かわらばん2002年夏号のメニュー
あせも 日射病 夏バテ解消

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【あせもとは】
汗の出口(汗腺)がほこりやあかでふさがれて炎症がおこったもので、頭・額・首のまわり・脇の下など汗の出やすいところに多くみられ、特に子供さんに多い疾患です。
通常は暑く湿度の高い夏に多くみられますが、最近は暖房の影響で冬でもみられるようになりました。

【症 状】
あせもには白いあせもと赤いあせもの2種類があります。通常あせもといえば赤いあせもをさし、かゆみを伴いかきすぎて細菌が感染すると汗腺膿瘍と呼ばれる状態になります。白いあせもは白くやや透明感のあるぶつぶつで、かゆみがほとんどありません。

【治 療】
まずは、汗をかきっぱなしにしないこと、清潔にすること、涼しくすることなどの対策が大切です。具体的には、汗を吸いやすい肌着(木綿・ガーゼ)にして、汗をかいたらまめに着替えて、お風呂やシャワーで汗を流すようにしましょう。
ローションやベビーパウダーを使う場合は、塗りすぎて汗腺をふさいでしまわないように注意してください。
湿疹化した場合や症状がひどい場合は、病院でお薬を処方していただけます。また市販薬でもあせものお薬が発売されています。

【ポイント】
あせもは予防が大事!ただし、あせもになるからといって全く汗をかかない環境にしてしまうのも体にはよくありません。「夏バテ」と「汗」の関係は別のコーナーでご紹介しています。

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夏の炎天下でのスポーツや作業は体温調節のために多量の汗をかきます。
脱水・塩分喪失が強くなり、二次的に循環障害が起こります。これらが原因で頭痛・めまい・吐き気・筋肉けいれん・体温上昇・口渇・血圧上昇または下降・意識障害などを起こしますが、軽症から重症度の高い危険な状態までいろいろあります。

 〜日射病の予防と対策〜

  • 明日も暑い中での作業だという時は前日から節制を。夜更かしやアルコールの飲みすぎは意外に身体を疲れさせます。早寝早起き、しっかり朝食をとることです。 そして首筋を日にさらしていると危険です。首筋をガードする工夫も。
  • 作業中にだるくなったり、立ちくらみを感じたらすぐに休むことが大切です。
    涼しい場所に移動して、ベルトをゆるめ安静に。
    足の付け根や脇の下、首の両脇などを冷たいタオルで冷やすのも効果的。そして水分を補給します。汗と一緒に体内の塩分も出ているので、塩分の補給も忘れずに。これにはナトリウムやカリウムなどの塩分を体液と同じ濃度で加えているスポーツドリンクが有効です。シンプルに水や麦茶を梅干しや塩などと一緒にとることも疲労回復への早道です。


〜日射病・熱射病と熱疲労・熱けいれんの症状〜


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上手に汗をかこう
夏といえば「汗」の季節、「汗」は体温調節に大切な役割をはたしています。汗をたっぷりとかかないと暑さに弱い体になり、「夏バテ」さらには命に関わる「熱中症」になりかねません。たっぷりと汗をかくには、汗を出す「汗腺」を鍛えることが大切。鍛えた汗腺は出す汗の量が多いだけでなく、汗に含まれる塩分などの成分も少なく、体がバテにくいのです。
暑さに弱い人は汗が少なく、夏バテしやすいのです。バテやすい悪い汗は、暑さに強い人にくらべて「塩分」つまり「ナトリウム」の濃度が高いことがわかりました。ナトリウムは身体の細胞にとって欠かせない成分で、汗で失われるとバテてしまいます。
それは、次の方法で汗腺の機能を復活させることで回避できます。

汗腺復活法
  1. 体質改善には運動が最も効果的:汗腺は運動して汗をかき、使うほど能力を高める
    汗がにじむ20分程度のウォーキングを毎日行うと1週間で汗腺能力がアップ
  2. 風呂の効果:湯船につかり、汗をかくことで汗腺を活発にする
    全身浴の場合は5分以内にやめる
    半身浴はふやけることなく長い時間入浴できる ぬるめの半身浴は高齢者や心臓の弱い人におすすめ

悪い汗をかくとミネラル分が血液中に再吸収されず水分と一緒に体外に出てしまいます。ミネラル特に「マグネシウム」は食べ物で摂取しにくいので、補給の方法の一つとして今話題の海洋深層水で補うことができます。ミネラル分がバランス良く含まれる深層水コップ2杯程度で1日の分がおぎなえます。

冷房病による自律神経のみだれをととのえよう
現代人に多い冷え過ぎや温度差からくる冷房病は生理機能を取り入れた対策法で解決できます。

呼吸法
乱れた自律神経を整え、体温調節機能を正常にする

腹式呼吸:暑い外から冷えた室内に入った時
  1. 手を大きく上にあげながらお腹を膨らませるように鼻から大きく息を吸う
  2. 手をゆっくりおろしながら5秒以上かけてゆっくり口から息を吐く
  3. この呼吸を10回程度繰り返す
胸式呼吸:冷えた室内から暑い外に出た時
  1. 両手を腰にあてて胸を張り、お腹をへこませるように浅く早く口から息を吸う
  2. お腹を前に出しながら短く早く口から息を吐く
  3. 1秒に1呼吸のペースで20回がめやす

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