4日目(3/17 Sat.)
 今日はドイツへの出発の日である。ミュンヘン行きのフライトが早かったため、早朝3:15に起床。前日に頼んでおいた朝食をかき込んで、身支度を整え5:00に3泊お世話になったホテルをチェックアウトした。5:15にホテルを出発し、ロンドンヒースロー空港へ。

 空港に着きチェックインをしようとしたのだが、イギリス人は歩くのは速いくせに仕事は遅い。しかも前の乗客の荷物が多くてチェックインに時間がかかっていると、カウンターのおねーさんも「やれやれ・・・」といった表情を出していた。日本ではあまり見られないが、こっちではそういうことも普通なのだろう。
 ところで、イギリス人は歩くのが速いという話であるが、これは本当のようだ。3日間ロンドンにいて、歩く人の速さにはちょっと驚いた。日本では大阪の人が歩くのが速くて有名だが、その遥か上をいっていることは間違いない。きっとイギリス人は生まれた時から歩けるのだろう。

 チェックインを終え出国審査へ。手荷物検査場では警備のおじさんが陽気だった。鼻歌を歌ったり、「オハヨ〜ゴザイマ〜ス!」などと言っていた。ヒースロー空港は警備が厳しいことで有名というがそれもあやしいもんである。

 フライトは7:15。ルフトハンザドイツ航空4667便だ。ミュンヘン行きのドイツの航空会社だからもちろん最初に出てくるのはドイツ語。その次は英語である。英語だらけでアップアップなのに、もう1つ言語が加わるとさらにアップアップなのは言うまでもない。
 ドイツの人は細かいのだろか?搭乗は「1〜2番どうぞ。・・・3〜4番どうぞ・・・」と前から2列ずつ乗客を入れていくのである。その割には、機内に荷物を運ぶ時は、トラックに客の荷物を山積みにして雨ざらしの中で搬入するのである。これも日本では考えられないことだ。
 機内では隣におねーさんが2人おり、ドイツ語で「後ろにもう1人いるんだけど換わってくれない?」というようなこと(だと思う)を言われ、快くゆずってあげた。その後ろの人にお礼(だと思う)を言われたが、ドイツ語だったのでどう答えていいかわからず、とりあえずスマイルでごまかした。
 飛行機は”ボーイング737”。比較的小さな飛行機である。機内にはオーディオがついておらず、席のポケットにはドイツ語の機内誌が入っている。内容は英語の方を見たら何とかおおまかにはわかるが、ドイツ語はチンプンカンプンだ。アナウンスも当然最初はドイツ語。その後英語が流れるが、いわゆる”ネイティブイングリッシュ”ではないので、イギリス人の英語よりはだいぶ言っていることがわかる。
 では、今日も雨の英国よ、さようなら!
朝食 機内の朝食。こっちの人は朝食はしっかりとるらしく、機内でもちゃんとトレイに乗って出てくるのである。やはりドイツの朝食はソーセージの薄切り、ハム、チーズとヨーグルトであった。ソーセージはかなりうまいのだが、オレンジ色のチーズはやはり強烈な味だ。チーズは好きな方なのだが、黄色っぽい普通のチーズに慣れている私にとって、これから先、濃厚なオレンジ色は難敵になりそうである。


 今回も窓側の席に座ることができたので、外の景色を楽しんだ。
雲海 ロンドン〜ミュンヘンの空。しかし、ヨーロッパはなんと雲の多い地域なんだろう。今日も見渡す限り、一面の雲海である。これは偏西風の仕業であろうか?ドーバー海峡なんて影も形も見えないのであった。ロンドンに行く時に見ておいてよかった。


 さて、ここで機内での話をしよう。私の隣は空席で通路側には70歳ぐらいの老紳士が座っていた。機内食を片付ける時には手を差し伸べて、「こちらによこしなさい」と気を使ってくれたり、飲み物もその老紳士がスチュワーデスから受け取り、こちらに渡してくれるのである。私たち日本人も、もっと紳士であるべきだろうと思った。「いいところは見習うべし!」である。

 ロンドンでは日本車がかなり走っていたが、ドイツはどうなんだろうか?イメージとしては”ベンツ、BMW、ポルシェ、アウディ、だらけ?”であるが、楽しみだ。
 空から見るミュンヘンの周りは一面畑だった。ロンドンとは違った雰囲気だ。イギリスとは違い大陸だからだろうか?北海道に飛行機で行く時も広大な畑が見えるが、見渡す限りの平野にどこまでも畑が広がっているので、北海道とはまた違った趣がある。
 ミュンヘンには9:00に到着した。ロンドンから1時間時差があるので、現地時間では10:00に着いたことになる。空港から、まずバスでホテルまで45分かけて行き、その後終日自由行動になった。ガイドのおばさんが「地下鉄の乗り方を教えてあげる」と言っていたが、自由行動好きの数名は別行動で散策に出かけた。私もそうした。

 ホテルからまず中央駅前を通り、”ノイハウザー通り”を抜け”マリエン広場”に向かった。この通りはとにかく若者が多かった。ドイツは街並みが美しいと聞いていたが、この通りは美しいながらも意外と新しい雰囲気がある。
ノイハウザー通り ノイハウザー通り。町の風景に伝統と文化を感じるが、若者の街だ。歩行者天国なので車が通ることはないのだが、とにかく人が多い。いたるところでストリートパフォーマーが路上ライブをしていた。


 ノイハウザー通りにはマクドナルドもあった。写真では見にくいが、関西風に言うと”マクド ミュンヘン店”である。
マクドナルド ミュンヘン店 ミュンヘンマクド。石造りの店なのだが、妙にマッチしているところがにくい。「ドイツに来るとマクドもこう変わるのか・・・」それにしてもさすがドイツ。シブイ!


 マリエン広場はミュンヘンの中心部である。その中央には金色に輝く”マリア柱像”があり、その後ろには”旧市庁舎”がある。その斜め向かいには”新市庁舎”が建っている。一見旧市庁舎の方が新しそうに見えるが、カラフルな方が”旧”なのである。新市庁舎の塔には上れると”地球の歩き方”に書いてあったので、市庁舎の中まで行ったのだが土曜なので閉まっていた。しかし、入り口にはドイツ語表記しか書かれていなかったので、休館であることを理解するまでにかなりかかった。
マリア柱像&旧市庁舎 マリア柱像と旧市庁舎。とんがっている塔が実にきれいだった。マリエン広場は、ミュンヘンの中心で、人も集まる場所である。


新市庁舎 ミュンヘン新市庁舎。彫刻が細かくて、いかにも古くからありそうなのだが、実はこっちが新市庁舎なのだ。からくり時計があるそうなのだが、タイミングが合わず見ることはできなかった。


 次に”フラウエン教会”へ行った。 この教会の塔の上はたまねぎ型の屋根になっている。休日なので(と思うが)礼拝に来て祈りを捧げている人がたくさんいた。あまり長いこといられそうな雰囲気ではなかったので一通り見学して出てきた。
フラウエン教会 フラウエン教会。この教会の塔も登れるらしいのだが、またしてもドイツ語表記にやられた・・・入り口がわかんなかったのである。言葉がわからないのは悲しい・・・


 次は”レジデンツ”に向かった。ここはバイエルン王家の”ヴィッテルスバッハ家”の本宮殿である。バイエルン最後の王”ルートヴィヒ3世”が退位して2年後には博物館として公開されたらしい。
レジデンツ ここはセキュリティが厳しく、カバンを預けて中へ入った。ドイツ語だらけに参っていたのだが、ここはチケット売り場に英語だけでなく、ご丁寧に日本語で”チケット売り場”と漢字も使って書いてあった。「お〜、こっちに来て初めての日本語だ〜」と少し嬉しくなったのだが、世の中そんなに甘くはないのである。館内に一歩踏み入れた瞬間、ドイツ語表記のみになるのである。というわけで、どれが出口なのか順路なのかを理解するのにしばらくかかり、展示物の説明はまったくもってのチンプンカンプンである。


 内部はヴィッテルスバッハ家の子孫の肖像画が121枚も並ぶ”先祖画ギャラリー”、ルネサンス様式の”アンティクヴァリウム”、銀食器コレクションなどがある。バイエルン王の権力が感じられた。かのゲーテ、モーツァルト、ナポレオンもこのレジデンツを訪れて、あまりの華麗さに驚嘆したそうだ。
先祖画ギャラリー(貴重な1枚) レジデンツの先祖画ギャラリー。先祖画みんなキラキラの額に納まっているのは圧巻である。レジデンツの中を写真に撮ろうと思ったのだが、悲しいことに先祖画ギャラリーの写真を1枚撮ったところでフィルムがなくなってしまった。カバンは預けてあるし、じたばたしてもどうにもならないので、おとなしくあきらめることにした。貴重な1枚。


 レジデンツを出て、今度は凱旋門まで歩いた。やはりドイツは街並みが絵になる。ロンドンも時代の流れを感じることができるいい街並みであったが、その美しさでは負けていないだろう。
街並み ミュンヘンの街並み。カラフルな壁や屋根がおしゃれだ。


 考えてみると、今日はレジデンツに入った入館料ぐらいしか出費がなかった。しかも、移動はほとんど”徒歩”である。市街地に小さく見どころがまとまっているので徒歩で移動しても知れた距離なのである。といことで、またしても徒歩でホテルまで移動!

 今日泊まるホテルは、”SOL INN MUNICH”というホテルである。ホテルのある道の突き当たりは教会で、いい音色の鐘が聞こえた。ホテルの周りの街並みもいい景色である。八百屋さんみたいな店もあり、中に入ってみたが夜食になりそうなものがなかったのでそのままホテルに帰った。
ホテルと教会 泊まったホテル。教会の鐘の音が聞こえて、とてもいい雰囲気のところであった。


 夕方、ご飯を食べるところを探したのだが、ドイツ語にかなりへこまされていたのでたくさん人のいるレストランには入らなかった。全くわけのわからん言語に囲まれて1人でめしを食うのはかなり勇気がいる。ということで、さまよったあげく”庄屋”という日本料理店に入った。ちょっと逃げに入ってしまった。
 店内には日本人がたくさんいるのかと思いきや、8割方は外国人だった。まあ、ここでは日本人も”外国人”なのだが・・・
 日本との違いを見つけようと思って”ラーメン定食”を頼んだ。店内のメニューには”Udon 〜”やら”Onigiri”といった表記で、ウエイターも日本人かと思いきや、「ウドンナイネ〜、ラーメンナラアルネ」と言われた。
 ラーメン定食は、しょうゆラーメンとギョウザのセットである。しょうゆラーメンは普通のラーメンだった。しかし、店員さんには申し訳ないのだが、ギョウザは強烈だった。皮が黄色なのである。卵が入っているのだろうか?なかもすごくモサモサしていた。店にはテイクアウトコーナーがあり、家に帰る途中と思われるドイツ人(だと思う)が列をつくっていた。隣に座っていた外国人は寿司を食べていたが、上手に箸を使っていることに驚いた。

 外へ出るとサッカーの試合から帰ってきた人たちが騒いでいた。そういえば、今日のバスの運転手さんは「今日はミュンヘンでサッカーの試合があるから、赤いタオルを首に巻いているやつらには気をつけろ」と言っていた。考えてみると。ドイツといえばフーリガン!それだけは危険である。しかし、陽気に騒いでいたのでミュンヘンは勝ったのだろう。
ミュンヘン夜景 ミュンヘンの夜景。ノイハウザー通りであるが、昼に見る風景とはまた違って見えた。ライトアップしている光も暖かい色で、店のショーウィンドウは明るく照らされていた。ヨーロッパの人は、ウィンドウショッピングがほんとに好きだと誰かが言っていたが、本当のようだ。たくさんの人が閉店後の店を見ながら歩いていた。


 ホテルに帰ってテレビをつけると、『クイズミリオネア ドイツ版』のような番組が放送されていた。ロンドンでもそれらしきものは見たが、ドイツのは日本と音楽も一緒なのである。ちなみに、”オーディエンス・テレフォン・50/50”のライフラインも同じだった。司会もみのもんたのイスの座り方とほとんど同じである。みのさんの顔だけ換わったと思えばカンペキである。ただ少し違うところは、「ファイナルアンサ〜?」と、あの妙な間がないことである。ドイツのミリオネアは100万マルクが最高だった。ということは、日本円にして5000万円ぐらいになる。日本より多いではないか!ドイツ語勉強してドイツ版に出場したら日本の5倍手に入ることになる。なんとお得な話しだ。

 今日はホテル内に売店も何もないので毎日の日課の手紙も書けない。その前に、土日なので郵便局も閉まっているのだが・・・

 今日は21:00ぐらいまで街をさまよった。暗くなりいろんな道を歩いているうちに、本当に迷子になってしまった。そこで近くにいたおばあちゃんに英語で道を尋ねた。しかし、老人に英語は通じるのだが、帰ってくるのはすべてドイツ語だった。手振りを見ていると、「そこで曲がってあっちに行くとマリエン広場にいけるよ」と言っているような感じだったので、お礼を言って行こうとすると、あまりちゃんとわかっていないことを察したようで、私の手を引いて”マリエン広場”(ドイツ人の発音では「マリーンプラッツ」)に連れて行ってくれた。握手をしてお礼を言い、なんとかホテルまで帰ってくることができた。ドイツ人のやさしさに感動した1日であった。

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