壱岐郡勝本町可須(かす)のつうら川は、1200メートルあまり流れて海に入っている。そこに高麗橋があって、その上でころぶと着物の袖を切って川中に投げ入れねばならぬ。もしそうしないと災難があるというのであ る。
ここをとくに袖取川という。
可須と国分の袖取川を探しましたが
今はその名前は忘れられてしまったようです芦辺町那賀郷国分にも袖取川がある。源はけくじから出て仏淵に入り、およそ520メートル。 この川の辺であやまって転んだら必ず袖をとって川伯(かっぱ)に上げねばならぬ。
だから袖取神といい袖取川と呼ぶ。袖とき川というところもある。
<西海の伝説 山口麻太郎編著 第一法規出版 昭和49年9月発行より>
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