基礎食品化学のーと 6B


糖質を主成分とする食品

  1. 基礎食品群(6群 厚生労働省保健医療局)
    1. 魚,肉,卵,大豆製品  骨,筋肉を作る.エネルギー源    
    2. 乳製品,海草,小魚   骨,歯を作る.体の各機能の調節    
    3. 緑黄色野菜       皮膚や粘膜の保護.体の各機能の調節  
    4. 淡色野菜        体の各機能の調節        
    5. 穀類,芋類,砂糖    エネルギー源,体の各機能の調節  
    6. 油脂類         エネルギー源        

  2. 食品における糖質の働き
  3. デンプンの調理と構造変化

    デンプンは,らせん構造をしているが,十分な水とともに加熱すると,分子内で結合している水素結合が解け,らせん構造が壊れる.これがアルファ化といわれる.デンプンのらせん構造がこわれ水が水和している状態になり酵素による分解がしやすくなる.アミロペクチンは,枝別れした部分がらせん構造になっていることに加え,結晶化している.この結晶構造も加熱によって壊れる.

    いったんアルファ化したデンプンは,そのまま放置すると徐々にもとの構造にもどっていく.(ベータ化).これを防ぐためには,高温で調理し,水分を10%以下にする.せんべい,ビスケットなど.


  4. デンプンを含む食材
             
    種類デンプン粒径 (μm)アミロースの割合(%)
    小麦2-4517-27
    大麦5-40
    3-816-17
    トウモロコシ5-2520-28
    ジャガイモ15-10022
  5. 小麦粉

    表   小麦粉の種類と用途
             
     種類 タンパク質用途
    強力粉11.8-12.5%パン,そばのつなぎ
    準強力粉11-12%生中華,菓子パン
    中力粉8.5-10%うどん,即席麺,クラッカー
    薄力粉7-9%ケーキ,ビスケット,天ぷら
    デュラムセモリナ12.5%マカロニ,スパゲッティ

  6. 大麦

    大麦に水を浸漬し,発芽させ,乾燥させたものを麦芽という.発芽によって,αアミラーゼ,βアミラーゼを含む.デンプンをアルファー化し,麦芽を加え,55-60℃に保つと,水飴ができる.

    ビール 粉砕した麦芽にホップを加えて煮沸して麦汁を作る(静置してタンパク質を沈殿させる).酵母を加え発酵させ,低温でさらに後発酵させる.



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Last updated, May 27 , 2007.