そば用語辞典   < Mobile 辞典へ   < PC 辞典へ

絵本江戸土産    両国橋の納涼
 
初版は宝暦3年(1753)に三巻本として刊行された。両国橋の納涼、三囲の春色、隅田川の青柳・・・浅草、上野などの江戸名所を絵にしたもので、江戸土産としても評判を呼んだ墨摺絵本である。「両国橋の納涼」場面の三枚目には何人もの人が行き交う両国橋があって、橋下には船遊びの屋形船など大小の舟で混みあっている。その中に「うろうろ舟」といわれる料理舟があって、「江戸まへ、大かばやき、御すい物」の行燈看板を出している。餅売、酒売、まんじゅう売、でんがく煮売、さかな売、冷水冷麦ひやし瓜、そば切り売りなどの舟が、屋形船の間をうろうろしている。
「両国橋の納涼」場面の一枚目には、両国橋のたもとの賑わいがあって、葭簀張りの蕎麦屋の左手に、掛け行燈の片面に「そば」もう一方に「二六にうめん」と書かれてある。「二六」の意味はさておき、にうめんは素麺を温かく煮込んだもの。
 
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