インレイ装飾

ドレメルルーターを使用して溝を掘っています。
コツとして、まず中心部(大きな部分)の溝を掘り、そのあと掘り広める事。
いきなり縁取りからは危険です。
偉そうに言っていますがド素人です。
適当に聞き流してください。
ともかく上記のコツでなんとかかんとか掘り切りました。

さて、インレイ作業に取り掛かります。
インレイ(INLAY)とは、内(In)に置く(Lay)という意味だそうで、下地となる木材に溝を築けて貝殻などのマテリアルを埋め込む事です。
また中国の一般的な螺鈿細工などは上から貼り付けられたものを多く見受けますが、あれらは上に置いているのでOverLayなのでしょう。
とにかく埋め込む貝殻の加工と埋め込む為の溝加工が主たる作業となります。
さて、今回は『埋め込む貝殻の加工』と『デザイン』に特別ゲストをお迎えしております。
はい、私の妻でございます。
夫婦の共同作業ということでWRさんを見習って仲良く進めたいと思います。

ヒールにも一回り小さいジジをインレイしました。
こちらはアバロン貝(アワビ)を使用。
ま、イメージを少し変えて遊んでみたかっただけです。
最初はスノーフレークにしようと思っていたのですがせっかくなのでジジを。
同じ要領でエポギシ接着を行いました。

早くサンディングしたい・・・早く乾けぇ〜!!

焦らず一日置くことにします。

2液性エポギシにエボニーの粉末を混ぜたコールタール状の接着材を溝に充填します。
そして切りぬかれたジジを上からはめ込みます。
空気が入らないように注意してはめ込み、抑えつけます。
周りの隙間からムニュムニュとエポギシが溢れ出てきます。
隙間が全て埋め尽くされるようにエポギシを均して終了です。

はい、すっぽりと納まりました。
まずまず良い感じになりました。
しかし、初めてでこの尻尾を一発で切りぬく腕前に脱帽です。
始めはポキポキ折りまくった記憶が・・・
単純に私が不器用なだけかもしれませんね・・・

気を取り直して私は溝加工を進めます。
もう一枚の型紙を用意して糊でヘッドに貼り付けます。
『ここでもない・・・角度が違う・・・』などど呟きながらかれこれ10分経過。
ようやく位置が決まりました。
結局もともと考えていた位置に収まりました。

精密糸のこ(ジュエリーソー)を使って型どおりに切りぬきます。
使用した刃はスーパーファイン。
尻尾のあたりが細かいカーブが多いのでこれを採用。
テーブルジグとしてSTEWMACのモノで昔購入したものがあったので使いましたが
こんな物は自作で十分です。買うのは勿体ないです。
妻の初めての製作作品ですがなかなかの手つきです。
あっという間に抜かれてしまいました;

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今回のデザインは当家の愛ネコの『ジジ』をモチーフにしております。
尻尾の部分が『MIWA GUITARS』のMになっています。
ネコのデザインを自分でも何通りか考えましたがすべて可愛くなりすぎて
ギターに全く合わないものばかりでした。
しかし、妻の手に掛ればこのとおり良い感じのデザインができました。
ヘッドのツキ板がエボニーですので今回はMOP(マザーオブパール)で加工しました。
デザインをプリントしたものをMOPに糊で貼り付けます。

塗装へ進む

ヒールのインレイ、これは特に気に入りました。
ヒールはこれからこのデザインにしようかな。
アバロン具合もなかなかのギラギラです。
気が重かったインレイ作業も共同ですれば楽しいものでした。
さて、お次は塗装へ進みます。

乾燥後サンディングにて仕上げました。
イメージ通りの良い感じに仕上がりました。
幾何学的なデザインも考えていましたがこれもアリだな。
気に入りました。