LNAVスイッチ |
【PS1操作】マウス:ポインターをLNAVスイッチ上に持っていき、左or右クリック。
プッシュ |
【インテグラルライトバー点灯】
@ロールモードとしてLNAVモードがアーム、エンゲージまたはディスアームする。
A50FT RA(Radio Altitude:電波高度,対地高度)未満の時、アクティブルートが存在すればLNAVがアームする(*ON GNDでもLNAVをアームする事が出来る)。アームするとPFD上のロール・フライトモード・アナウンシエーターに白色でLNAVと表示される。離陸して50FT
RAに達し、アクティブレグから2.5NM(ノーティカル・マイル)以内であればLNAVがエンゲージする。
B50FT RA以上であり、かつ以下の場合LNAVがエンゲージする。エンゲージするとPFD上のロール・フライトモード・アナウンシエーターに緑色でLNAVと表示される。
・アクティブレグに対して自機の位置が2.5NM以内にある。
・アクティブレグに対して自機の位置が2.5NM以内になく、インターセプト・ヘディングをとっている場合、LNAVはアームする。このとき、アクティブルートに近づきアクティブレグに対して自機の位置が2.5NM以内になるとLNAVがエンゲージする。
Cアクティブレグに対してインターセプト・ヘディングをとっていない場合、LNAVをセレクト(LNAVスイッチをプッシュ)するとCDUスクラッチパッドに
NOT ON INTERCEPT HEADING と表示される。このときLNAVはアームされ、ヘディングがアクティブルートの方を向いておればアクティブルートに近づくとLNAVがエンゲージしアクティブルートにトラッキングする。
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左の画像はアクティブレグに対してインター セプトヘディングをとっていないところ。CDU にはFMCメッセージ NOT ON INTERCEPT HEADINGが表示されるが、メッセージを無 視していてもFMCは自動的にアクティブル ートとの会合点を捉え、ルートをトラッキング する。この機能をオート・シークェンスと言う。 この場合、機体はMAGGIとBAMBOの間の 区間でルートをトラッキングする。 |
Dアクティブルートが存在しないときLNAVをセレクトすると、CDUスクラッチパッドに
NO ACTIVE ROUTE と表示される。このときLNAVはアーム及びエンゲージしない。
E以下の場合、LNAVは現在のヘディングを維持する(つまり隠れHDGモードとして機能する)。
・アクティブルート上の最後のwptを通過したとき。
・ルート・ディスコンティニュイティ区間に入ったとき。
・オフセットルートが終了したとき
F以下の場合、LNAVがディスエンゲージする。
・HDG SELもしくはHDG HOLDをエンゲージする。
・ローカライザーをキャプチャーする。
・デュアルFMCフェイリャーが発生する。
G以下の場合、LNAVがディスアームする。
・LNAVをアームしているときにLNAVスイッチを再度プッシュするか、LOCスイッチもしくはAPPスイッチをプッシュしてLOCモードをアームする。
アクティブルート 【画像1,2参照】 |
CDU RTE(ROUTE)ページおよびLEGSページに表示されているルートで EXEC(エクスキュート:実行)されておりアクティブになっているルートの 事。ルートがアクティブになると、RTEページおよびLEGSページののペ ージタイトルのヘッド部にACT(アクティブ)と表示される。またアクティブ ルートはNDにマゼンタ色の実線で表示される。 |
ON GND | 地上の事。 ⇔IN FLT:飛行中の事。 |
アクティブレグ 【画像3参照】 |
アクティブルート上の一番最初に通過するwpt(このwptの事をwptと言う) までの飛行ルート区間の事。アクティブwptはCDU ACT LEGSページ1/ ×(×ページ中の1ページ目)のLSK1Lに表示される。 |
インターセプト・ヘディング |
ロールモードとしてHDG SELもしくはHDG HOLDをセレクトしており、機首 をアクティブレグへ向けている事。 |
ルート・ディスコンティニュイティ 【画像4,5参照】 |
前のレグと次のレグとがつながっていない事。つまりルートが途中で寸 断されている事。略してディスコンと言う。ディスコンをなくすには、CDU LEGSページにおいてバイパスと呼ばれる操作を行なう。 |
オフセットルート 【図7,8参照】 |
LNAVルートから一定の距離をおいて平行に設定したルートの事。予定 したコース上に積乱雲があるなどコースを迂回しなければならない時に 使用するもので、CDU RTEページ LSK6Rに予定コースから左右何マイル 外れて飛行するかを入力しEXECする事により、LNAVのままオフセットコ ースへ向けて旋回しオフセットルート上を飛行する事が出来る。ちなみに オフセットルートをキャンセルし元のルートに戻るには、CDU RTEページ LSK6Rに0を入力しEXECする。 |
デュアルFMCフェイリャー | FMCSを構成するL FMCおよびR FMCの2組ともが故障する事。L
FMC もしくはR FMCのいずれかが故障する事をシングルFMCフェイリャーと言 い、この場合はソースセレクトパネル(PS1.3では非表示)を操作する事 により正常なFMCを使用してオペレーションを続行する事が出来る。 |
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画像1 | 画像2 | 画像3 |
自機シンボルから 伸びているマゼン タ色の実線がアク ティブルート。 |
LEGSページのページタイトル にはACTと表示され、データ がアクティブである事を示す。 |
黄色の楕円で囲まれた ルート区間がアクティブ レグである。 |
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画像4 | 画像5 | |
黄色く囲っている 部分がディスコン 区間。 |
左画像のディスコン部分 は、CDU LEGSページに は上画像のように表示さ れる。 |
VNAVスイッチ |
プッシュ |
【インテグラルライトバー点灯】
@ピッチモードとしてVNAVモードがアーム、エンゲージまたはディスアームする。
A但しCDU PERF INIT(パフォーマンス・イニシャライゼーション)ページLSK1LのGROSS
WEIGHTライン、LSK5LのCOST INDEXライン、LSL1RのCRZ
ALTラインにデータを入力していない時、VNAVスイッチをプッシュしてもインヒビットされる(つまりVNAVはアームおよびエンゲージしない)。なぜならばVNAVは機体重量、速度、巡航高度により性能を計算するので、これらのデータを入力していないとVNAVガイダンスを与える事が出来ないからである。このときCDUスクラッチパッドに
PERF/VNAV UNAVAILABLE というFMCメッセージが表示される。また降下に際してE/D(End
of Descent:VNAVによる降下終了)地点がない場合にVNAVをセレクトした時もスクラッチパッドに
PERF/VNAV UNAVAILABLE というFMCメッセージが表示され、VNAVをエンゲージする事が出来ない。
B400FT AFE(Airport Field Elevation:空港の標高)未満の時、VNAVはアームする。アームするとPFD上のピッチ・フライトモード・アナウンシエーターに白色でVNAVと表示される。400
FT AFE以上になるとアームされていたVNAVがエンゲージする。
C400FT AFE以上の時、VNAVがエンゲージし、状況によりVNAV
SPD(ブイナブ・スピード)、VNAV PTH(ブイナブ・パス)、VNAV
ALT(ブイナブ・アルト)モードのいずれかが自動的にセレクトされる。エンゲージするとPFD上のピッチ・フライトモード・アナウンシエーターに緑色でセレクトされたモード名が表示される。
VNAV SPD | 上昇/降下時にセレクトされるモード。FMC SPDまたはMCP
SPDを維持するようFDのピッチコマンドバーに指示を出す。この時A/TアームスイッチをARMにしておれば、フライトフェーズに応じてA/TはTHR
REF(上昇時)、THR(アーリー・ディセント時)、IDLE→HOLD(降下時)モードでエンゲージする。 *アーリー・ディセント=VNAVが算出したT/D(Top of Descent:降下開始)地点よりも手前で降下を開始する事⇔レイト・ディセント |
VNAV PTH | FMC CRZ ALTにて巡航時、もしくはFMC高度制限wpt(FMCに通過高度が指定されているwptもしくは高度制限がかけられているwpt)が存在する高度において水平飛行する時にセレクトされるモード。また、T/D地点より降下を開始するノーマル・ディセント時にセレクトされるモード。VNAV経路(PATH:パス)が自動作成される事からVNAV PTHと言い、VNAV経路上を飛行するようFDのピッチコマンドバーに指示を出す。この時A/TアームスイッチをARMにしておれば、フライトフェーズに応じてA/TはSPD(水平飛行時)、THR(降下時)、IDLE→HOLD(降下時)モードでエンゲージする。 |
VNAV ALT | FMC CRZ ALT以外で且つFMC高度制限wptが存在しない高度において水平飛行する時にセレクトされるモード。またVNAV PTHモードにおいて水平飛行中、FMC高度制限wptを通過して高度制限が解除されてもALTウインドウに当該高度がセットされたままである時、もしくは巡航中T/D地点を過ぎたのにALTウインドウに当該巡航高度がセットされたままである時、VNAVのモードはVNAV PTHからVNAV ALTに変わり、当該高度を維持し続ける。VNAV ALTモードにおいては、当該高度を維持するようFDのピッチコマンドバーに指示を出す。A/TアームスイッチをARMにしておれば、A/TはSPDモードでエンゲージする。 |
【VNAV概念図】
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これはVNAVモードの概念を示した図である。VNAV
SPD、VNAV PTH、VNAV ALTの各モードの違いがおわかり頂ける筈である。この図の中で気をつけたいのは、<注>と書かれた部分である。ノーマル・ディセントではVNAV
PTHモードがセレクトされるが、ここでは途中からVNAV
SPDモードになっている。これはどういう事かというと、FMCが予測した追い風よりも実際の追い風の方が強かった場合、もしくはFMCが予測した向かい風よりも実際の向かい風の方が弱かった場合、VNAVパスを維持し続けようとすると増速し遂にはMmo(最大マッハ速度)もしくはVmo(最大IAS速度)を超過してしまう恐れがあるので、MmoもしくはVmo-11KTとなった時点でVNAV
PTHからVNAV SPDへ自動的にモードが移行し、以後はVNAVパスとは関係なく速度を維持するようにプログラムが変更される仕組みになっているのだ。この時に警報は鳴らず、PFDのFMAにてその変化が確認出来るのみである。つまり、このモード・トランジションにパイロットが気が付かないといった事態が生じてしまう恐れがあり、現代の旅客機のマン・マシン・インターフェースの一つの問題点として浮上している。 @【上昇区間】VNAV SPDにより上昇中…… (1)ALTウインドウにFMC高度制限が存在する高度をセットしている場合、当該高度をキャプチャーしレベルオフする。当該高度をキャプチャーするとVNAV PTHに変わる。FMC高度制限wptを通過するまでに当該高度よりも上の高度をALTウインドウにセットしていないと、FMC高度制限wptを通過した時点でVNAV ALTに変わる。VNAVパスは当該wpt上までしか存在しないからである。ALTウインドウに当該高度よりも上の高度をセットしていると、FMC高度制限wptを通過した時点で再びVNAV SPDとなり上昇を開始する。ALTウインドウに当該高度をセットしたままの時はVNAV ALTのまま水平飛行を続けるが、ALTウインドウに当該高度よりも上の高度をセットしALT INTV操作を行なう−ALTセレクターをプッシュする−とVNAV SPDとなり上昇を開始する。 (2)ALTウインドウにFMC高度制限が存在する高度をセットしていなく、ALTウインドウがFMC高度制限の存在する高度よりも高い場合、(1)と同様にFMC高度制限が存在する高度をキャプチャーしレベルオフする。当該高度をキャプチャーするとVNAV PTHに変わる。FMC高度制限wptを通過した時点で再びVNAV SPDとなり上昇を開始する。 (3)ALTウインドウにFMC高度制限が存在しない高度をセットしている時、当該高度をキャプチャーしレベルオフする。当該高度をキャプチャーするとVNAV ALTに変わる。ALTウインドウに当該高度よりも高い高度をセットしALT INTV操作を行なうと、再びVNAV SPDとなり上昇を開始する。 A【巡航区間】 上昇中にFMC CRZ ALTをキャプチャーするとVNAV PTHに変わり当該高度でレベルオフする。 ステップクライムもしくはステップダウンする際は、MCP ALTに新しい巡航高度をセットしALT INTV操作を行なう事でFMCに当該高度がCRZ ALTとして登録され、VNAV SPDにて当該高度へ向けて上昇/降下する。当該高度をキャプチャーすると再びVNAV PTHとなりレベルオフする。 B【降下区間】 (1)ノーマル・ディセントにおいてはVNAV PTHが引き続きセレクトされる。降下区間最初のVNAVパスは、降下区間中の風の状況を加味した上で、アイドル出力のまま降下区間最初のFMC高度制限wptを、指定した高度制限をクリアーした状態で通過出来るよう自動的に作成される。その延長線上がT/D、つまり降下開始地点である。最初のFMC高度制限wptを通過したのちは、その次のFMC高度制限wptを指定された高度で通過出来るようVNAVパスが自動的に作成される。この時は両wpt間の距離、通過高度差に応じてVNAVパスの角度が決定される為、エンジン出力はVNAVパスの角度に応じて変わる(このパスをダイレクトパスと言う。オペレーションを円滑にするテクニックとしては、最初のFMC高度制限wpt通過前にALTセレクターをプッシュする事によりその高度制限をディレート(削除)し次のFMC高度制限wptからのアイドルパスを再計算させ、 常にアイドルパスをNDのVertical Deviation Pointerに表示させる、という方法がある)。 (2)アーリー・ディセントとはT/Dよりも手前の地点で降下を行なう事である。アーリー・ディセントは巡航中にALT INTV操作もしくはインアクティブなVNAV DESページにおいてDES NOW(ディセント・ナウ)をエクスキュートする事により行なわれる。アーリー・ディセントが開始されるとVNAV SPDとなり、A/TアームスイッチがARMになっておればA/TモードはTHRモードがエンゲージされ、1200FPMの降下率が得られるよう推力がコントロールされる。AFDSはFMC SPDを維持するようFDのピッチコマンドバーに指示を出す。1200FPMの降下率が得られた時点でA/TモードはHOLDモードとなり、オートスロットルのサーボモーターが切り離され、A/Tがエンゲージした状態でパイロットによる推力のマニュアル・コントロールが可能となる。スロットルレバーをマニュアリーでコントロールする事により降下率を調整する事が出来る訳である。VNAV SPDで降下中にVNAVパスが接近するとVNAVパスをキャプチャーし、以後はVNAV PTHでVNAVパス上を降下する。 (3)レイト・ディセントとはT/Dよりも後方の地点で降下を行なう事である。巡航中、あと2分でT/D地点に達するという時にALTウインドウに巡航高度よりも低い高度をセットしていないと、CDUのスクラッチパッドに RESET MCP ALT というメッセージが表示されパイロットに注意を促す。このメッセージを無視してALTウインドウに巡航高度をセットしたままにすると、T/D地点を過ぎると同時にVNAV ALTに変わり水平飛行を続ける。このあと降下するには、ALTウインドウに巡航高度よりも低い高度をセットし、ALT INTV操作を行なう。レイト・ディセント中はVNAV SPDとなり、A/TモードはIDLE→HOLDモードとなる。更に、降下速度を通常よりも少し高めハイスピードダイブを行なう事により降下率を高め、VNAVパスをリキャプチャーしようとする。VNAVパスが接近するとVNAVパスをキャプチャーし、以後はVNAV PTHでVNAVパス上を降下する。 |
DALTウインドウに現在の高度より高い高度がセットされている場合、VNAVが降下モードに入っている(CDU VNAV
DESページがアクティブになっている)時にVNAVをエンゲージするとVNAV
ALTモードがセレクトされ、AFDSはVNAVがエンゲージされた時の高度を維持するようFDのピッチコマンドバーに指示を出す。
EALTウインドウに現在の高度より低い高度がセットされている場合、VNAVが上昇モードに入っている(CDU VNAV
CLBページがアクティブになっている)時にVNAVをエンゲージするとVNAV
ALTモードがセレクトされ、AFDSはVNAVがエンゲージされた時の高度を維持するようFDのピッチコマンドバーに指示を出す。
F以下の場合、VNAVがディスエンゲージする。
・TO/GAをエンゲージする。
・FLCHまたはV/SもしくはALT HOLDをエンゲージする。
・グライドスロープをキャプチャーする。
・2つ以上のエンジンがアウトになる。
・デュアルFMCフェイリャーが発生する。
G以下の場合、VNAVがディスアームする。
・VNAVをアームしている時にVNAVスイッチを再度プッシュするか、APPスイッチをプッシュしてGSモードをアームする。
FLCHスイッチ |
【PS1操作】マウス:ポインターをFLCHスイッチ上に持っていき、左or右クリック。
FLCHはFMCによらずMCPにて機体を上昇/降下させるモードである。VNAVではFMCに入力されているSPDモードに従って指定されたSPDで途中の高度制限を守りながら上昇/降下するが、FLCHではFMCに入力された内容は無視され、MCPのIAS/MACHウインドウにセットされた速度を維持しながらALTウインドウにセットされた高度までダイレクトに上昇/降下していく(つまりFLCHをエンゲージしている時は、FMCに入力されている途中の高度制限で水平飛行に入らない)。この為、レーダーベクターを受ける降下時によく使用されるモードである。
プッシュ |
【インテグラルライトバー点灯】
@ピッチモードとしてFLCH SPD(フライトレベルチェンジ・スピード)モードがエンゲージし、PFDのピッチ・フライトモード・アナウンシエーターに緑色でFLCH
SPDと表示される。但しALTウインドウに現在の高度がセットされている場合、FLCHスイッチを操作してもインヒビットされる(つまりFLCHはエンゲージしない)。
AFLCHをエンゲージする前に使用していたピッチモードがVNAVでありSPD
INTVを使用していなければIAS/MACHウインドウはブランクであるが、FLCHスイッチをプッシュするとIAS/MACHウインドウがオープンし、FMCターゲットスピードが表示される。但しALTまたはV/SもしくはSPD
INTVからFLCHへ移行した時は、セレクトされていた速度がそのままIAS/MACHウインドウに表示され続ける。パイロットは希望する速度をIAS/MACHウインドウにセットする事が出来る。
B現在の高度よりも高い高度をALTウインドウにセットしているとスラストリミットはCLB(いずれかのエンジンがアウトの場合はCON)になり、A/TアームスイッチがARMになっておればA/TはTHRモードでエンゲージし、約2分でMCP
ALT(ALTウインドウにセットされた高度)に到達するようスラストをコントロールする。この時IAS/MACHウインドウに表示されているMCP
SPDを維持するするようAFDSはピッチコマンドバーに指示を出す。現在の高度とMCP
ALTとの高度差が大きく、機体性能上2分ではMCP
ALTまで到達出来ないとコンピュータが判断すると、A/TアームスイッチがARMになっておればなるべく早くMCP
ALTに到達するよう推力がCLBパワーにセットされる(この時AFDSは速度を減じてまで上昇率を稼ごうとはしない。これがFLCHはSPDモードの一種とも言われる所以であり、約2分でMCP
ALTまで到達するというのはあくまでも目安でしかない)。
C現在の高度よりも低い高度をALTウインドウにセットしていると、A/TアームスイッチがARMになっておればA/TはTHRモードで作動し、約2分でMCP
ALTに到達するようスラストをコントロールする。この時IAS/MACHウインドウに表示されているMCP
SPDを維持するするようAFDSはピッチコマンドバーに指示を出す。現在の高度とMCP
ALTとの高度差が大きく、機体性能上2分ではMCP
ALTまで降りられないとコンピュータが判断すると、A/TアームスイッチがARMになっておればなるべく早くMCP
ALTに到達するようA/TはIDLEモードとなり、アイドルスラストがセットされるとHOLDモードに変わる。
《BとCに関しての注意》 |
上記B及びCは実機の-400での動作であり、PS1.3では正確に反映されていない。PS1.3の場合、 約2分でMCP ALTに到達するようスラストがコントロールされる仕組みになっておらず、FLCHで上昇 中は上昇出力に、降下時はアイドル出力で固定されてしまう。 |
DピッチモードをTO/GAからFLCHへ変えた場合(離陸時にVNAVをアームさせておらず、離陸後FLCHスイッチをプッシュしてFLCHをエンゲージした場合)……
・現在の速度がIAS/MACHウインドウの値よりも大きい場合には現在の速度(アクチュアル・スピード)がIAS/MACHウインドウに表示される(離陸時には予めIAS/MACHウインドウにV2速度が設定されている)。
・現在の速度がIAS/MACHウインドウの値よりも小さい場合にはIAS/MACHウインドウに表示される速度はV2速度のままとなる。
EFLCHで上昇/降下する場合、SPD RESTRやSPD TRANS、wpt SPD/ALT制限による速度及び高度制限は無視される。SPD RESTRやSPD
TRANS、wpt SPD/ALT制限は、VNAVで飛行する際に守られる制限だからである。この為、FLCHを使用する際にはMCP
SPD及びMCP ALTによりパイロット自身が速度及び高度の管理を行なう必要がある。例えば日本国内においては10000FT以下は250ノット以内で、3000FT以下は200ノット以内(ジエット機:プロペラ機は160ノット以内)で飛行しなければいけないと航空法により定められているので、これらの制限を満たすようパイロットはSPDを調整しなければいけない。
SPD RESTR | スピード・リストリクション。スピード・トランジション以外の速度制限。VNAV CLBページ及びVNAV DESページLSK4LのSPD RESTRラインに速度制限をマニュアル入力する事が出来る。VNAVで飛行する際には、入力されたSPD RESTR領域内においては当該速度が守られる。詳細はCDUのVNAVページ解説へ。 |
SPD TRANS | スピード・トランジション。日本では10000FT以下は250ノット以内で飛行しなければいけないという規則があり、VNAV CLBページ及びVNAV DESページLSK3LのSPD TRANSにはこの制限を意味する250/10000が表示されている。VNAVで飛行する際には、入力されたSPD TRANS領域内においては当該速度が守られる。詳細はCDUのVNAVページ解説へ。 |
wpt SPD/ALT制限 | CDU LEGSページ右側のSPD/ALTラインに大文字で表示される速度及び高度制限。FMCのNAVデータベースに元から収録されている場合と、パイロットがマニュアル入力している場合とがある。VNAVで飛行する際には、このwpt SPD/ALT制限が守られる。 |
FFLCHで上昇/降下中MCP ALTをキャプチャーするとピッチモードがFLCH
SPDからALTに変わり、A/TアームスイッチがARMになっておればA/TはSPDモードでエンゲージする。