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ねずみ大根  鼠大根
 
その姿が下ぶくれで、寸詰まりの大根で、ついている根が細くて長いので鼠の尻尾に似ているところから「ねずみ大根」といわれる辛味大根がある。信濃では埴科郡坂城町のねずみ大根で、江戸時代に長崎から薬草として導入されたともいわれる。強い辛味のあとに芳醇な大根の香りと甘味が広がるので土地では「甘もっくら」と表現する。
近江国(滋賀県)では伊吹山の麓、坂田郡伊吹町大久保地区の鼠大根は古くから存在が知られ、「峠の大根」といわれ独特の甘味と辛味が特徴の名産品だった。また、土中に浅いので蹴って掘り起こすので「けっから大根」とも。石灰質の土質のこの地以外では辛味を生成しないという。江戸期に各藩が幕府に報告した産物調べのなかでは「祢づミ大こん」とか「鼠大こん」と書かれ、伊豆国、尾張国、越前国、美濃国などに産している。
 
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