足の指の間が痒くなる心意気

2002年11月13日(水) 「ウェスト103cm」

 わんこのウェディングドレスもカクテルドレスも無事決定。さぁいよいよワタクシの衣装の番である。いくら新婦の添え物、とはいえ腐っても新郎である。新婦のそれに見合った衣装を選ぶべく、わんこに連れられ、神戸元町のウェディングサロンへ。

「お待ちしてました」
担当のコーディネーターのお姉さんは茶色の瞳がエキゾチック。
「御新婦様のご衣装に合わせてオススメの一着があるんですよぉ、コチラです」
「うわぁ。カッコイイ!」
わんこも一目で気に入ったようだ。ウン。よし、アレにしよう、と喜び勇んで袖を通す。白いベストがなかなか凝った作りになっている。なるほど、なかなかコレは良いんじゃないか、とベストの前ボタンを留めようと…くっ。こ、こんなはずは。いよっ。はぁっ! ちょぁっ! …だ、だめだ。どうしても留まらない。

「しょ、少々小さかったようですね」
「サイズはこれっきり、ですか?」
「え、ええ。申し訳ございません」
「このベストって前ボタンはめないとダメなんですか?」
「え、ええ。普通は留めるモノですね」
「ベスト無しってワケには…?」
「いやぁ。やっぱり正装ですから」
「そうですか…」
「え〜っとですね。ではコチラのご衣装などいかがでしょうか?」
「あー。コレもカッコイイ!」
わんこも気に入ってるし、よし。今度こそ。…くっ。ま、またしても。いよぅっ。はぁっ! ちょぁっ! となっ! …あ、あかん。どうしてあかん。
「うーん、メーカーによっても多少の差がありますから」
その後数着をとっかえひっかえしてみたが、もうどれもキツイことキツイこと。無理してボタンを留めるときっと何かの拍子に、あの「北斗の拳」のケンシロウのように衣装をびりびりにしてしまうだろう、ユーアーショォォォック。

 泣く泣く衣装あわせは次回に持ち越し先送り。念のためウエストを測り直してみる。もうこうなったら恥も外聞もない。グリム童話のカエルのお父さんのように思いっきり腹を膨らませる。
「え〜っと、103cm、ですね。バストの方は…105cm、です、ね」
よかった。かろうじて逆三角形(笑)。

 店を出てわんこにぼそっとつぶやく。
「おかしい。ジーンズはウエスト36インチだ。つまり約92cmのはずだ」
「3太郎さん、ベルトの上に肉乗っかってるやん」
そうだった。スッカリ忘れてた。ベルトの上にしっかりと腹肉が覆い被さってしまっていることを。

 こうなったらもう、アブするしかないのか? アブにも適合サイズがなかった日には、ワタクシは一体どうすればいいのだろう。そんなことを思いながらも、南京町で美味い小籠包をわんこと二人とは言え、5人前平らげてしまった。嗚呼!
リベンジ編はコチラ

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本日の片言隻句


そのうち素のまま『北斗の拳』
麗-reiさま


昔話の わんこもかくや
3太郎


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