4.オカヤドカリよもやま話

ここには、他の項に納まらないなんだかんだを載せて行こうと思っています。

<<実録!オカヤドカリの脱皮>>


何のことはない、我が家のオカヤドカリが脱皮した時の日記です。以前、Heart Mitt Diary(現存いたしませんです...(^^; あしからず)に書いたものを一部修正して載せました。

1999年5月22日(土)
今日はとても良い知らせ。うちのオカヤドカリ君が我が家に来てから二度目の脱皮に成功いたしました!やったー!!
5月3日に砂にもぐって今日で20日。今回は、なんとえさ入れにしているジャム瓶のふたの下にもぐって隠れたつもりらしいけれど、ふたを除けると丸見えで、毎日様子をチェックできるので、前回の脱皮が全然見ることができず死んじゃったのかもと思い悩んだのにくらべ気が楽だった。
夕方5時ごろ、ふたを除けるとなんと第4脚までも貝の外へ出てしまって、ゲゲゲーっ!どうしちゃったのー??ひょっとして☆?と貝をゆすってみるとちゃんと反応したので、一安心。でも、いつもと違う妙な感じにそろそろの気配。
その後、晩ご飯を食べている最中にどうしても気になって、そーっとふたを持ち上げてのぞいてみると、おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぅぅぅぅぅぅぅーーー!脱ぎたてのほやほやの殻と、ベージュ色のオカヤドカリ君がいたのであった。感動!!
夕方、貝から身を乗り出していたのは、ひょっとしたらもうオシリのところが脱げかけていたのかも.......。 

5月24日(月)
おととい脱皮したオカヤド、ベージュから少し白っぽくなって、さらに今日はうっすら青くなってきた。大きさは今のところ脱ぐ直前より小さい気がするけど......。ホントに外皮が硬くなるまでに成長(膨張)するのかなー。
いつから食べはじめるのかと興味があったが、昨日、もうすでに自分の脱いだ殻を少し食べていた。食べたのは背中、腹部のすぐ上のところだ。腹部の皮はもとからくちゃっとなってから食べたのかどうかわからない。脚は硬いから割と薄い背中の部分から食べだしたのか、たまたま近くにその部分があったからなのかどうかな?人が病気の時におかゆを食べるように、弱っているときには薄いところ(えびのからのように結構柔らかい)を食べるような気がするけど。なんせ1匹しかいないので、データとるにはサンプル不足というところですね。
5月26日(水)
もう昨日からかなり色がはっきりしてきて青と薄い紫色が混ざった感じ。質感もだいぶん硬くなってきたように見え、表面がテカってきた。しっとりしていた大きいハサミ脚の掌(?)の部分もつるつるして光っている。うん、順調順調!
脱いだ殻もかなり食べているようだ。悪趣味と言われそうだが、脱皮後3日間でどのくらい食べたか見てみようと砂の中から脱皮殻を発掘!脱皮すぐのときのものと比べてみよう!新しいウィンドウでどうぞ→
脱皮殻の比較写真
写真が下手でわかりにくいけれど、頭胸部および脚の付け根に近い一節(長節)の部分を食べ尽くし、腹部の柔らかい皮と脚の長節をのぞく部分は食べ残している。
5月28日(金)
オカヤド君、まだ潜伏場所から出てこないけれど、かなり動くようになって殻から脚と顔を出してごそごそしている。「みかん(最近の呼び名)、元気かい?」と声をかけると久しぶりに愛くるしい目でじっとみつめかえしてくれた。そんなに見つめたら照れるではないか!←う〜ん、少し怪しい図かも知れない.......。
ハサミと顎脚を動かしているので抜け殻を食べ続けているようだ。 またどのくらい食べたか見てみたいけど、もう1日我慢して明日の休みに調べてみよう。もう体色はほぼ元通りになっているように思う。もともと少し色白の優男で紫よりは薄めのブルーという感じなのだ。
前回の脱皮では1週間くらいで砂から出てきた(いや、強制的に掘り出したんだっけ?)のであさってくらいには、また通常の生活に戻るかも............。
6月1日(火)
またまたヤドカリの話。脱皮から丸9日経ったがまだ出てこない。えさ入れのふたを持ち上げて様子を伺うと、ちろちろと触覚を動かし元気な様子なのに、なんで砂から出ようとしないのかナ。気になる抜け殻の食べ具合をまた調べてみた。
大きいハサミと脚先2本を残すのみとなっておりました。
6月5日(土)
またもや抜け殻をチェック。ハサミは食べ尽くされ脚先二本だけが残されていた。この写真を撮った後、ついに砂から出てきた。脱皮後14日目である。

*以上の日記のほかに、とれもろの雑記帳の中にも脱皮の話(オカヤド脱皮!)を書いているので、一度ご覧ください。



<<沖縄のオカヤドカリ>>

すでに1.オカヤドカリってでお話したように日本のオカヤドカリはすべて天然記念物で捕獲は禁じられています。ところが沖縄商工会議所によるオンラインショッピング(ECショップ沖縄)でオカヤドカリが売られているのを知り、商工会議所に問い合わせました。そして、一部の業者には国が時期・量を限定して許可しているとの回答を得たのです。さらに、許可が下りた時の新聞記事を送っていただいたので、要約して紹介します。

-------------------------------------
1985年6月15日付け日本経済新聞より

<天然記念物オカヤドカリ4業者に採集許可>
 オカヤドカリは国の天然記念物で採集、販売とも禁止されているが、文化庁は14日、沖縄と鹿児島の4業者に対し、量と期間を限定して採集を許可することを決めた。天然記念物にはオカヤドカリのように種を指定するものと生息地域を指定するものがあり、種指定記念物の採集が制限付きとはいえ認められるのは初めてである。
 文化庁は採集量の上限を沖縄で30トン、奄美で500キロと制限し、採集期間は産卵期間を外し)、6月17日から10月31日までとした。
「今のところ絶滅の危険がない」というのが許可の理由。
-------------------------------------

許可前でも沖縄だけで10トン〜60トン(100万〜600万匹)が採集されていた(同記事内に記載)そうだから上限30トンというのは”制限”というほど厳しいものではなく、ただ単に無許可でしていたことを堂々とやれるようにしただけのような気もしますが.....。
その後、採集量は年々減らす傾向にあり、現在ではオカヤドカリ業者側からの申し出で、採集量は当初の3分の1程度に減っているそうです。

しかし、今や護岸工事などでオカヤドカリの放仔を妨げて数を減らしつつあるというのに、いつまでも「今のところ絶滅の危険がない」では問題があるでしょう。

自分でオカヤドカリを飼いはじめてとても楽しく、できればもっと多くの人にオカヤドカリを知ってもらいたいのに(自分でももっとたくさん飼いたいし.....)、採集はなるべく控えて欲しいという矛盾した気持ちで、心境は複雑です。オカヤドカリは夏だけのものという考えを改め、ちゃんと冬越しできるように努力すれば長生きして、乱獲を防ぐ一端にもなるかもしれませんね。

それよりも、数を減らさないためには、もっと自然界におけるオカヤドカリの生態を知って数を減らすことになる開発は控えて欲しいものです。今福道夫さんの著書「ヤドカリの海辺」の最後の方に国と沖縄県がオカヤドカリのために通路(トンネル)を作る試みを進めており、その通路が非常に有効であることが書かれています。ぜひ、このようなとりくみを開発の危機にさらされる生息地域すべてですすめていただきたいですね。

(回答して下さった沖縄商工会議所のSさんには非常に親切にしていただき感謝しております。ありがとうございました。)

:記事中、「産卵期間を外し」とありますが、これは間違いです。これはちょうど産卵期なのです。秋・冬に採集しないのは、産卵期を外したためではなく、その時期に採集して沖縄以外の地方で販売すれば、オカヤドカリを寒さで死なせてしまうことになるからです。オカヤドカリ取り扱い組合では、産卵期の中でも特に産卵が集中する6月20日から7月10日までは、いっさい採集をしないことにしているということです。(疑問に思ったので、りゅうか商事さんに問い合わせ、回答いただきました。ありがとうございました)



<<続・沖縄のオカヤドカリ>>

さて、こんなふうに天然記念物というのに、沖縄・奄美地方では採集許可が出されたとはふしぎなお話ですね。
実はこれにはわけがあるのです。

小笠原諸島のオカヤドカリが最初に発見されて、陸に住むヤドカリとはこりゃ珍しい!と天然記念物に指定されたのだけど、当時、沖縄は返還前で、沖縄にうじゃうじゃオカヤドカリが居ると言うことはまだ知られていなかったのです。その後、日本に返還されてみるとなんと天然記念物であるオカヤドカリがた〜くさん!
しかも、オカヤドカリを捕って売ることがお仕事の人もたくさんいる。いきなりそれを禁止してしまっては生活に困る人々がいるということです。
しかし、いったん天然記念物に指定したものをはずすというのはなかなかできないらしく、沖縄及び奄美地方のオカヤドカリにかぎっては、制限付きで捕獲販売の許可を出すことになったということだそうな。

まあ、そんないきさつがあったそうですが、現実に沖縄のオカヤドカリの数も当時にくらべ徐々に減ってきており、今のところ危機的状況ではないにせよ、そのうち捕獲は全面禁止となるかもしれませんね。

オカヤドカリ取り扱い組合でも捕獲数は自主的に減らして来ているそうですが、目下の現地での問題は、釣り餌として依然人気があるということ。釣り餌としてオカヤドカリを利用しないようにと訴えてはいるものの、なかなか理解はされないようです。オカヤドカリを貝から引っぱり出して、おなかの所だけをちぎってエサにするのだそうですよ。胸が痛みます。
環境破壊もさることながら、釣り具店、釣り人の方々にもオカヤドカリの命を大切に考えていただきたいです。

<<オカヤドカリのお引っ越し!>>

うちのオカヤドカリが宿替えをした。引っ越ししようと思い立って貝殻を物色し始めてなんと18日間を半分以上裸で過ごし、さんざん私に心配をかけた後、ようやくなんとか気に入った貝を見つけて落ち着いたのだった。不思議なのは、新しい貝が、引っ越す前の貝より小さくて奥に引っ込んでもはみ出てしまうような大きさなのだ。しかも、貝の口がひしゃげているので引っ込むときにななめに身をよじらなければならない。それでも18日間いろいろな貝をこねくりまわした上で一番気に入ったんだからわからないものだ。ちなみに前の貝はチョウセンサザエ、新居はクチベニアカマイマイ。クチベニアカマイマイは口の周りと渦巻きの筋のところがきれいなピンク。本当に人間の唇みたいなのです。サザエの殻は重いけどマイマイの殻はすごーく軽いので、それが気に入ったのかな。

ginmi1.jpg (26073 バイト) ginmi2.jpg (24120 バイト) ginmi3.jpg (26897 バイト)

1.おっ、きれいな貝があるゾ。どれどれ

2.よっこらしょっと。

3.ふむふむ、中はどうだ?

idoutyuu.jpg (25049 バイト) shuuryou.jpg (29853 バイト) 全行程約10分。
さんざん吟味した後、
一瞬にして移りました。

4.うん、気に入った。引っ越すぞ!

5.どう?似合ってるかなー?



<<マイホームの具合はいかが?>>

ヤドカリの世界でも、人間と同様、住宅難で、満足のいくマイホームはなかなか手に入らないようですが、オカヤドカリ類では、宿貝の好みや適合性への妥協度は種によって傾向があるようです。

沖縄県の調査によれば、オカヤドカリ類の中でもオカヤドカリやナキオカヤドカリは比較的大きさが適合したものに入っている確率が高く、また利用する宿貝の種類にも好みがあるけれど、ムラサキオカヤドカリはサイズが適合していない事が多く、また宿貝の種類にもこだわらないようです。また、オカヤドカリ類は体に合わない宿貝を手に入れてしまったとき、殻口を欠損させ自分の体に合わそうとするそうなのですが、これまた、オカヤドカリはあまり欠損した貝に入っておらず、ナキオカヤドカリとムラサキオカヤドカリは欠損した貝に入っている確率が高いということです。オカヤドカリは自分の体にあった貝を見つけるのが上手で、ナキオカヤドカリとムラサキオカヤドカリはとりあえず今あるものを加工して使っちゃえということらしいです。オカヤドカリがうるさ型というか、ムラサキオカヤドカリがおおらかというか、なんともおもしろい話ですね。

適合性については、どの種においても、メスがオスに比べずっと適合性が高く、これは胞卵という大切な時期を過ごすためにシビアに宿貝を選んでいるということなのでしょう。

殻口の欠損については、物理的なものはもちろんあるけれど、オカヤドカリを扱っていると皮膚が侵されることがあることから、化学的に欠損、つまり貝を溶解させる何らかの化学物質を出している可能性もあるそうです。

また、宿貝に自分の体を適合させる方法として、大きいハサミを変形させることがあります。といっても、あの硬い外皮をえいっと変形させるわけではありません。脱皮して外皮がまだ柔らかいときにぴったりフタが出来るように変形がおこるということなのです。適合しない(大きいハサミが殻口に接するレベルの不適合の場合ですが)貝でたまたま脱皮したら、そりゃ変形して固まるやろ!と思うのですが、大きすぎる貝に入ったとき、適合させるためにわざわざ一挙に脱皮を繰り返す可能性もあるとか。命懸けの脱皮を、貝に適合するために繰り返すなんてちょっと信じがたいですが、海産のヤドカリでは実験的に確認されているそうです。


<<幼生の話>>

琉球大の仲宗根先生がオカヤドカリの幼生についていろいろ調べた結果が報告されています(「あまん」参照)。
ナキオカヤドカリ・ムラサキオカヤドカリ・オカヤドカリについてその幼生の形態、変態時期、生存率等について調べられたのですが、そのうち変態時期と生存率の関係について少し紹介します。


3種類ともにV期までのゾエア幼生期を過ごし、グラウコトエ幼生を経て稚ヤドカリになりますが、孵化後、生存率が50%となる日数がナキオカヤドカリ・ムラサキオカヤドカリでは約19日、オカヤドカリは16日で、オカヤドカリではとくにゾエア前期における死亡率が高いということです。
また、ゾエアがグラウコトエになるのにナキオカヤドカリとムラサキオカヤドカリではそれぞれ最短で16日・17日であるのに比べ、オカヤドカリでは最短25日と日数が長かったそうですが、この日数が長いということは自然界においては捕食される確率も高くなり幼生の生存率も低くなることにつながります。成体の個体数をみてもオカヤドカリはナキオカヤドカリとムラサキオカヤドカリに比べると少なく、これは幼生の生存率と関係していると考えられます。
一回に産む卵数を同サイズのムラサキオカヤドカリと比べると、オカヤドカリは小さいサイズの卵をたくさん産む小卵多産形の繁殖戦略をとっているということですが、幼生の生存率の低さに加え、オカヤドカリは生息地域としてかなり内陸部まで侵入しており、幼生放出のための歩行距離が他の2種より長いということからも、一度にたくさんの卵を産んだ方が得策であるようです。(でも成体も少ないのではあまりこの戦略は成功していない?)

ところで、以上のような結果も興味深いのですが、一体どんな方法で実験したのか気になりませんか? 聞けばなるほどで「幼生は降海放幼直前のメスを海水入りのバケツに入れて孵化させ採取し、調理用のボールにろ過海水を入れて飼育」したそうです。エアポンプで空気を送ったり、水温を一定に保ったり、海水を定期的に交換したりといろいろ苦労はあれど実際に幼生から稚ヤドカリまでを人工飼育をしているのです。ということは飼育下で胞卵させることができたら人工的に繁殖も可能なわけです。飼育下で交接・胞卵というのは今まで確認されたことは無いそうですが、この調査報告を見ているとまんざら飼育下での繁殖も夢ではない気がしてきました。


<<ウンチ&オシッコの話>>

オカヤドカリを飼っていると砂の上に茶色い細長い糞がされているにもかかわらず、なかなかその現場を見ることはありません。オカヤドカリは貝の中に入って生活していますが、ウンチはいったいどうやってするのでしょう?

オカヤドカリの排泄口はおしりの先の方、つまり貝の一番奥に位置しています。しかし、ウンチのたびにいちいち貝から出て用を足すわけでなく、貝の中で出して、それを貝の外へ運び出すのです。

私は、一度だけオカヤドのウンチ現場を見たことがありますが、そのときは第5脚が殻口に見えるくらい体を貝から出して、第5脚から第4脚へとバケツリレーのようにウンチを奥から取り出して最後は顎脚でポイッと放り投げました。脚のところまでは腹肢などで送り出すのでしょうか。
エサ入れの中でよくしているようですが、人間と同じで食べたら腸が刺激されてもよおすのかも。

さてさて、お次はオシッコです。どこから出すのでしょうか?ウンチとは別の所ですよ。
これは私も見たこと無いのですけど、なんと触覚の付け根だって!驚いて下さい!


<<自切の話>>

トカゲのしっぽ切りは、捕獲されないための有名な手段ですが、ヤドカリも敵から身を守るために自分で脚を切ってしまうことがあります。
これを自切といい、環形動物(ミミズなど)、軟体動物、甲殻類、昆虫類などの無脊椎動物に多く見られます。でも、自切で一番有名なトカゲは脊椎動物です。 

一般的な話になりますが、多くの場合、自切はどこで切れるか決まった場所(脱離節)があって、そこだけで起こります。脱離節には出血を防ぐ機構や、治癒・再生能力がそなわっています。切断は脱離節に付いている特定の筋肉の能動的収縮によるもので、麻酔しておくと機械的に強く引っ張っても自切は起こらないそうです。
自切は反射的に起こる防衛手段ですが、その反射中枢がカニの場合、胸部神経節中にありそこを刺激すれば全歩脚が自切するとか....。オカヤドカリも胸部神経節から各脚に神経が走っているので同様のことがおこるかもしれませんが、これは未確認です。
ちなみに脊椎動物であるトカゲの自切は脊髄反射だそうです。
有名なナマコの内臓放出(指でぎゅっと押すなどの強い刺激を受けると肛門から腸などを放出する)も自切の一種。
以上のような身を守るための自切を防衛自切と呼び、それとは別に、ミミズなどの個体の増殖をもたらす体分裂は生殖自切と呼ばれます。

自切と自切でない場合では、切断面に大きな違いがあります。自切した切断面はつるんときれいで、切断されるとすぐに出血を防ぐ膜が形成されます。そして、小っちゃな新しい脚が芽生えてきて、脱皮のたびにだんだん大きくなりやがて普通の大きさにまで成長します。
自切でなく死体などからちぎれた場合には、ぐじゃぐじゃっとちぎれた肉がくっついて明らかに自切とは異なります。

先日、うちで飼っているオカヤドカリが脱皮してみると、なんと脚が一本奇形でした。左の第3脚がマンモスの牙のように前向きに生えていたのです。殻に引っ込むにもその脚がひっかかって上手に入れないし、何かと邪魔になるようでした。次の日に見てみるとその奇形の脚が取れて砂の上に落ちていました。あれもやはり自切だったのではないでしょうか。小さい個体だったし、そのときはうっかりしてよく観察しなかったので切断面がどんなだったかわかりませんでしたが。その後思い立って観察しようとしたときには、もう自分でその取れた脚を食べちゃっていました。食いしん坊ですね、まったく。

<<食べられる植物>>

オカヤドカリを飼っているとデコレーションを兼ねて植物を入れたくなります。
グリーンがあると見た目もきれいし、オカヤド達が食べられれば一石二鳥!
日本のオカヤドカリラバーから寄せられた情報やWebから得た情報をまとめてみます。

「オカヤドカリの飼い方」の食べ物の項にも書きましたが、ガジュマル・ベンケイソウ・ハクチョウゲ・クリプタンサスはBBSでお馴染みの皆さんによって実証済み。
安心してあげて良いと思います。
アメリカやオーストラリアのオカヤドカリ愛好家の皆さんの情報も交え並べてみます。

・ガジュマル
・ベンケイソウ
・ハクチョウゲ
・クリプタンサス
・イヌタデ(あかまんま)
・エアープランツ
・ナスターチウム(キンレンカ)
・マリーゴールド
・オーツ麦
・バジル
・カボチャ
・とうもろこし
・キュウリ
・ズッキーニ
・エンドウ豆
・インゲン豆
・レタス
・人参
・トマト
・ナスなど

いろいろな野菜を栽培したという強者もいらっしゃいます。面白いのはマッシュルームを栽培してみようとしたら、マッシュルームは涼しいところで栽培しないといけないのでできなかったそうな。
最近流行のハイドロカルチャーで育てれば、土で育てるよりお手軽だし衛生的にも管理しやすいらしいです。
でも、ハイドロボールはもし、その中にヤドカリが入り込んだ場合、アリ地獄のようにさらさらと崩れて足場にならず、ヤドカリが自力で這い上がれないという状況に陥る可能性があります。
ハイドロボールの中にヤドカリが入り込まないようにするか、もしくは入り込んでも出てこられるような足がかりを入れておくなどの工夫が必要であると思います。



To be continued !


1.オカヤドカリって?/2.オカヤドカリの飼い方/3.オカヤドカリの本/4.オカヤドカリよもやま話/5.こんな時どうする?/6.オカヤドカリ写真館

ホームページに戻るオカヤドカリ見聞録目次へbbs.gif (1204 バイト)


メール下さいネご感想・ご意見・間違い発見等ありましたら、Tremolo's BBSに書き込むか
こちらまでメールをお寄せください。お待ちしてます!