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技術資料室
A09 幹線ケーブルの算出(例)3相3線式の場合 y-326 
      参考例 
幹線ケーブルサイズを検討
    

NFBの選定 (電技185・186条)
電線の許容電流が負荷の種類及び大きさに
より定まり、その電線の許容電流に応じて
NFB(過電流遮断機)の定格電流が選定さ
れる。 

幹線ケーブルの許容電流は、遮断器容量
225Aの為、遮断器容量より大きな電流置す

なわち、幹線ケーブルは225A以上の許容
電流のものを用います。

よって、CVTケーブル許容電流表 より

CVT100゜許容電流290Aが候補に上げられ
ます。


低減率から幹線ケーブルサイズの選定

配線敷設ルートから、既設ラックを使用しケ
ーブル2段積、10列以上の敷設となる為この
時の低減率は

低減率表 より0.5となります

CVT 100゜  
許容電流 290A×0.5=145A

となり、低減率にて検討の結果遮断器容量
225Aに満たない為、再検討。

CVT 100゜ 許容電流 290A×0.5=145A
CVT 150゜ 許容電流 380A×0.5=190A
CVT 200゜ 許容電流 465A×0.5=232.5A

よって、CVT 200゜ を用い次に電圧降下に
て再検討とする。


電圧降下から幹線ケーブルサイズの選定

3相3線式配線の電圧降下(簡易計算式)

3相3線式の電圧降下(線間)e=
30.8×電線亘長m×電流A /1000×断面積

CVT200゜の場合 e=
30.8×220m×225A /1000×200゜=7.6V 

許容電流降下率は 
内規による許容電流降下率表 より7%とな
る為  
 
許容電圧降下=210V×0.07=14.7 V

となり、許容範囲の為、 幹線ケーブルは
CVT 200゜ を敷設する事に決定した。

尚、経済的側面から、ケーブルの敷設方法に
よる低減率の検討、周囲温度、負荷需要率
等を再検討し実施工を行うこと。