2機材の設置

 先ず、画像を取り込む部屋は出来るだけ埃の少ない綺麗な空気の部屋を用意します。絶えず空中から降り注ぐ細かな埃は、被写体やスキャナの原稿台に付着して、画像に写り込んでしまいます。

 次に、長さが2メートル位ある平らなテーブルを用意し、まん中にスキャナを配置し、両脇に少し間隔を開けてスキャナと同じ高さの台を置きます。台は正確にスキャナの取込み面と同じ高さに作る必要が有ります。

 台の上やスキャナの縁には刀を傷つけないように柔らかい布を置きます。使用する布は、光の進入を防ぐ黒い物が良いでしょう。

 その上に外側の定規を固定しますが、スキャナの原稿台の縁に平行かつ正確に取り付ける必要が有ります。また、刀身が接しそうな部分は黒い柔らかい布で覆っておきます。次に平行移動する定規をセットします。

 そこへ被写体の刀をセットして画像を取り込む時には更に上から黒い布をかぶせて外部からの光を遮断します。これで暗室に近い条件で画像の取込みが行えます。

 従来のカメラによる撮影の場合、刀剣類には金属光沢が有るという性質上、光源や機材の映り込みを排除する必要が有り、被写体の周りの空間の光を完全にコントロール出来る設備が必要でした。その為刀剣類の撮影は、極一部の限られたカメラマンにより、特殊なスタジオを使い行われて来ましたが、この方法で誰にでも理想的な状態で、刀剣類の撮影をする事が可能になりました。

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