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春になるとお花見、歓送迎会等、お酒を飲む機会がふえますね。お酒を飲むといい気分にさせてくれますが、しばしば悪酔いという状態を引き起こしてしまいます。なぜ悪酔いしてしまうのでしょう。通常、口から入ったアルコールは半分以上が肝臓で分解されアセトアルデヒドという物質になり、さらに分解されて酢酸になります。酢酸は血液に送り込まれ体内で水と炭酸ガスになり、体外へ出ていきます。 アルコールから分解されたアセトアルデヒドは、アルコール自体の数倍もの毒性を示し、顔面紅潮、頭痛、吐き気、頻脈などの不快症状を起こします。このアセトアルデヒドを分解する酵素は、アセトアルデヒドが低濃度時に働くALDH2と高濃度時に働くALDH1があり、アルコールに強い弱いという体質は、低濃度時に働くALDH2に活性があるかどうかで決まります。これは遺伝するので、お酒に強い弱いはあると程度生まれつきの体質ということになります。日本人の約半分は生まれつきALDH2が弱いか欠けているといわれているので、外国人に比べてお酒に弱い人が多いのです。アルコール量と酔い状態の関係を以下の表にまとめました。
血中濃度 (%) |
酒量(目安) |
酔いの状態 |
爽快期 (0.02〜0.04) |
日本酒(〜1合) ビール(大びん〜1本) ウイスキー(シングル〜2杯) |
・気分が爽やか ・皮膚が赤くなる ・陽気になる ・判断が少し鈍くなる |
ほろ酔い期 (0.05〜0.10) |
日本酒(1〜2合) ビール(大びん1〜2本) ウイスキー(シングル2〜5杯) |
・ほろ酔い気分 ・手の動きが活発になる ・抑制がとれる |
酩酊初期 (0.11〜0.15) |
日本酒(2〜4合) ビール(大びん2〜4本) ウイスキー(シングル6〜7杯)
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・気が大きくなる ・大声でがなり立てる ・怒りっぽくなる ・立てばふらつく |
酩酊期 (0.16〜0.30) |
日本酒(4〜6合) ビール(大びん5〜7本) ウイスキー(ダブル5杯) |
・千鳥足 ・何度も同じ事を繰り返ししゃべる ・呼吸が速くなる ・吐き気、嘔吐 |
泥酔期 (0.31〜0.40) |
日本酒(7合〜1升) ビール(大びん8〜10本) ウイスキー(ボトル1本) |
・まともに立てない ・意識混濁 ・話が支離滅裂 |
昏睡期 (0.41〜0.50) |
日本酒(1升以上) ウイスキー(ボトル1本以上) |
・揺り動かしても起きない ・大小便はたれ流し ・呼吸はゆっくりと深い ・死亡 |
自分に適した酒量とその日の体調を知る事が、悪酔い、宿酔いを防ぐ為に重要なことであると言えます。楽しくお酒を飲みたいものです。
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乳幼児、とくに1〜3歳児は飲食物の識別ができないため、何でも口に入れてしまいます。誤って家庭用品を飲むという事故も多いようです。もし事故が起きてしまったら医師または病院に連絡し、同時に表のような応急手当をします。病院へ連絡する際は、いつ・何を・どのくらいの量を飲んだのか知らせる必要があります。
中毒を防ぐワンポイント
@ タバコの後始末を徹底する。
A 食品を入れる器やビンを、他の目的に使わない。
B お菓子の缶に薬を入れない。
上手な吐かせ方
@ 牛乳か水を飲ませる⇒飲ませる量は体重1kgあたり約10〜15ml
A ひざにかかえる⇒子供の腰をかかえるようにしてうつぶせにし、吐かせる人は立膝をして子供のお腹を太腿の上にのせ、頭を低くさせる。
B 舌の奥を押す⇒子供の場合には、吐いた物が気管に入らないように、下の方から口の奥に指を深く入れ刺激し吐かせる。
種類 |
応急処置・その他 |
タバコ |
1/4以上誤飲の場合、吐かせてすぐ病院へ。水に溶けたタバコは危険 |
マッチ |
20〜30本程度は害なし |
ボタン型電池 |
すぐに病院へ!(体内に6時間以上留まるのは危険) |
体温計の水銀 |
害なし(ただし破片には気をつける事。特に口内) |
薬 |
すぐに吐かせる。商品名・量を確かめ病院へ |
クレヨン・クレパス |
1本ぐらいは大丈夫。牛乳か水を飲ませる大量の時は病院へ |
有機溶剤接着剤 |
何も飲ませずに、吐かせないで病院へ |
乾燥剤(シリカゲル) |
まず大丈夫 |
乾燥剤(生石灰) |
牛乳(水)を飲ませ、吐かせない。皮膚、粘膜についたら大量の水で洗う |
防虫剤(ショウノウ) |
少量でも水を飲ませるが(牛乳はダメ)吐かせないで病院へ |
防虫剤(ナフタレン) |
少量でも水を飲ませて(牛乳はダメ)吐かせて病院へ |
蚊取り線香 |
2巻以内なら大丈夫 |
ベープマット |
1〜2枚なら大丈夫 |
ごきぶりホウ酸だんご |
ゴキブリ退治用は危険!すぐに水・卵白水・水を飲ませ、吐かせて病院へ |
石けん(洗濯用) |
なめた程度なら大丈夫。水・卵白水・水を飲ませ、吐かせないで病院へ |
石けん(台所用) |
牛乳(なければ水)を飲ませて吐かせないで病院へ |
口紅・乳液 |
大丈夫 |
化粧水 |
水か牛乳を飲ませて吐かせる。10ml以上の時は病院へ |
歯磨き剤(フッ素含) |
水か牛乳を飲ませて吐かせる。5g以上の時は病院へ |
歯磨き剤(フッ素なし) |
大丈夫 |
自分の歯を一生涯保たせることが必要ではないかという発想で、「8020(80歳で自分の歯を20本以上保つ)」運動、つまり「自分の歯を一生涯使っていくようにしよう」というようなことが言われています。そのためにはむし歯や歯周病にならないように気を付けなければなりません。歯肉が赤くなっていたり出血するといった症状を歯周炎といいます。もっと具体的にいえば、歯周ポケット(歯と歯肉の間)の深さが4mm以上あれば歯周炎になっていると診断されます。成人の80%は歯周病にかかっているといわれています。歯が抜ける大きな原因はこの歯周病なのです。歯周病にならないためには、歯ブラシによるブラッシング以外に、歯間部清掃用具(糸楊枝など)を使って、歯磨きしましょう。そして定期的に歯科医に受診しましょう。また喫煙が、歯周組織、歯肉に影響を及ぼし歯周病になる場合もありますので注意しましょう。
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ゴミバケツのにおい消しはフタに樟脳を
生ゴミ用の消臭スプレーや消臭剤が市販されていますが、衣類の虫よけ用の樟脳でもにおい消し効果があります。ゴミバケツのフタの裏に小袋の端を切ってテープで貼り付けてみて下さい。日保ちもするし、においの気になるこれからのシーズンには特にオススメです。三角コーナーにたまったゴミは、新聞紙に包んでからバケツに入れると、新聞紙が水気をすってくれ、しかもインクのにおいで生臭さも抑えられるので、よりベターです。