院長の談話室 読む葡萄酒

葡萄品種読む葡萄酒 その3

PDF版はこちらから

PDF版をダウンロード

わたしが選ぶ五大品種

私の独断で五大葡萄品種をのべます。それは、

  1. ピノ・ノワール
  2. カベルネ・ソーヴィニヨン
  3. メルロー
  4. シャルドネ
  5. ソーヴィニヨン・ブラン

これ以外にも葡萄品種はたくさんありますが、代表的な5品種を紹介します。

1.「ピノ・ノワール」

ピノ・ノワール

ブルゴーニュの赤葡萄酒に使用される高貴な品種です。冷涼な地区での栽培が要求されます。ブルゴーニュでは、ブレンドされることなく醸造されます。果皮がとても薄くて、繊細な取り扱いが必要です。知性よりも感性に強く訴える魅惑的な葡萄品種です。

ブルゴーニュのコート・ド・ドールのコート・ド・ニュイで、この葡萄から作られる赤葡萄酒は最高に素晴らしいです。

2.「カベルネ・ソーヴィニヨン」

カベルネ・ソーヴィニヨン

ボルドー地区でよく使われる葡萄品種です。晩熟で比較的暖かい気候を好みます。ボルドーの葡萄酒は、これに次のメルローとブレンドして作られます。第三国で温暖なところでしばしば使われる葡萄品種です。

ボルドーのメッドク地区でこの葡萄から作られる赤葡萄酒は、こくがあり、渋みとのバランスは絶妙です。

3.「メルロー」

メルロー

「メルロー」の語源はフランス語の「ツグミ」を意味する「メルル」からきています。ツグミが早熟なメルローを真っ先についばむからと言われています。ボルドー地区のポムロルに「ロマネ・コンテイ」に並ぶ素晴らしい葡萄酒があります。それは、「ペトリュス」です。この世の葡萄酒を超えています。これは、「メルロー」100%から造られています。

4.「シャルドネ」

シャルドネ

白葡萄品種の王様。発芽が早く遅霜の被害にしばしば会います。「シャブリ」ではこれを防ぐためにストーブを焚きます。オークの小樽発酵で魅惑的な葡萄酒ができます。ブルゴーニュでは、「モンラッシェ」という地区でこの世のものと思われない葡萄酒が生まれます。

5.「ソーヴィニョン・ブラン」

ソーヴィニョン・ブラン

この葡萄品種から作られる葡萄酒は柑橘系の香りが特徴です。ロワールの「ピュイイ・フュメ」はまさに土佐の「ブンタン」の香りがします。ニュージーランドの土壌には、この葡萄品種が素晴らしくマッチします。私の大好きな「クラウディ・ベイ」のソーブィニヨン・ブランはいつ飲んでも香りが楽しめます。葡萄酒は香りが命ですから。

私は和食を食べるとき、この葡萄品種の葡萄酒を合わせて楽しんでいます。特にポン酢の入った貝料理にこの葡萄酒を合わせると、素晴らしいマリアージュが楽しめます。