サンレイテクノロジー

  

・可変マイクロステップ駆動

・パルス列出力 DDS採用

・経緯台アライメントの方法

・SR20回路図公開

技術情報

■ 可変マイクロステップ駆動[VMS制御](電気的最大分割数1024)
ステッピングモータを滑らかに駆動するためにマイクロステップ駆動方式があります。
従来技術ではマイクロステップ分割数の設定は固定値です。
その分割数の大小で速度領域での有利、不利があります。 例えば分割数2では高速域まで駆動可能で有利ですが低速域ではモータの振動が大きく使えない。また分割数1024では低速域で滑らか駆動出来ますが高速域(分割数1で2KPPS相当)で回転させようとしたとき約2MPPSの出力が必要となり 出力周波数の上限を大幅に超えてしまいます。 そこで、それぞれの速度領域によりマイクロステップの分割数を自動的に可変する技術です。低速域ではその分割数は大きく、速度が上がるにつれて分割数を小さくしていく、逆に高速から低速になるときは順番に分割数を大きくいていく。 低速から高速まで最適な分割数で駆動します。もちろん、分割数を可変してもモータの位置情報は正確に保証されている。
 
■ SR20P(パルス列出力仕様) DDS(ダイレクトデジタルシンセサイザ)採用しMAX:1MPPS
SR20コントローラにパルス列出力仕様を追加しました。パルス生成にDDSを採用した。最大出力周波数は1MPPSまで継ぎ目なく連続に可変。滑らかな加減速を実現しています。
 
■ 経緯台アライメントの方法
経緯台アライメントの方法.pdf
赤道座標→地平座標→直交座標 に変換して行列計算を行っています。行列計算方法を作られた数学者に感謝します。
(球面座標系で変換を試みたが私には非常に難しかったのでこの方法での計算は断念した。)
 
■ SR20回路図公開
SR20回路図v5.pdf
CPU:ARMマイコンSTM32 2個使用(CPU1:RA軸、CPU2:DEC軸、SPI通信でお互いにやり取りしている。)
    STM32の開発ツール(TrueSTUDIO)は10年ほど前、約30万円で購入したがSTMicroelectronics社に買収されて
    無償になった。 現在、STMCubeIDEがリリースされている。
CPLD:Xilinx XC2C64a(回路図では32aになっているが64aに変更している。)
     リリースは2006年ですがコストパフォーマンスでこのデバイスを越えるものは未だない様です。
     モータドライブの電流制御チョッピング回路をハードウェア記述言語(HDL)で作っています。
シリアルポート2ポート:1−Bluethooth用、 2−有線(USBまたはRS232C)オプション
記憶素子EEPROM(AT24C):全てのパラメータはこの素子に記憶している。(DIPスイッチでの切り替えはない。)
オペアンプ(NJM2742):CPUからのアナログ信号とモータ電流値を比較してHigh/Low信号をCPLDに送っている。
           (電流制御のためにコンパレータとして)
モータドライブ用パワーFET(IRF7467):デバイスの発熱を抑えるためON抵抗の小さいものを選んでいます。max12mΩ

順次、モータドライブや位置決め方法等解説します。長らく産業用ロボット関係やACサーボドライブの開発をしてきたので私の得意分野です。