5日目(3/18 Sun.)
ドイツ2日目の朝である。起床は5:00。実に健康的だ。6:30にチェックアウトを済ませ、6:45この旅のハイライトである”ノイシュバンシュタイン城”へ出発!アウトバーンを抜け一路”ロマンティック街道”へ。
ロマンチック街道へは、ミュンヘン郊外からアウトバーンを走り30分ほどであろうか。入り口には黄色い看板があり、そこからが昔からある街道なのだ。イギリスとは違い、一面ののどかな牧草地が広がっていた。広大な大地に広がる草原に小さな村々があり、それが絵になる風景なのもドイツの魅力だろう。まさに”ロマンチック”なのである。
![]() |
ガイドさんによると、このロマンチック街道、”ロマンチック”なだけではないらしい。その昔、ローマ帝国が全盛だった頃、「すべての道はローマに通ず」という言葉があったように、ヨーロッパの主要な道はローマに通じていたらしい。この街道も例外ではなく、ローマに通じる道だったのだそうだ。本当はこの意味の方が強いらしい。だから本当は”ロマンティッシュ街道”と呼ぶのだそうだ。勉強になった。 |
![]() |
ロマンチック街道。小さな村々と広大な草原が続く道。人々は、この”ロマンチック”という響きに憧れて旅しにくるのだろう。その期待を裏切らないのも、景色の力強さなのだろう。いろんな思いに耽ることのできる景色だった。 |
ノイシュバンシュタイン城が近づくにつれ、ドイツアルプスが大きく見えてきた。この城があるフュッセンという町はオーストリアとの国境に位置しており、このドイツアルプスによって隣の国と隔てられているのである。この時期、気温は暖かくても5℃程度だという。今日の気温は5℃だったので肌寒いのだがこの地方では暖かい方なんだろう。アルプスはまだ雪景色でとても美しかった。
![]() |
ドイツアルプス。ガイドさんの話しによると、1週間前までは山の方は雪深かったらしい。バスも走るのがたいへんだったそうだが、少し暖かくなってきて一気に雪が解けたらしい。山には雪が残っていてふもとは緑がきれいに色づき、ちょうどいいタイミングである。まあ、これも私の日頃の行いのおかげだと思うが・・・? |
ミュンヘンからバスで2時間走り、ノイシュバンシュタイン城に到着!本当に美しい城である。パンフレットでは美しい方向からしか写っていないが、実はがけっぷちに建っているのである。
![]() |
ノイシュバンシュタイン城のノイは英語で言う”New”、シュバンは”Swan”、シュタインは”Stone”である。だから、『新しい石の白鳥城』とでも言えようか。しかし、間違っても”ノインシュバーンシュタイン城”と言ってはいけない。ノインは”9つの”、シュバーンは”ブタ”である。だから『9匹のブタ城』になるのである。 |
9時ちょっと前に現地に到着し、少しの間自由散策へ。というのも、この城は入場するのは予約制で、10時に予約を入れたため1時間自由時間ができたというわけである。入場制限しないと入れないとは相当観光客が多いのだろう。
バスを降りたのは山のふもとで、ちょっとした店が何件かあった。その1つは”シュバンガウ”というおみやげやさんで、なぜか店の看板には『シュバンガウ』と日本語で書いてあった。店の中の店員も日本人だった。ガイドさんが言うには、ノイシュバンシュタイン城は日本人とアメリカ人の観光客がすごく多いらしく、この地の第二外国語はなんと”日本語"らしい。それも納得できる。なぜならば、そこらへんにいる人の半数以上は日本人だったから。
この売店ではがきをたくさん買い、日本語のガイドブックまで購入してしまった。
![]() |
おもやげやさん。ここらでは、第二外国語は英語ではなく日本語である。店員も半分以上が日本人だった。 |
ふもとのおみやげやさん街の向かいには、”ホーエンシュバンガウ城"が建っている。この城は、ノイシュバンシュタイン城を建てたバイエルン王”ルートヴィヒ2世”が少年時代を送った城である。ノイシュバンシュタイン城の建設中もこの城から進行状況を眺めていたらしい。
![]() |
ホーエンシュバンガウ城。ルートヴィヒ2世の居城。自由な時間がもっとあったら、歩いてこの城も散策してみたいと思っていたのだが、残念ながらそんな余裕はなかった。淡い黄色の壁がとても印象的で、ノイシュバンシュタイン城の方から見ると、竜の頭にのっている王冠のような形に見える。城全体が芸術作品なのである。 |
このホーエンシュバンガウ城の周りには2つの湖がある。その1つ”アルプ湖”に行ってみた。波一つなく、鏡のように透き通った湖面には、2つの山とその間に雪で覆われた美しいアルプスの山が顔をのぞかせている。感動的に美しかった。まさに”白鳥の湖”といった感じだった。白鳥も泳いでいた。
![]() |
アルプ湖。波一つたっていない本当に美しい湖である。山と山の間に雪を頂いたアルプスが美しく映えている。別世界に来たような風景である。あまりの美しさに時が経つのを忘れたひと時であった。 |
9時過ぎ、バスで途中まで上り、そこからは少し歩かなければいけない。城までの行き方としては、バス、馬車、徒歩の3種類があるが、今度訪れることがあれば散歩しながら山を上るのもいいだろうと思った。
![]() |
下から見上げるノイシュバンシュタイン城。断崖に建つ白亜の城。美しいの一言。 |
坂を登り、パンフレットによく出てくる風景を撮れる”マリエン橋(昨日のドイツ人おばあちゃんの発音では「マリーン橋」となるが)”へ行った。やはりここからの景色は息を呑むほどの絶景である。
![]() |
マリエン橋からの眺め。絶景である。この城はディズニー映画に出てくる城のモデルになっているらしい。それも納得である。まさに、”おとぎの国の城”である。どことなく、東京ディズニーランドのシンデレラ城に似た雰囲気をもっていると感じるのは私だけだろうか? |
上からは、ホーエンシュバンガウ城がきれいに見えた。前にも書いたが、聞くところによると、右側の湖を取り巻く山並みが”竜”の寝そべっている形で、城がその冠になっているらしい。
![]() |
上から見たホーエンシュバンガウ城。横たわっている竜の頭に王冠がのっているのがわかるだろうか? |
正面からも写真を撮ってみた。間近で見てもやはりきれいだった。
![]() |
ノイシュバンシュタイン城正門。前から見ると、赤レンガの正門が見える。真っ白な壁の中で、ここだけが赤である。アクセントがきいていていいのだろう。 |
![]() |
どこから見ても、きれいなもんはきれいである。ルパン3世なんかに出てきそうな城だと思うのも私だけだろうか? |
10時になり場内へ入場した。正門は赤レンガでできている。城内へ入ると中庭があり、そこにはゲートがある。入場時間になるとゲートを通って入場するという仕組みである。ここでも入場を待つ人が大勢いた。やはり半数以上は日本人だろうか。城内ではスピーカーで城にまつわるエピソードと各部屋の案内が英語と日本語で流れていた。
![]() |
ノイシュバンシュタイン城正門。比較的新しい城なので、中世の城のような繊細なつくりの彫刻などはなく、どっちかといえば造りが豪快な方だろうと思った。。 |
![]() |
中庭から見る城。壁には大きな壁画が描かれており、今まで見たことのある城とはまったく違った雰囲気を出している。 |
館内は写真撮影禁止なので、写真はパンフレットから拝借してみた。本当はいけないかもしれないが・・・
![]() |
最も印象深い部屋は、やはり”王座の広間”だろう。これでもまだ未完成だと言う。大理石の階段の上には玉座が置かれるはずだったが、ルートヴィヒ2世の死により中止されたままであるらしい。壁画も見事だった。中心の大きなシャンデリアは、ウインチで上下できるらしく、ろうそくの取替えが簡単だったそうだ。この城は日本でいうところの明治時代初期あたりに建てられた城で、比較的新しい城であるが、当時の最先端の技術が詰め込まれているらしい。城内には暖房設備、エレベーターもあるのである。 |
![]() |
寝室も見事である。王は身長191センチだったらしく、ベッドはロングサイズ仕様になっているそうだ。ベッドの上の木彫りの彫刻は特にすごいのである。とても複雑なつくりなのだが、1本の木でできているらしい。真ん中はどうやって彫ったんだろう? |
ルートヴィヒ2世は人見知りが激しく、人に会うことを極力嫌ったそうである。城の内部には国王の肖像画や彫刻などが飾られるのが普通だが、王の生前には一切なかったのだという。死後、入り口に胸像が飾られたのみである。しかし、王はロマンチストだったので、オペラの世界を再現した夢の城を建てようと思ったそうである。このような王の性格が、山深いがけっぷちに美しく映える城を建てさせたのだろう。この城からの眺めも感動的だった。
見学を終え、ふもとまで徒歩で降り、レストランでソーセージとビールの昼食をとった。ドイツビールもうまかったが、なんといってもソーセージが絶品だった。『名物にうまいもんなし』とよく言うが、ほんとにおいしいのである。
12:30感動的だったノイシュバンシュタイン城を後にし、一路ローテンブルクへ。
15:00過ぎ、ローテンブルクに到着。ここは中世の町である。外敵から守るため城壁で取り囲んである。戦争の歴史を感じる。
![]() |
ローテンブルク。町は全体が城壁で囲まれており、門には見張りのための塔が建っている。中世の街並みがほとんどぞのままに残っている町であるが、町の美しさの反面、戦いの残酷さを感じる町である。 |
城壁の中は美しい街並みが今もまだ残っている。中でも左の写真の鍛冶屋さんはローテンブルクで一番美しい建物なのだそうだ。
![]() |
ローテンブルク1番の美しい建物。鍛冶屋さん。屋根の曲線がすばらしい。右には城壁と見張り台。こんなに美しい観光地でも、昔は武器を作っていたのだろうか。 |
ミュンヘンもきれいな街並みだったが、ローテンブルクは人もあまり多いわけではなく、落ち着いた雰囲気でとてもいいところである。中世に建てられた家々が今もほとんどが残っており、しかも何百年も経っている家で、今もなお生活しているところに驚いた。
![]() |
家の軒先には滑車がついており、小麦などを滑車を使って上の階まで引き上げていたそうだ。家もカラフルでしかも上品なのである。時間がゆっくりと流れる街に思えた。 |
町の中心は”マルクト広場”で、市庁舎、市議宴会館がある。この中心部から町のどこへ行くにも徒歩で十分な距離のこぢんまりとした町なのだが、どこへカメラを向けても絵になる風景が撮れてしまうのも魅力的である。街そのものが芸術である。
![]() |
マルクト広場。英語で言うところの「マーケット」らしい。町の中心部のこの広場では、かつて日曜日にフリーマーケットが開かれていたらしい。今日は日曜だが、あたりは何もなかった。今はもうやっていないのだろうか? |
店の軒先には目印がついており、それも中世の美しい街並みを演出している。ここでは、あの”マクドナルド”でさえも絵になるのである。ちゃんと”M”の目印がついていた。
![]() |
ローテンブルクのホテル。トナカイか鹿のような動物がマークとして使われているが、どういう意味なのかはわからなかった。しかし、こういうホテルで泊まってみたいものである。 |
![]() |
マクド・ローテンブルク店。看板はもちろん”M”。絵になる風景の中で決してじゃまにならない風景を保っているところに、ドイツのこだわりを感じる。 |
ローテンブルクの名物は”シュネーバル”(英語ではスノーボール)というもので、小麦粉を練って丸めたものを油で揚げたものだ。食べてみたが、これもまたうまかった。
![]() |
パン屋さん。ローテンブルク名物の「シュネーバル」はここで買える。 |
![]() |
シュネーバル。右前がシュガーがかかっているもの。右奥は何もかかっていないもの。どちらもかじってみたが、どっちもおいしかった。ローテンブルクに来ることのある人は、ぜひオススメの一品である。 |
いろいろ散策しているうちに16:00になってしまった。おみやげを買おうと思い店に入ったが、「もう閉めるよ、明日来てね」と店員さんに言われ、「もう行かなきゃいけないので、明日はこれないよ」と答えると、特別に入れてもらえることになった。その店は日本人が経営しており、日本円のT/Cが使えた。偶然発見した店が大当たりだった。しかも、値引きまでしてもらえたので最高である。
17:00、ローテンブルクを後にし、バスで今日の最終目的地であるハイデルベルクへ。ハイデルベルクは学生の町で、かのゲーテもこよなく愛したそうである。しかし、19:00に到着したので当然見てまわるところは開いているわけもなく、外からハイデルベルク城と街並みを見るだけだったが今度ぜひ来てみたいところである。
![]() |
ハイデルベルク夜景。昼に来てみたい。 |
いつもながら街をさまよい、落ち着いて食事のできるところを探し、『furstenburg』というレストランに入った。一番うまいものを頼もうと思い聞いてみると、やはりソーセージだそうだ。ドイツ最後の夜なのでビールも頼んでみた。ソーセージが出てきて、「写真撮ってもいいですか」と尋ねたら、OKだったのでドイツ最後の食事をカメラに収めた。
![]() |
ソーセージはやはりでかかった!しかもかなりうまい!ザワークラウトも山盛りである。 英語がそこそこ通じたので、ビールをおかわりし、デザートも頼んだ(チーズケーキはとてもおいしかたった)。その上、コースターも記念にほしいなどと、少しわがままを言ってしまった。 |
隣の席では、おじいさん同士で熱く今日のF1グランプリの結果について話していた。何週目で誰がスピンして、何週目でセーフティーカーが入って、(延々続く)・・・1位は○○で、2位は(延々続く)・・・で、シューマッハは何位だったとか、細かく全部話していた。これもドイツの国民性なんだろうか。やはりシューマッハは英雄のようだ(兄弟共に)。
店を出て21:00ごろホテルへ帰った。ハイデルベルクは人で混雑することもなく、とても落ち着いた雰囲気だった。夜に着いたということもあるが・・・
ホテルは『BAYRISHER HOF』というホテルで、雰囲気は今までと全く違う感じである。ベッドは狭いが木でできている。ドイツらしく部屋の照明はかわいらしい笠がかぶっている。バスルームはかなり広いががらんとした感じである。ホテルの廊下はあまり照明がついていないため薄暗く、多少薄気味悪かった。
![]() |
ハイデルベルクのホテル。ホテル全体の雰囲気としては、廊下やフロントの照明が暗くてけっこう不気味だったが、部屋の中はインテリアも凝っていた。ドイツらしく(?)、自然で落ち着いた雰囲気が感じられた。 |
![]() |
部屋の中は、木をふんだんに使っている。とてもいい感じである。 |
今日は盛りだくさんの1日だった。ドイツは風景そのものが旅人の心をつかむのだろう。ゆったりと流れる時間を感じ、身体は疲れたが心は元気になった。いよいよ明日はこの旅最終目的地のパリへ出発だ。ドイツはまたいつかゆっくり来てみたいところだった。