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小田巻 小田巻蒸し
 
大坂発祥のうどんメニューに「小田巻き蒸し」(小田巻き)がある。 船場など商人の町・大坂で、商家のお祝い麺として年末年始などによく食べられ、大正の頃うどんが5銭で小田巻きが25銭という記録も残っている。茶碗蒸しがヒントとなって考案されたともいわれるが、大坂から江戸に伝わって東京では蕎麦でも作られるようになった。 【日本の食生活全集 聞き書大阪の食事】によると、船場などでの小田巻きは「伊万里の錦手(にしきで)の大振りの蒸し茶わんに入っていて、底にうどんが少しと、かまぼこ、生麩、ぎんなん、ゆり根、しいたけ、焼きあなごなどがふんだんに入り、まっ赤な伊勢えびのぶつ切りが一番上に乗っている」という豪華版だったそうだ。 片方で、江戸に伝わった「小田巻き蒸し」は、大振りの蒸し茶碗に茹でうどん、かしわ、なると、ほうれん草といったごく庶民的な材料を使い、「うどん屋の茶碗蒸し」風であったという。
 
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