5画像例

 画像は一番左が、表裏の画像を縦に並べて昔の押し形風に出力したのです。今迄に無かった実物大の高解像度の画像は、刀剣類の研究者や愛好家にはとても有り難い物です。

 次の画像は、刀身の一部分を拡大表示した例です。この技術で製作された画像は高解像度のデータで保存されている為、この様な拡大表示が可能で、今迄は難しかった、地鉄の状態や、刃中や匂い口の変化、更には沸の粒の形まで確認する事が出来ます。しかも、この画像は切先から茎先迄、一枚の画像として保存されているのです。

 右が茎の拡大画像です。拡大表示をすれば鏨の後一つ一つ迄確認する事も出来ます。この様な鮮明な画像は、銘文の研究には欠かせない資料になります。この様な刀剣類の画像の利用法は今迄の写真技術では難しく、この技術は刀剣類の研究に非常に役立つと思われます。

 こちらは十文字槍の画像の例です。この様な形の物は一つの作品に多くの面が有り、それぞれの面が異なった角度で撮影される為、従来の写真技術では特定の面が白く飛んでしまうなど表現が難しかったものです。しかしこの技術により、各面を別々にデジタル処理をして再合成をする事が可能になり、どの面の地鉄も観察しやすく自然な感じに表現する事が出来るようになりました。

 又、実物大のこの様な画像は見た目にも美しく、今迄、刀剣類に興味が無かった人々にも、美術品としての刀剣類の再認識に繋がると思われ、画像の利用範囲の広がりが期待されます。

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