一頭の象が死んだ
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 和歌山のアドベンチャーワールドで一頭の象が死んだことが、ある民放のニュースで報じられていました。その象は足を鎖で繋がれたまま、タイ人調教師の先の尖った棒で殆ど突き刺すといったほうがいいようなやり方で調教されている映像が映されていました。因果関係は分かりませんが、象はおびえきっているように見えましたし、浮腫みきった(棒で殴られ続けたことが原因?)足からは血が噴水のように噴き出していました。妻はその夜その象の夢にうなされたのだそうです。

 その翌日だったと思いますが、NHKのニュースでパンダの赤ちゃんがすくすくと順調に育っている幸せそうな様子が映し出されていました。和歌山のアドベンチャーワールドでした。妻と顔を見合わせてしまいました。

 いくらでも代わりのいる象はどんな酷い扱いをしてもいいのでしょうか?パンダは愛らしくて数も少ないから大切にしなければならないのでしょうか?人生は一回きりです。象もパンダもそして人間も、命ある生き物はすべてそうです。そもそも動物に芸を仕込むこと自体に疑問を感じざるをえませんし、それを喜んでみることはひどい残酷なことではないかと改めて感じました。あの象に 合掌。  H13/3

 

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