第10回 話し合い (H16.8.20)
10-9 技術的レベルの高いハードルを越えるのが精一杯。
【参加者】 サービス本部 フィールドサービス課長
空調生産本部 品質管理部の技術の方
お客様相談窓口 グループリーダー
奥野
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. | . | 4)の最小能力なんですが、最小能力はJISで定められています、日本冷凍空調工業会で定められた方法で計測したのが、カタログ値です。 三洋さんは最低能力が0.1Kwまで下がって、ダイキンはここ5年くらいは0.9Kwでして、一時1.1Kwの時は他社と競り合って0.9Kwまで下げましたが、ここから先は圧縮機側の可変幅と室内機側の風量で変わってきます。 ですので、室内機側の風量を絞って実際には0.9Kwの半分くらいだと考えています。 だから、他社並にしないかと言われれば、今現在動きはありません。 |
なぜ私がこの話をしたか覚えていますか? | → | はい、最小能力が下がればサーモOFFしないので湿度が上がらないのでは?というお話ですよね。 半分くらいは当たっていると思います。 能力を小さくするという事は湿度を取る能力も小さくなります。 室温が高く設定されていると、吹き出し温度もどんどん上がっていきますから、湿度を取る能力は落ちていきます。 ですから、サーモOFFにならずに回っていても湿度は上がっていきます。 |
でも、現状よりかは、いくらかでもマシになりませんか? しかも室温が高く設定されているといいますが、室温を28℃に設定していても湿度を50%にコントロールすれば快適ですと書いていたのは、あなた達ダイキンなんですって! ![]() |
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サーモOFF時の湿度バックは無くなるんでしょ? | → | ですから技術的な所では、能力だけ落としてもダメなんで、ポイントになってくるのが室内の風の量なんです。 ダイキンは除湿冷房モードでは室内機の風量をどんどん絞り、吹き出しの温度を冷たく維持し、除湿できる能力を維持するようなコントロールをしています。 だから、単純に最小能力が小さければ良いという訳ではないんです。 まあ、当然最小能力が小さくかつ、室内機の風量を絞れば一番最適な状態になりますんで。 |
ですよね。 | . | . |
ほら見ろ! でもダイキンだけではなく、他のメーカーも室内機の風量は絞っていると思いますよ。 |
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. | . | 今年発売のF型(05年)は今試験段階なんですが、もう少し能力を落としてかつ湿度を取る力を維持できるような熱交換器の大きさなり、風量なりそういうところの改善はしていこうと思っていますが、試験段階なので回答書には書いていません。 |
湿度が制御出来ない事が判っていて、そういうアプローチがあるのであれば、なぜもっと早く実施しないんですか? | → | そうですね、 その辺は後になって言われれば仰る通りなんですが、内部の勝手な意見ですが、それ以外の技術的レベルの高いハードルがいっぱいございまして、それを乗り越えるのが精一杯だったという事が本音です。 |
乗り越えられないハードルがあるなら、無理にハードルを倒してまで通るような事はせずに、ハードルをよけて横にそれればいいでしょ。 | . | ・・・。 |
後ろに戻ってもOKと思いますよ。 「うるるとさらら」という商品を2000年に初めて出す時に、うるる加湿モードには設定湿度という項目があるのに、さらら除湿モードと除湿冷房モードに設定湿度という項目がなければ商品として成り立たず、見切り発車をしたばっかりに後戻りが出来なかったんじゃないの? |