2005年
 

 
 
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ツボ療法
コエンザイムQ10
の力

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髪の健康

◆紫外線は髪にも悪影響
髪の毛はたんぱく質が主成分で色々なアミノ酸がしっかり結びついた構造をしています。でも強い紫外線を浴びるとその構造に変化をもたらし、髪のうるおいを保つキューティクルがはがれやすくなってしまいます。枝毛や切れ毛、ぱさつきなど髪のトラブルを起こす原因は実はここにあります。
紫外線というと“夏!”というイメージが強いですが、実は一年を通じて降り注いでいます。中でも5月から夏にかけては紫外線の量がかなり多くなり、肌だけでなく髪にも悪影響を及ぼしています。また紫外線は屋外だけと思いがちですが、室内の紫外線も結構あなどれません。日なたでの紫外線が100%だとすると室内での紫外線の量は約60%~70%といわれています。カーテンやブラインドなどの遮るものがない状態だと、室内にいてもかなりの量の紫外線を浴びていることになります。


◆頭皮も要注意!
紫外線を浴びてダメージを受けるのは髪の毛だけではありません。実は頭皮も紫外線で傷んでいます。頭の上から直射日光を浴びているので、顔よりむしろ頭皮の方が紫外線の影響を受けているといっていいでしょう。頭皮が紫外線にさらされると日焼けし、フケやかゆみの原因になります。


◆予防法
外出時には帽子をかぶったり、日傘をさし直射日光を避けましょう。また紫外線から髪を守る紫外線防止クリームもあるので、合わせて使うとよいでしょう。髪の毛が長い人はゴムでまとめるなどすると、紫外線を浴びる量が少なくなるのでそれだけでも効果的です。そして規則的な生活や頭皮を清潔に保ち、ストレスを溜めないことも大切です。


◆髪の毛にも栄養を

毎日のお手入れも大切ですが、美しい髪の健康を保つためには当然バランスのとれた食事が必要です。髪の健康にとって大切な栄養素は次のものがあります。
 

良質のたんぱく質

ビタミンB2・B6

ビタミンE

髪にとってもっとも重要な成分
牛乳・大豆・魚介・牛肉

毛髪の成長に必要
レバー・納豆・米ぬか・卵黄

老化防止・血行促進
小麦胚芽・植物油

ビタミンB1

ミネラル

リノール酸

毛母への栄養補給
穀類種(米ぬか、麦芽)・豆類

微量で髪の発育を活性化
魚介類・海草類・根菜類

毛髪にツヤを与える
落花生・ゴマ・サラダ油

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自分でできる ツボ療法

東洋医学では全身を流れる生命のエネルギーを「気」、気の流れ道を「経路」、経路の滞りやすい所を「ツボ」と言います。気が滞った所を刺激して、気の流れをスムーズにしてあげるのがツボ療法です。
夏の暑さで、食欲が落ちて食べ物が偏ったり、一日中だるさが残ったり…。そこで、「食欲がわかない時」「だるくて力が出ない時」「冷房などによる冷え症」に効果的なツボをいくつか紹介します。

■食欲がない時■
ツボの名前 ツボの説明・押さえ方
中脘(ちゅうかん)
みぞおちとおへそのちょうど真ん中。

天枢(てんすう)
おへそから左右へ指幅3本分の所。

胃腸の働きを促すツボ。
中脘は両手の中指を重ねてツボに当て、息を吐きながら押す。やや痛みを感じる位の強さで。
天枢は親指をツボに当て、息を吐いた時に押す。
これを5~6分続ける。
 

足三里(あしさんり)
むこうずねの外側で膝から指幅4本分位下の所。両足にある。


体の免疫力や体の中の活動エネルギーを出させる。消化と排泄をコントロールして体をスッキリ元気にしてくれる、まさに夏バテにぴったりのツボと言える。
足と反対側の親指か両手の親指を重ねて1.2.3と徐々に力を入れていき、4で力を抜く。足首へビーンと響く感じがあればツボを押さえている。
 

 
■だるくて力が出ない時■
ツボの名前 ツボの説明・押さえ方
開元(かんげん)
おへそと恥骨の上部を結んで5等分し、おへそから数えて5分の3の所。元気の出るツボの代表格「開元」と健康長寿のツボと呼ばれる「足三里」とを合わせて刺激しましょう。

手首を腰骨に当てて両手でお腹を押さえ、次にツボに中指を重ねてゆっくり息を吐きながら押す。
大事な内臓が入っている部分なので強く押し過ぎないように注意。
生理痛や冷え症にも効果あり。
 

 
■夏バテによる冷え症の時■

ツボの名前 ツボの説明・押さえ方
三陰交(さんいんこう)
足の内くるぶしから指幅4本分位上の所。
むくみや生理不順など女性が抱える万病に効くツボ。

親指をツボに当て、深い所までギューと押し込んでいき、5秒ほど押して緩める。

 
ツボ療法の注意点
  • 自分のツボを探しましょう。コリや痛みのある所や、押すと心地よいと感じたり、体が暖かくなる所がツボです。

  • 1回10分、1日2回程度行い、やりすぎないこと、強く押しすぎないこと。

  • 血液を胃に集中させなければいけないので、食後にはしないこと。

  • 病気・けがのある人、妊婦は無理にしないこと。

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冷え性、むくみ、肌のシミ、シワ・・・
コエンザイムQ10の力

コエンザイムQ10、補酵素Q10、時にはビタミンQとも呼ばれるCoQ10は、心臓・肝臓・皮膚などの細胞の中にある補酵素。もともと体内でも生産されますが、30歳を過ぎるとその量はどんどん減っていきます。CoQ10は、細胞のエネルギー源ATP(アデノシン3リン酸)を作るのに不可欠とされ、特に心臓に多く存在し、欠乏すると心臓機能に影響が出やすいという事で、日本では1974年に、うっ血性心不全の医薬品(ノイキノンなど)として使われており、米国では10年以上前からサプリメントとして販売されています。2001年に食薬区分が見直され、日本でもCoQ10が食品として認められ、サプリメントや飲料に、2004年10月からは化粧品への配合が認められました。

 

夏のトラブルをCoQ10が解決してくれます!!
冷え性・むくみ改善・・・夏の冷房による血行不良

CoQ10は、心臓の働きを高め心臓の送り出す血液量が増えるので、末梢血流を改善して血行が良くなり、代謝をアップさせます。(1日50~60mg)

肌のシミ・シワ・・・紫外線の悪影響による肌の老化(光老化)
紫外線A波は肌に活性酸素を生じさせ、その酸化ストレスが肌を老化させます。CoQ10の活性酸素を生じにくくさせる抗酸化作用は、さらに肌のターンオーバーを促進させて角質細胞のサイズが小さくなります。ところが皮膚(上皮・真皮)には、CoQ10は少なめなのでサプリメント+コスメが効果的です。(1日サプリメント50mgを2回に分けて・コスメは1日2回塗る)

 
CoQ10の飲み方

どれだけのむ?

40歳を過ぎた人は30mg以上、不調のある人やスポーツをする人は50~60mg以上が目安

いつのむ?

CoQ10は脂溶性なので何らかの油分をとる食後が吸収されやすい。摂取後5~6時間をピークに血中濃度が下がるため、1日1回より2~3回に分けて補給すると効果的。

リバウンドは?

CoQ10をのむのをやめると、1週間程度で血中濃度は元のレベルに戻るが、それより下がる事はない。ただし、高齢者ほどCoQ10の合成量が少ないので、止めた時のギャップが大きく、疲れを感じやすい。

食べ物では?

CoQ10はほとんどの食品に少しずつ含まれている。ただし、普通の食事で取れる量は1日10mg程度、つまりイワシなら6匹、牛肉なら950g食べなければならない。

効果を高める方法は?

エネルギー産生を高めたい時は、ビタミンB群と併用するのが効果的。抗酸化力を高めたい時は、ビタミンC・Eと併用するのが効果的。

子どもや妊婦には?

子どもはもともと体内の合成量が多いので、特に飲ませる必要はない。妊婦への安全性は確認されていないので、念のため飲むのはひかえて。

安全性・副作用は?

もともと体内にある成分なので安全性は非常に高く副作用はほとんどない。ただ甲状腺機能が低下してチラーヂンSという薬を飲んでいる人は、CoQ10によって血圧が上がることがあったので注意。また、ワーファリンという薬を飲んでいる人は、CoQ10によってワーファリンの薬効が減弱し血栓が形成されたりするので、摂取は避けて。

 
その他のCoQ10の力

☆抗酸化作用  
①血液をサラサラにする 
②悪玉コレステロール(LDL)の酸化を抑える
③動脈硬化で血液が流れにくくなるのを防いでくれる

☆活性化作用
ヒアルロン酸の新合成量が増加してコラーゲンも増やし肌にハリ・ツヤを出す

☆スタチン系の高脂血症の薬には、体内のCoQ10を減らしてしまう作用があるので、スタチン系の薬を飲んでいる人は1日100mgのCoQ10を飲むと良い。

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