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No.12 ワゴンR・F ブレーキ キャリパーピンのグリスアップ
キャリパーピンの動きが渋くなり、ブレーキ引きずりによってF右ブレーキパッドの外側だけがなくなってました。
H31Aさんのアドバイスで、キャリパーピンをペーパーで磨いてグリスアップしてみました。動きはメッチャスムーズになりました\(^o^)/


必要工具

・19mmのメガネレンチ (私は代わりにホイールナットレンチを使いました)
・19mmのソケットレンチ (1/2インチサイズなら何とか緩めることができました)
・ウォーターポンププライヤー (ブレーキホースのクリップの取り外し・取り付けに使います)
・針金 (作業中はキャリパーを針金でぶら下げておくと安心です)
・ブレーキグリス(シリコングリス) (ブレーキ回りの整備にはこれが必要です)


 今回ブレーキのキャリパーピンをグリスアップしようと思ったのは、キャリパーの動きが渋くなることによって、 ブレーキの引きずりが起こり、右フロントの外側のパッドだけが異常に磨耗してしまったからなんです。 パッドの残りは1mm以下と、ほんまにヤバかったです。なんとなくブレーキがおかしいとは感じていたんですが、 ここまでひどい状態とは思いもしませんでした。皆さんも、おかしいと感じたときはもちろん、ホイールを外した時には パッドの状態を必ず確認してください。また普段も外側のパッドの確認できるホイールなら、それもたまには行ったほうが いいと思います。
 一番下の画像のようなひどい状態になる前に、キャリパーピンをグリスアップしましょう。そのまま気付かずにいると、 最悪ローター交換となり、費用もさらに高額になりますよ。

(1) まず、いつもの通り

 ジャッキアップして、ホイールを外し、ブレーキパッドも外します。この時に、ブレーキホースもショックから 外しておきます。上記の作業は「No.5 ブレーキパッドの交換」及び「No.7 フロントショックの交換」を参照して 下さい。
 画像はブレーキキャリパーの本体です。
(2) キャリパーを裏から見ると

 このように見えます。ドライブシャフトのブーツの手前にあるボルト(19mm)2本を緩めて、キャリパー本体を 取り外すことになります。
 キャリパーは、この2本のボルトだけで固定されています。
(3) ボルトを緩めます

 ボルトの頭は19mm六角ですので、19mmのレンチを使います。このボルトはかなり硬く締まっていますので、 なるべく長いレンチを使うほうがよさそうです。私は上のボルトは19mmのホイールナットレンチを、下のボルトは 1/2インチのソケットレンチを使用しました。ソケットレンチではギリギリという感じでしたが、何とか緩めることが できました。
(4) キャリパーが外れました

 2本のボルトを外すと、キャリパーはフリーになります。(ブレーキホースは繋がっていますが…)
 この時、キャリパーを針金を使ってぶら下げてやると、後の作業が安心して行えるようになります。ブレーキホースに ストレスがかからないような位置で、なるべく長くなるようにしてください。
 私はスプリングに針金を通してぶら下げました。
(5) これがキャリパーピンです

 中央に見えるのがキャリパーピンで、両端にゴムのパッキンが付いています。ピンは硬くてなかなかスライドしませんでした。 これがスムーズにスライドしないとダメなんですね。
(6) キャリパーを裏から見たところです

 こうやって見てみると、なんて簡単な構造なんだろうと驚きますね。簡単だからこそ安心という面もあるのでしょうね。
(7) ゴムパッキンを外します

 キャリパーピンの両側についているゴムのパッキンを取り外します。このパッキンは同じように見えますが、 微妙に形が違いますので左右を間違えないように注意する必要があります。そのため、2本のキャリパーピンのパッキンを一度に外さないで、 片方ずつ行うようにしたほうがよさそうです。どちらか分からなくなったら、参考にすることができますからね。
 後ろに見えるように、針金でぶら下げています。
(8) パッキンが外れました

 左右のパッキンを外すとこのようになっています。このピンに沿ってキャリパーがスライドします。
(9) ピンをキャリパーから外します

 ピンが固着していると、硬くてなかなか抜けないと思います。私の場合は、硬かったですがロングソケットなど利用して 抜くことができました。
 画像は抜いたキャリパーピンですが、錆や傷のようなものが見受けられます。これでは動きが渋くても仕方ないかな、 と思われます。
(10) ペーパーで磨きます

 H31Aさんのアドバイスに従い、1500番の耐水ペーパーを用意しました。これを使って、ピン全体、特に錆や傷の部分を 念入りに磨きました。
(11) かなりきれいになりました

 かなりきれいになりましたが、錆の部分は『す』が入ったように少しへこんでしまっています。こうなる前に オーバーホールすればいいんでしょうけどね。
(12) ピンにパッキンを付けると

 このようになります。向かって右の低いのが外側のパッキン、左の高いのが内側のパッキンになります。
(13) ブレーキグリスを用意します

 グリスは富田林のストレートで購入しました。H31Aさんに教えてもらったのとはちょっと違うようですが、 こちらでもいけるということでした。SUMICOのブレーキシムグリースで、二硫化モリブデンが主成分のようです。

 今回は緊急に整備の必要があったため、シリコングリスではなくブレーキシムグリスを使用しました。ゴムを使用している 所には、ゴムを侵し難いシリコングリスをご使用ください。
(14) グリスを塗布します

 ピンに均一に塗り伸ばします。普通のグリスよりはかなり硬いです。同時に、キャリパー本体のピン穴にも塗布しておきます。 (塗る前に、こちらもきれいにしておいて下さいね)
(15) ピンをキャリパーに差し込み組み立てます

 ピンをキャリパーに差し込みます。『お〜、全然違うな〜』メッチャ滑らかになっていました。
 ピンを差し込んだら、ゴムのパッキンを取り付けます。キャリパー本体へは結構はめにくいですが、ピンをあまり 出さないようにしてからやると、やりやすいようです。本体にはまったら、ピンを押し出してやると、自然に ピンの溝にパッキンがはまるようになります。くれぐれも左右を間違えないように気をつけてください。

 下のピンも同じようにグリスアップします。
(16) 完成しました\(^o^)/

 2本のピンのグリスアップが完了したら、外した時と逆に組み立てます。
 試しにキャリパーを動かしてみましょう。

 う〜ん、スムーズ!
 これならまだしばらくいけそうです。

 H31Aさん、本当にありがとうございました。一時は買い換えも考えましたが、もうしばらく頑張ってみます。 愛着もありますしね。
(17) ちなみに(^ ^;

 これがなくなってしまったパッドです! ひどいですね〜。でも、地金までは出ていなかったため、首の皮一枚助かった、 という感じです。ディスクの外側には当たっていますが、通常パッドの当たる部分は、まだ大丈夫だったようです。

 こうなる前に点検しましょう(笑)

 パッドも交換かな。パッドが一枚だけ違うというのは、どう考えても良くないもんね。
もし分かりにくい点や間違い、また感想などありましたら、メールにて御連絡願います。









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