
発売日 昭和59(1984)年2月7日
スーパーカラーシリーズ
本体色 シルバー
発売価格 6,000円
中古品参考価格 4,500円
(中程度、本体のみ)
☆ 快心の問題シリーズ、末期に登場
ファミコン発売から半年が経過し、ファミコンの売上が順調に伸びていく中、ゲームウォッチをはじめとする携帯ゲームのブームはすっかり下火になっていました。
特に、主力の購買層であった若年層の売上が急激に鈍化したようです。
そんな中、任天堂では前作ピンボール以降、当初のターゲットであるサラリーマン層への訴求を行っていたようです。そうした状況で発売された新シリーズが、スーパーカラーシリーズでした。
大人向けということもあってか、シルバーメタリックの美しいボディに、スリムな縦長の躯体となりました。また、本シリーズではアラームキャラが廃され、ベルのみのアラームになりました。
…と、このように書けばとても上質な大人向けシリーズに思えますが、これが少々誇大広告ともいえそうな問題作でして…
スーパーカラー。そう言われれば、画面がフルカラーかと思いますよね?
これが見事に違うんです。4色のカラーフィルムを貼っただけという、スーパーカラーというにはスーパーチープすぎる画面になっちゃいました。
やっちゃいましたよ、任天堂さん。まぁ、ファミコンに注力して忙しかったということにしときましょう。結局、スーパーカラーシリーズは2作のみに終わりました。
☆ 絶対パクりじゃない!と信じたい
では、発売されたスーパーカラー2作品のうちの1作、スピットボールスパーキーについてご説明をいたしましょう。
主人公はスパーキーという、口がラッパ状になったヤツです。この口でボールを吹いて、上に並ぶブロックを崩すゲームです。
…何か似たようなゲームを昔、喫茶店のテーブルとかでした記憶がありませんか?そう、なんとなく●ンベーダーゲームに似てるんです。まさかまさか、天下の任天堂GAME&WATCHのゲームにパクりがあるなんて…ことは絶対言わないように。ほんの少し参考にしただけだと思いますよ、たぶん。
☆ ただのブロック崩しではない
ゲームは、スパーキーを左右に操作して、落ちてくるボールを吹き上げ、得点ブロックに命中させて消していくというものです。すべての得点ブロックを消せば、ステージクリアです。
得点ブロックは色別に3段あります。下から緑、青、いちばん上が赤です。
いちばん上の赤がなかなかの難敵で、おじゃまブロックとかに邪魔されて、なかなか赤の列にまでボールが届きません。しかも、赤だけは1回ボールを当てて点滅させて、もう1回ボールを当てないとブロックが消えません。
ボールはスパーキーのいる紫のエリアに入ると吹き上げ可能ですので、わざわざスパーキーの口元までボールを持って来なくても早めに吹き上げることができます。この性質を使って、ある程度崩したいブロックの調整ができます。
GAME Bでは、緑、青のブロックが現れたり消えたりしています。ブロックが現れている時以外ブロックに当てることができません。ただし、先に赤色ブロックをすべて消せば、常時表示できるようになります。難しいですけどね。
☆ ほんとに得点が入らない
得点は、いちばん下の緑ブロックを消せば1点、青ブロックが2点、いちばん上の赤ブロックが3点です。
ステージクリアすると、最上段に表示されているボーナスバーの残り本数によりボーナス点が与えられます。1本につき5点で、最高20点、最低0点です。後半難しくってぜんぜんボーナス点が入らないうえに、今作からチャンスタイムが無くなりましたので、点数がなかなか入りません。
一応、赤ブロック6個にボールを1回ずつ当てて、すべて点滅させると30点ボーナスが入るらしいのですが、難度が高くてめんどくさいことこの上ないのでやったことはありません。
ミスはボールを落とした時のみミスになります。できるだけ早めに吹き上げた方がいいですね。時間が経つと球速も速くなっていきます。
最高得点は999点、ミスクリアは300点でオールクリアになります。ミスが無かった時に得点が2倍になるチャンスタイムは、前述の通り無くなりました。これで余計に点数が入り辛くなりました。
☆ 面白いけど、しんどい
希代のヒット作品を参考にしたのかしていないのかは結局のところわかりませんが、ゲームとしてはなかなか面白いですね。
ただ、なかなか崩したいところにボールが行ってくれないので、タイムボーナスがあるうちに終われず、球速が速くなって余計にコントロールが大変になるといったスパイラルに陥りがちです。
最高得点を目指すには、ひたすら地道にボールを上げ続けること。これだけですね。
興奮度は低いですが、なかなか面白いと思います。
もちろん、実物を持たないとプレイできませんが、どうやら人気が無いのか?割と安くで美品が入手できますよ。