キンメダイ


        


当クラブで冬場、魚の活性が悪い時に深海へ出向こう。
深海は、年間を通して海水温があまり変動しない。
おいしい深海魚を釣ろうと、対象となったのがこのキンメダイ。
水深300m〜500mを狙う対象魚。
この水域は、丁度 混合層に位置し、表面の暖かい海水と深海(1,000m以深)の冷たい海水が混じり合う水域に位置する。
そのため、餌を求めて捕食する魚が集まる。
旬は12月〜3月で産卵期は7月〜10月。

大型リールに500号の釣竿。
水深があるので、当然タックルも重装備になってきます。
仕掛けは、よりとりをつけて、絡まないようにする。
仕掛けを底まで落とすのですが、水深500mとなると落ちるまで数分かかる。
また、巻き上げるにも数分を要し、船内の皆さんが一斉に上げ下げを行わないと海流の影響でお祭りしてしまします。
面倒な釣りの部類に入る。
しかし、釣り味は面白い。
この魚、浮き袋を待っていない。(深海の魚は高水圧の場所に住む為、気体を利用する浮き袋が無い)
その代わり、体内に脂質を蓄えてその代わりをする。
水深400m ぼちぼちポイントかな?
ゴツ・ゴツ・ゴツ・・・・、水深がありその上、竿が堅いのでアタリも小さく感じる。
キタキタ、よっしゃ!  電動リールを巻き上げる、完全に向こう合わせ(魚任せ)の釣りですが、巻き上げている間
浮き袋を持たない魚なので、表層まで元気に暴れてくれる。
巻き上げる長い時間、魚の反応を楽しめるのがこの釣りの醍醐味ではないだろうか。
釣り上がってくると、この魚は群れを形成しているので2連・3連とうまい人は釣りあげる。
上がって来た魚体は、市場で見るような真っ赤な魚体ではなく腹のあたりから淡いピンクから紅色で死後すぐに真っ赤に体色が変化する。

釣り人の特権を味わえる魚の代表格。
新鮮なうちは刺身がいい。  白身で身全体に脂肪分を有していて非常にうまみのある魚です。
身がやわらかいので、新鮮でないと刺身にできない。
近海物の新鮮なキンメダイは、通常 近海物で高級魚として料亭へ直行します。
大型物のは、刺身に煮つけ(煮つけると身の中の脂肪分が出汁に溶け出し非常においしい)
小型の物は、干物にする。
キンメダイの干物は、干物の最高峰。 贅沢な干物ですが、うまみが凝縮して上品な脂の乗った絶品の干物が出来上がる。
深海の魚は干物が美味しい。