12月の20日にまき、指示どおりの温度を保っていると6日で発根しました。フクシアとしては早いです。
写真はかなり拡大しています。
実際のタネはケシ粒ほどの大きさです。
発根したらすぐに用土に移します。
用土に移した後に間もなく葉が展開します。
この後は、過湿を避けながら育苗してください。
フクシアの初期成長はかなり遅く、双葉が出た後なかなか本葉が出ませんが、異常ではありませんので心配しないでください。

3. 成長

3か月後の姿です。
鉢はまだ、タネを移植した極小サイズ (5cm径) のままです。

適宜鉢増ししていきます。
このあたりからは挿し木の育苗と同じになります。

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4. つぼみ

約5か月後、つぼみが上がってきました。

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5. 開花

6月に開花です。

開花までの期間は種 (または交配) によりまちまちです。
F. procumbens F. fulgens の場合、秋にまいて翌々年の春までかかります。
交配種の場合、秋まきで早ければ翌年の初夏に開花します。
これは交配親次第です。
早い開花を期待するとがっかりしますので、のんびりとお待ちください。
実生でお勧めなのは F. procumbens です。タネが大きくて扱いやすいですよ。
他の植物と同様に、タネから育てた苗につぼみを見つけたときの喜びは格別です。
フクシアの実生、よろしければお試しください。

(2009年8月13日)

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