
発売日 昭和58(1983)年8月30日
パノラマスクリーンシリーズ
本体色 イエロー
発売価格 6,000円
中古品参考価格 13,000円
(中程度、本体のみ)
※画像の上にマウスを置くとゲーム画面に変わります
☆ 評価されなかったテーブルトップ
昭和58(1983)年4月末、陰りが見え始めたゲームウォッチに、新たなシリーズが登場しました。カラースクリーンテーブルトップシリーズです。画面には自然光を利用した完全カラー液晶、操作にはアーケード版に近いスティックタイプのコントローラー、操作音にメロディを導入するなど、革新的なシリーズとなりました。
しかし、肝心の売れ行きはというと、全くと言っていい程売れなかったようです。7,800円というかなりの高額に加え、テーブルトップと言うだけあってかなりの大きさと重量。既に携帯ゲームではなく1つの据え置き型ゲーム機になってしまったことが、市場で評価されなかった一因のようです。
その後、テーブルトップシリーズはすべての作品がニューワイドまたは新たなシリーズとなるパノラマスクリーンに移植されました。
本稿においても、テーブルトップシリーズは扱わず、パノラマスクリーンでゲーム内容を解説いたします。
☆ ファミコン発売後のシリーズ
さて、そんなパノラマスクリーンシリーズですが、国内向けには4つの作品が発売されました。うち3作品がテーブルトップからの完全移植になります。
テーブルトップのカラースクリーンと操作音はそのままに、コントローラーと携帯性を改良したシリーズで、価格も6,000円に抑えられました。
結果から言えば、このシリーズもあまり売れなかった訳ですが、その要因には同年7月のファミコン発売があったのかもしれません。
携帯ゲーム市場もファミコン発売以降、すっかり冷え込んでしまいました。
☆ ゲームは楽しい元祖音ゲー
ゲーム内容は、シュローダーが奏でるピアノの音符を、ウッドストックが目覚めないようにスヌーピーが叩くというものです。
音符は色別に4種類。音符と同じ色の台に乗って、タイミング良く叩けば1点です。
叩き漏らしてウッドストックが起きてしまったり、台を行き過ぎて落ちてしまうとミスになります。
100点ごとにシュローダーのピアノをルーシーが蹴飛ばしますが、その時に休憩&数種類のボーナスメロディが流れます(ボーナス点は入りません)。メロディを最大限に生かしたゲームになっており、元祖音ゲーと言って差し支えないぐらいのクオリティに仕上がっています。
なお、前作スヌーピーテニスでサーブ役だったチャーリーブラウンはアラームキャラクターに左遷されております。
☆ 操作性が若干厳しいか?
最高得点は999点、ミスクリアは300点です。ミスクリア時にミスが無ければ、チャンスタイムとなり次にミスをするまで得点が2倍になります。
最初はかなりゆっくりしたペースで進みますが、後半なかなかの速さになり、スヌーピーの左右の操作が若干遅れ気味なのが致命傷となります。ミスクリアまで無傷で到達するのも厳しいでしょう。
ちなみに、GAME Aでは音符が3色しか出ませんが、ランダムに3色なので、やっぱり移動は4か所しないといけなかったりします。しかも、100点超えるかミスをする度に音符の色がランダムに変更されるので、だいたい4か所移動が続くことになります。
☆ DSでもやりたいのになぁ…
キャラクターライセンス商品ゆえ、現在においても他のゲーム機ではプレイできません。
しかも、売れ行き不振商品のため、スヌーピーファンとゲームウォッチファンとの激しい争奪戦になり、中古市場では高騰を続けている作品です。
ゲームも楽しいし、メロディも素晴らしいのに、プレイするためには実物を入手しないといけないのが辛いところです。
DSでプレイできたら楽しいだろうなぁ…と無理な願望を持っています。
一万円を切ったら、迷わず買い!というのがパノラマスクリーンシリーズの鉄則?と個人的に思っています。購入のご参考まで。