足の指の間が痒くなる心意気

2002年9月21日(土) 「応援

 職場の先輩がもらったタダ券で、先輩と一緒に甲子園に行って来た!

 今日の相手は広島カープ。阪神ファンと広島ファンの共通項はその凶暴性。こいつぁ、一歩間違うたら血の雨が降る…どないしょ、合羽持ってへんで、と言うベタな問題ではない。席を慎重に選び必要がある。タダのチケットだけあって案の定、レフト側外野自由席。阪神応援団の本拠地は何と言ってもライトスタンド。しかし最近では阪神ファンのあまりの多さにライトだけでは対応できず、レフト側にもはみ出てしまっている。広島応援団(今日は「関西緋鯉会」と「広島緋鯉会」の方々がお見えでした)の席を慎重に避けつつ、虎縞のハッピとメガホンの一団にこっそりと紛れ込む。

 しかし、観客が少ない。外野はほぼ8割方埋まってるというのに、アルプスも内野席もガラガラ。観客数2万3千人の公式発表よりも少なく見える。
 全くそれを意に介さない外野席はイツモの熱気に満ちあふれている。酔っ払い、子ども、外国人、フーテン、大阪のおばちゃん、下手くそなトランペット。もう、わやくちゃな観客層が、それぞれわやくちゃに応援を繰り広げる。それでも応援団のリードにあわせて。何とも奇妙な騒擾である。
 その集団と共に過ごすうちに、阪神ファンの下品さ、凶暴さに大いに触れることが出来た。

 ヤジがすごいのだ。

 今日の試合では1回に広島のショート・東出がいきなりのトンネル。このタイムリーエラーで阪神が先制。途端にスタンドから嵐のようなヤジが巻き起こる。もちろん圧倒的多数の阪神ファンのいるスタンドからだ。

「東出、ありがとーーーーっ!」
「また頼むナー!」
「今日のお立ち台はキミや!!」

 きっついなぁ(苦笑)。でもまあ、プロやしな。これくらいは仕方ないで。エラーする方が悪いんや。…しかしこんなのは序の口だった。およそプロ野球ファンだとは思えない暴言が次々に飛ぶ。

例えば阪神の攻撃で凡フライが上がる。
「落とせ!」
「捕るな!」
「あ〜あ、捕りよった、このボケ!」
「嫁はんに全部言うてまうど!」(←お前が何を知ってるんだ?(笑))

例えば阪神のピッチャーの投球がボールの判定だった。
「コラ審判! 手ぇあげたらええやないか!」
「そやそや。そしたらお前も早よ帰れるやろが!」
「南港の水はもう冷たいどー!」

 一事が万事全部この調子。広島の選手にはとにかく「捕るな」「打つな」「空振りせぇ」の一辺倒。イヤハヤひどいもんだ。

 阪神が勝てば、それでいいのだ。ついでに言えば巨人が負ければ、それで良いのだ。一部の阪神ファンにはそういう連中ばかり集まっている。しかしその「一部」がまた声がでかいのも問題だ。

 いくら阪神が勝っても、相手のエラーや自滅ばかりで勝っても、スカッとはせんやろ? 素晴らしいプレーには敵味方問わず、素直に拍手を捧げたい。

 正々堂々と全力で野球やってるのを全力で応援して、「負けたけど、ええ試合やったな、おい」と互いに肩を叩いて共に言えるのが、正しく美しい野球観戦のあり方だと思うのだ。決して敵チームを呪うような妄言を聞きたくて、阪神の応援席に座ったんやないのに。こういうのが「阪神ファンが怖がられる」要因なんだな、と非常に納得のいく一夜であった。

 阪神ファンの皆さん。これからは常に清く正しく美しい応援を心がけましょう。
さもないと、フーリガンならまだしも、先のW杯の某国サポーター呼ばわりされちゃいますよ(笑)

あ、ただし。

 相手が巨人の時は封印を全て解除。どんな手を使ってでも、まずとにかく、専一に勝利だけを目指しましょう! アハッ☆

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「南港に 沈めますわよ」と 丁寧に

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アキラさま


それがかえって 無気味だったり  3太郎
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