葡萄産地の地図読む葡萄酒 その8
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頭の中に地図
葡萄酒を速くマスターする方法は、葡萄産地地図を覚えることです。地図はパソコンのファイルに相当します。ファイルがないとデータを蓄えることが出来ません。漠然と飲めばそれは単にアルコールで酔うだけです。それでは面白くありません。葡萄酒を飲む度に、そのファイルにインプットしていきます。そうすると記憶が定着します。
私は頭の中に葡萄産地の地図が入っています。葡萄酒を飲む度にそれはどこの畑か地図に書き込みします。そしてその葡萄酒の印象も一緒に書き込みます。例えば「ロマネ・コンティ」を飲めば、それはブルゴーニュのコート・ド・ニュイのヴォー・ロマネ村の真ん中の、一番素晴らしい「ロマネ・コンティの畑」から造られた葡萄酒だと頭にインプットします。そしてその葡萄酒は、「スミレやチョコレートの香りがし、余韻が名鐘の響きのように、いつまでも口腔内に残っていた。」という印象をファイルに書き込みます。
ブルゴーニュ地図
黄金の丘、「コート・ドール」。中でも「コート・ド・ニュイ」は、素晴らしい葡萄畑産地です。特級畑がひしめく「ヴォーヌ・ロマネ」。ここにかの有名な「ロマネ・コンティ」の畑があります。広さはたったの1.8haで、年産わずか5,000本しか作られません。その葡萄酒を世界中が求めますから、価格はうなぎ登りです。
ボルドー地図
パリからTGVに乗って３時間あまりで、ボルドーのサン・ジャン駅に到着します。ドルドーニュ川とガロンニュ川が合流して、ジロンド川になります。合流地点から15km上流のガロンニュの位置にボルドー市があります。
ボルドー市から南西に3kmのところに、貴腐葡萄酒で有名なソーテルヌが位置しています。ソーテルニュで断トツの甘口貴腐葡萄酒、「シャトー・ディケム」があります。ロシア皇帝が争って、この貴重な葡萄酒を手にいれたという逸話が残っています。