09/17(土)の話
夜半は涼しかったんだけど明け方が結構暑くて目が覚めた。奥日光と言えど暑い時は暑い。起きると外は結構しっかり雨が降っており、天気が良かったら前日歩きそびれた戦場ヶ原リトライしようかと思ってたんだけど、こんな中で歩いたらスニーカーどろどろになるよねーと言うわけでさっくりとスルー。木道を歩くルートもありそうだったものの、おれがガラガラ引っ張ってたってのもあって断念した。そういえば帰ってきてから知ったんだけど、大昔(まだ年齢が一桁だった頃)に家族でこの辺に来たことがあるらしい。写真も残ってて、戦場ヶ原の水辺に落っこちてズボンドロドロになってる姿がバッチリ写ってたけど記憶にはさっぱり残ってなかったのでまぁいいや。
と言う訳で、日光観光プランBの日光東照宮へ。
前日で大分慣れたからこの日はもうほぼ終日おっぱいベルトにGoProをぶら下げっぱなし(撮ってなくてもつけたまま)。東照宮なんて遠足のメッカみたいな所なので大量の小学生がいてVカムを指さされることしばし。肝心の東照宮は事前にあんまし調べてなかったので、見所とかよく分からないまま適当に目に付く物にいい加減なコメントをしながらブラブラした。関西人にはあんまし良いイメージのない家康公のお墓の門の作者がラノベ作家っぽい名前だよねーってコメントしたり、三猿が右から並んでる辺りに正しさを感じたりして1時間ぐらいで見学終了。全般にイマイチ盛り上がりに欠けたものの、反響を利用した龍の鳴き声は割と面白かったし、有名所を押さえたという意味でよしとしよう。
大規模なカステラ屋で日光土産を物色したら、バスに乗って東武日光駅、に比べて寂れまくっているJR日光駅へ。そして終点駅なのに相変わらず手動な自動ドア。

今回の旅のメインはもちろんインディジャパンであり、この土曜日は予選レースが15時ごろからスタートする予定だったので、その時間にあうように移動したんだけどこれがもう物凄い大変で、いや大変と言うかそもそもバスのダイヤが無いのよね。曲がりなりにも由緒ある国際レースの日本ラウンドだってのに、新幹線の停まる宇都宮駅からツインリンクもてぎまでの直通バスが日にたった3本。しかもお昼までのみ。なので東照宮観光を終えたおれらがもてぎに行くには、まず一旦バスで国鉄茂木駅まで行って、そこからタクシー(か何か)でサーキットに乗り付けるしかないと言うスパルタっぷり。なるべく公共交通機関を利用してくださいって言ったやつ出てこいよ!

とりあえず駅前で昼飯として「ソース焼きそばラーメン」(意外としっかりソース焼きそば味だった)を食ったら駅前のコインロッカーに荷物ぶちこんでいざもてぎへ!と思ったらコインロッカーが軒並み埋まってて、唯一空いてるやぁと思って扉を開けたら中には既に紙袋が3つ。それらをサクっと外に放り出して自分の荷物入れようとしたら丁度隣があいたので、一瞬逡巡してそっちに自分の荷物を入れといた。そういえば紙袋の中身ってなんだったんじゃろなと覗いてみたらなんとX68000。おれは使った事がないのでどの機種なのかは分からんかったけど、火星のジャンクショップでベータのデッキを発見した時のような時代錯誤感、一体どう言う理由でこれを運ばなけりゃいけなかったのか全く想像つかないこととか、あとちょうどシュタインズゲートが放送されてる関係もあって思いきり大笑いさせて頂いた。
で、このバスがまた・・・専用のシャトルバスでもなければ直通バスでもなく平々凡々な路線バスであり、当たり前だけど当たり前のようにしっかり各バス停を通過しつつ、いざ着いてみたらかかりにかかったり1時間。事故渋滞に巻き込まれたとかF1観戦の長い列ができてるとか、そう言う特殊事情抜きにしたらこんなに長いこと路線バスに乗ったのって初めてじゃないかしら。茂木駅に着いたら今度はこっからサーキットに行く手段を探さないとなーと思った所、バスの運ちゃんが機転きかせて「帰り用の臨時便が今出る所だから、回送だけどそれに乗ってったら良い」と言う主旨の事を殆ど聞き取れない流暢な栃木弁で提案してくださったので、何とか無事に公式予選に間に合う時間に現地入りできたのであった。あの茂木駅前に停まってた1台のタクシーを、バスに乗り合わせた8人で奪い合う事態に発展しなくてホント良かったよ。

で、人生初ツインリンク。ピットがメインスタンド側に設置されてるので結構近くに見える。ちなみに予選の間は自由席チケットでもあちこち入れるので、ここぞとばかりにお値段の高い席から激写しておりました。サーキットゲートに程近いメインスタンドは人で溢れてたけど、それ以外だと例えば最後のシケイン前の90度コーナーとか良いポイントでもガラガラだった。と言うか全体的に空いてたかんじ。まぁインディだしな。
クリックで元画像。ズームレンズのテレ端だとディティール甘くていやん。
明日の決勝はたぶんずっと一箇所に居座って見ることになると思われたので、今日の間に色々見て回るベーというわけで例のヘアピンもしっかり見学&激写してきた。
もてぎっつったらこのヘアピンと直後の下りストレートだよね。一回目のオーバルコースをくぐる辺りもアップダウンあって妙にいやらしい事が記憶に残るけど、個人的にはいつもオーバースピードでつっこんでしまうこのヘアピンを推したい(何に)。Forza3ではプレイ回数が圧倒的に鈴鹿の方が多くて、もてぎのフルとか殆ど走った覚えがないんだけど、今回これがあると言うので敢えて家で練習走行してから来たのであった。ゲームで見た風景の実物が目の前にあると変な気持ちになるよね。一種の聖地巡礼みたいなもんかしら。となると次に目指すはル・マンかニュルブルクリンクか・・・と言う話をKくんにしたら何のためらいもなく「日程決めてくれたら手配するよ」とかノリノリで返されて困った。いや行きたいけども。
予選が終わって宇都宮に戻るバスが出るまでの空き時間に物販やら展示関係をウロウロみて回っていたら、09年でスーパーGTから引退したGT仕様NSXのコックピットに乗れると言う展示ががが!高級車とかハイパフォーマンスカー好きなのに900万以上する車に乗ったことがない(それも展示車だったけど)おれとしてはぜひともおさえておかねば!と言うわけでKくんにはその辺ブラブラしといて貰っておれだけ座ってみた。NSX type-R GTの市価は5000万!




超腰いてェ・・・!自分の車に乗っけてるレカロのフルバケなんか比じゃないぐらい腰がガッチリしてて全く動ける要素がない。これに4点シートベルトして背中を貼りつけたらもう気軽にトイレ休憩とかできないよなコレ。安全だし車の挙動よくわかって走りやすいんだろうけど、レーサーのかたはほんにご苦労さまです。
そうこうしてたらバスが来たのでゆっくらまったり宇都宮への旅。宇都宮についたら例のX68000がまだロッカー横に置いてあって、つくづく日本は治安がよござんすなぁと感心しつつ、本日宿泊予定のホテルへ。JR宇都宮より東武宇都宮に近い所にあるホテルだったので街のど真ん中を突っ切って歩いていたら、県庁所在地のどまん中の道路なのにオービスが設置されてて、こんな所に設置しなきゃいけないような土地なんだろうなと妙に考えこんでしまった。
ホテルに荷物をぶち込んだら晩飯探して二人で徘徊。宇都宮と言えば餃子・餃子と言えば宇都宮なので、以前宇都宮餃子は二度と食うまいと心に誓った(2010/11/23参照)のは無かったことにして、無難に王道路線で行くことに。とは言え、餃子専門店なんか見渡すかぎりあちこちにあって選択に困ったので、宇都宮駅前でも見かけた「ローカルの大型フランチャイズ」っぽい所にした。適当に選んだ割にはこれが大ヒットで、10種類ほどの味の違う餃子を食べ比べられるセットが手数でごまかされてる気がしないでもないものの、味はうまいわ良心価格だわで大満足。おれのなかで勝手に下がってた宇都宮餃子の名誉が回復されたのであった。翌日も観戦だったのでお酒はほどほどにして2日目は終了。
そう言えば今日は東照宮に行ったんだからラムレーズンも食っとかなきゃ片手落ちだよな!と言うわけで、ホテル横のマルケーでサクっと調達してホテルでもそもそ食ったのでした。ラムレーズンうめぇ!
09/18(日)の話
宇都宮からツインリンクに向かうバスが朝に3便しかないと書いてあったものの、始発で行くのはバスが混みそうな上、早く着いても向こうで暇になりそうだったので1本遅いので向かうことに。ここで初めてバスの臨時便が1本じゃなくて何本か出てる事を知る。出発する時間は3回なんだけど、それぞれ何台かバスが出るとかそう言う感じ。それなら最初からそう書いてくれりゃいいのに、変に情報を誤解してあれこれ考えてしまったじゃないか。まぁ結果的に何も問題なかったので来年から表記を改めてくれりゃいいかなと。来年ないけど。
そんなに到着が早くなかったのに自由席ゾーンはあちこち座れる余地があった。特にヘアピンからのストレート(ダウンヒルストレートと言う名前らしい)横の席は殆どが空席で、確かにここでクラッシュする事はないだろうけど、コーナーからの立ち上がりと、続く90度コーナーへのブレーキ勝負が見られる良いポイントなのに。となるとよっぽど観客少ないんだなぁ。

ストレートの中ほどで最前列が確保できたので腰を据えて、そば飯とか食いつつ開会式を待つ。インディについて殆どお勉強しないままぶっつけで観戦に来たので、開会式イベントで「星条旗よ永遠なれ」が歌われることとか、それにあわせて戦闘機(日本だとF4)が宇都宮の珍走団もかくやな爆音で飛来する事とか知らなかったので、なんか色々と度肝を抜かれてしまった。この距離で戦闘機が飛んでるのを見るのは初めてだったんだけど、これは今度航空ショー観に行かないと!って思ってしまう。抜かりなく航空自衛隊の宣伝ブースが会場に設置されてたのも頷ける。
ところで、おれの中でアメリカンモータースポーツと言えばデイトナUSAであり、デイトナUSAと言えばステージ開始時の「Gentleme start your engines」(※音が出ます)なんだけど、Kくんに聞いてみたらインディも同じコールがあるとの事で物凄い期待していたら、茂木市長だかなんだかのへっぽこな「スターァアアッ ユァー エンジッ!」って掛け声しか聞けなくて一気に腰砕け。土地柄を出したい意図は分かるけど無理しないでここだけセガから音源借りてくればいいのにね。
で、インディ本戦が開始。予選の時から思ってたけど、姿形がオープンホイールのフォーミュラカーなのでF1みたいな甲高いイグゾーストをイメージしてたら低速走行時は随分低音だったのが印象的。特にフォーメーションラップとかイエローフラッグ出た時なんかはVIPカーが群れをなして走ってるようなイメージ。高速で集団走行時は期待通りの音圧と高音で耳を痛めさせてくれるけど、それでもF1よりはおとなしめだった印象。あと当初はオーバル(楕円)コースをぐるぐる回るインディらしいレースになる予定だったものの、先の地震の影響で超高速レースは危なすぎるとの判断があってロードコースになったとかどうとか。そりゃ平均350km/hとかでバンプしてるとこ走ったらすっ飛んでっちゃうもんな。

こうして見るとF1にしか見えない。本戦では観戦ポイントがストレートの目の前だった事もあり、どうせ流し撮りしても上手く写せないような写真はほとんど撮らず、胸にぶら下げたGoProさんでの動画撮影にお任せしといた。ズームも手ブレ補正もないのでこう言うレース撮影には向かない機材なんだけど、何も構わずダラダラ撮り続ける用途には最高に適してるので、後で見返すかは別としても記録ツールとしては優れてるかんじだ。

レースリザルトは方々で書いてある通り、最初から最後までトップの順位は入れ替わることもなく順当なレースだった。おれが個人的に応援していたオリベイラさんはチームメイトの佐藤琢磨を巻き込んでクラッシュリタイアしてあちこちからブーイングが飛んでたけど、むしろ佐藤琢磨を応援してない身としては(クラッシュはあかんけど)盛り上がって良かったんじゃないかなと思っておりベイラ。
レースが終わったら地獄の長時間バスツアーの始まり。いい加減コレに乗るのも4回目なので慣れっこだぜと思ったら、本戦終了後の帰りって事でその辺の道が普通自動車渋滞しやがってんの。バスは全席前を向いてるシャトルバスで、全員着座状態だったので足が爆発するとかそう言うのは無かったものの、待てど暮らせど茂木市を出られないあのイライラ感は、むしろマイカーで来なかったことはこの一点だけ考えれば良かった気がする。結局ツインリンクを出発してから丸2時間かかって宇都宮駅についたのでした。二度ともてぎに行くまいと心に誓うに十分なしんどさ。
その後はサクっと荷物を回収して駅内でおみやげも買って新幹線に乗り、常識的な時刻に家に帰り着いてインディ観戦ツアーは無事に幕を下ろしたのでした。