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風邪はどこからどうやってひくの?
風邪はウイルスや細菌など微細な病原体が上気道(鼻、喉)の細胞・組織に侵入、増殖してひき起こされます。通常、空気中のウイルスが鼻や喉などの粘膜に付着しても免疫機能が働き、感染はしません。しかし、疲労やストレス、寒さなどで免疫力が低下している場合や、風邪が流行し、ウイルスの数が多い場合には、体の免疫機能が追いつかず発病しやすくなります。
鼻や喉から侵入したウイルスは粘膜の細胞を破壊して炎症を起こし、それが鼻詰まりや喉の痛みなどの諸症状になって現れます。ウイルスが爆発的に増殖して、喉頭から気管などの下気道に侵入すると、喉がかれ、咳や痰、発熱など、さらに症状が重くなってきます。そしてさらに奥の気管支にまで炎症が及ぶと、痰を伴う咳が続き、なかなか治りにくくなります。風邪はひかないように用心するとともに、症状が軽いうちに食い止めることが大切です。
高脂血症について
高脂血症とは、一般に血液中にコレステロールや中性脂肪(トリグリセリド)が多い状態のことです。高脂血症の8割が高コレステロール血症です。
コレステロールには、善玉(HDL−C)と悪玉(LDL−C)があり、悪玉が多いと動脈硬化を起こし、心筋梗塞や脳梗塞の原因となります。コレステロール値が220mg/dl以上になったら治療を開始しましょう。治療には食事療法、運動療法と薬剤によるものがあります。気長に治療して下さい。お薬でも最低6ヶ月、体に良い効果をもたらすのはコレステロール値が下がってから2年くらいと思って下さい。
コレステロールが高くなるひきがねとなるもの
1、ネフローゼ症候群
2、甲状腺機能低下症
3、糖尿病
4、食べ過ぎと運動不足、肥満
5、女性の場合の閉経
高脂血症の治療薬には、血清脂質のうち「何を下げたいか」によって使う薬が異なります。
種類 | 特徴 |
スタチン系 (HMG-CoA還元酵素阻害剤) メバロチン リポバス バイコール |
肝臓でコレステロール合成に必要な酵素の働きを妨げることで、血中のコレステロールを低下させる働きがあります。コレステロールを下げる効果が最も高く(一般にLDL-Cを約25〜30%ほど低下させる)、HDL-Cを上昇させるため、最も多く使われています。副作用とし横紋筋融解症があり、だるい、筋肉が痛いなどの状態が見られたら、主治医の先生に相談しましょう。 |
陰イオン交換樹脂 クエストラン |
小腸内の胆汁酸(肝臓でコレステロールを原料として作られる)と結合して、その排泄を促す薬剤です。体内に胆汁酸が少なくなると、肝臓はその不足分を補おうと、コレステロールを活発に消費するようになり、その結果、総コレステロールが減ることになります。LDL-Cを低下させるとともに、HDL-Cを上昇させる効果があります。副作用として、お腹がはったり、便秘になることがあります。 |
プロブコール ロレルコ |
LDL-Cは酸化されて内膜に蓄積されます。その酸化を防ぐ「抗酸化作用」をもった治療薬がプロブコールです。中程度のLDL-C低下作用をもつ一方で、HDL-Cも強力に低下させてしまうのが難点とされています。副作用として、過敏症、胃腸障害が起こることがあります。 |
フィブラート系 ベザトールSR リポクリン |
トリグリセライド(中性脂肪)を強力に下げる薬です。総コレステロールを下げる作用もあることから、コレステロールとトリグリセライドの両方が高い人と、トリグリセライドが高い人に適しているとされています。副作用として、発疹などのアレルギー症状が見られることがあります。また、肝機能を悪化させるおそれがあります。 |
ブルーベリー
ブルーベリーが眼に良いと評判になったのは、「おもいっきりテレビ」のスペシャル番組で、薬学博士の久郷晴彦氏が「ブルーベリーエキスを15日くらい飲んでいると、近視が相当良くなる。フランス医学会では、データ的にもはっきりしている。」と、発言したことがきっかけでした。この番組放送直後から、デパートや健康食品店には引き合いが殺到しました。また、99年度上半期の健康食品売れ筋調査でいきなりトップにランキングされました。イタリアでは、1976年にブルーベリー製品が医科向けの医薬品として承認され、現在も眼科、血管障害疾患の治療薬として使われています。現在では、イタリアの他、フランス、スイス、スペイン、ニュージーランド、韓国など数ヶ国で、医薬品として許可されています。
ブルーベリーは、その青紫色素のアントシアニンが「眼に良い」として、日本でも人気の健康食品となっていますが、アントシアニンはブルーベリーだけではなく、紫色をした果物や野菜、例えばブドウの巨峰やナスなどにも含まれています。ただし、アントシアニンは果皮と果肉の間にある成分なので、巨峰も皮のまま食べなければ摂ったことにはなりません。また、アントシアニンは眼に良いだけでなく、私達の体にさまざまな利点をもたらします。
アントシアニンの効能としては、まず抗酸化作用があります。これは活性酸素を除去する作用です。活性酸素は、紫外線、ストレス、排気ガスなどで作られます。過剰に発生すると、私達の体に悪さをします。その結果、ガンや動脈硬化を引き起こすことになります。アントシアニンはこれらを防いでくれます。次に、視力向上作用があります。眼の網膜は、光をとらえると、ロドプシンという物質が分解されてビタミンAになり、もう一度ロドプシンが再合成されるという循環が起こります。アントシアニンはロドプシンの生産能力を高めて、この循環能力を高めてくれます。また、肌を美しくする効果があります。アントシアニンは、皮膚に含まれているコラーゲンどうしを結びつけ、その働きを強くします。その結果、肌のはりやつやが良くなるのです。
豆知識@
【体にいいオリーブオイル】
オリーブオイルには、動脈硬化を予防するオレイン酸や老化を抑制するビタミンE、抗酸化物質のポリフェノールが含まれています。最近では、オリーブオイルを使った化粧品も多く作られ、スクワレンなどの天然成分が日焼けや乾燥を防ぎ、肌の活性化を助ける働きがあると、人気が出ているようです。
豆知識A
【コラーゲンって何?】
その正体は細胞間物質です。髪の毛の先から爪の先まで、細胞と細胞をしっかりつないでいるコラーゲンは、体の総たんぱく質の3分の1以上にもなります。血管と細胞の間では、このコラーゲンを通して栄養の補給や老廃物の排出が行われています。肌だけではなく、全身の流れをつかさどる大切な成分なのです。
平成13年1月より、70歳以上の方にも、医療費の1割を負担して頂くことになりました。
患者 | 受診先 | 外来 | お薬を院外の薬局でもらった 場合の患者負担 |
お薬を院外の薬局でもらった場合の1ヵ月の患者負担上限額 | ||
70歳以上の医療費負担 | 診療所 (20床未満) |
選択制 | 定率制1割負担 | 診療所 | 診療費の1割を支払う | 1500円/月まで |
薬局 | 調剤費の1割を支払う | 1500円/月まで | ||||
定額制 (山辺耳鼻咽喉科など) |
診療所 | 1日800円を支払う | 800×4回まで | |||
薬局 | 患者負担なし | |||||
病院 | 200床未満 (あさぎり病院など) |
定率制1割負担 | 病院 | 診療費の1割を支払う | 1500円/月まで | |
薬局 | 調剤費の1割を支払う | 1500円/月まで | ||||
200床以上 (明石市民病院など) |
定率制1割負担 | 病院 | 診療費の1割を支払う | 2500円/月まで | ||
薬局 | 調剤費の1割を支払う | 2500円/月まで |
は診療所がどちらかを選択しています。 | ![]() |
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はベッド数によって決まります。 | Q.私は1ヶ月にA病院の内科・外科・眼科に何度も通っており、たくさんお薬をもらっているので、負担する金額が多くなりそうで恐ろしくて病院にいけないわ・・・ A.心配いりません。 どれだけたくさんのお薬をもらっていても、1ヶ月に負担していただく金額の上限が決まっているので、膨大な金額になることはありません。(ただし、同じ薬局でもらった場合です。) 安心してください。 |
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