
発売日 昭和55(1980)年10月4日
シルバーシリーズ
本体色 IP-05 モスグリーン
IP-15 ダークパープル
発売価格 5,800円
中古品参考価格 IP-05 13,000円
IP-15 12,000円
(中程度、本体のみ)
※画像の上にマウスを置くとIP-15に変わります
☆ キャラ復活!双子が2人で殴り合い
ファイア・マンホールという人気タイトルに挟まれて、シルバーシリーズ最後の機種として発売された本作。人気はイマイチながら、突っ込みどころ満載の本作は疑う余地なく名作です。
そして、あのキャラが復活です。そう、中央にドンと配置された主人公。しかも2人も。バーミンでフサフサ生やした髪もバッサリと切り(ファイアで燃えた?)双子の弟を伴って2人でツルツル頭を殴り合います。
☆「たたく」「にげる」ボタンは日本語
ルールは簡単、片手で2人が同時にプラカードを上げます。数字が高い方が相手をハンマーで叩けます。数字の低い方は相手に叩かれる前に逃げればポイントです。数字が低いのに間違って相手を叩いたり、数字が高いのに間違って逃げれば相手にポイントになります。
このゲームが他のゲームと最も違うのは、GAME A・Bがないことでした。GAME Aにあたるボタンには「1人用」、GAME Bにあたるボタンに「2人用」と書かれており、1人用では双子の右側だけの操作となりました。しかし、あの小さなゲーム機でどうやって2人でやるのかと不思議に思ったものです。もちろん、2人用では左右それぞれの双子を操作できます。
ボタンはフラッグマン以来となる四つ目となりました。ボタンにはご丁寧に「たたく」「にげる」とシリーズ唯一となる日本語での説明が付きました。しかも文字の横には主人公の絵までついています。
☆ 最高得点は99点、しかし…
このゲーム、得点制が複雑です。基本的には正しく叩けば3点、正しく逃げれば2点です。しかし、間違って叩けば相手に2点入るのですが、ここで間違って叩いた相手を更に叩くことができます。すると3点入るので計5点入ることになります。なお、間違って逃げれば相手に2点入ります。
最高得点は99点で、どちらかが99点に達するとゲーム終了となるのですが…
☆ 単純に緑=初期、紫=後期ではない
この複雑な得点制が、ジャッジのバージョン違いを生み出すことになります。
ジャッジは、本体が緑色のバージョンと、本体が紫色のバージョンの2種類があります。先に発売された方が緑色ですが、紫バージョンとの違いがあまり明らかになっていませんでした。
実は、このバージョン違い、得点のミスを修正したものだったのです。
緑バージョンで2人用をプレイした時、左側の双子が間違えて逃げてしまった場合に相手に入るポイントが、本来は2点のはずが1点しか入らないのです。紫バージョンではこのエラーが修正されているはずです(少なくとも私の紫ジャッジでは修正されています)。このようなバージョン違いは次々作となるヘルメットでも発生しています。
☆ MODEL NO はIP-05だが…
今回は色違いということで明らかなバージョン違いですが、実は中のICチップに記されたモデルナンバーがそれぞれ違います。
緑バージョンはIP-05ですが、紫バージョンはIP-15と、実は新しいモデルナンバーが付与されているのです。
ワイドスクリーンシリーズが20番台からモデルナンバーが始まっている理由は、実は10番台を修正チップで使用していたからです。
というわけで、同じくバージョン違いのある次々作のヘルメットも、あるバグを修正したチップに新しいモデルナンバーを付けているのですが…そのバグも含めて、詳しくはヘルメットの項で解説いたします。
なお、ICチップを見るためには、当然分解しないと見られない訳です。「分解するなと説明書に書いてある」「分解したら保証してくれない」との声もありそうですが… ご心配なく。任天堂のサポートはとっくの20数年前にすべて終了しています。任天堂に何を言っても直してくれないでしょう。また、分解してボタンを整備しないと動きが鈍くなったりします。ゲームウォッチの分解は、必ず自己責任で!
ちなみに、本作もDSiウェアで配信されています。実物が高価なだけに、どうしても遊びたい方はこちらでどうぞ。