コラム

社員の化学日記 −第68話 「オリンピック」−

こんにちは。

2月は記録的な大雪で,大阪も多少積もりましたが他地域に比べるとましでした。

そんな2月のビッグイベントはもちろん今年はオリンピックでした。

日本は男子フィギア羽生結弦選手の金メダルをはじめ,銀メダル4個,銅メダル3個の計8個と冬季では,長野オリンピックの10個に次ぐ2番目の獲得となりました。 メダルを取った選手だけでなく参加したすべての選手が感動を与えてくれたと思います。

そんな中,私が最も感動したのは,スキークロスカントリーで転倒したロシア選手にスキー板を差し出したカナダコーチのお話です。

決勝を懸けて世界のトップ選手が白熱したレースを展開していた中,ロシア選手が他国の選手と接触したのか突然,転倒。 競技を再開しようと努めたが,左のスキー板が折れてうまく滑れない。 トップ集団から取り残される中,レースにどうにか戻ったが折れたスキー板ではうまく滑れず,ゴール数百メートル手前で再び転倒,衝撃が激しかったのか 今度はなかなか起き上がれない。

すると,1人のスタッフが駆け寄ってスキー板を履き替えさせると,ロシア選手は競技を再開し,トップから大きく遅れたがゴールした。 レースの敗退はすでに決定していたが,最後まであきらめずにゴールを目指す姿は感動のシーンでした。 レース後にわかったのが,実はスキー板を提供したのがライバル国のカナダのコーチだったことで2度感動しました。

でも,もう一つ感動したのは後日でした。

8年前のトリノ五輪で同様の“友情”をカナダが受けていたことを知りました。 カナダスキースプリント女子チーム選手のストックが折れ上位を競っていた選手はずるずると後退。 見かねたノルウェーの監督がストックを手渡して,カナダチームは銀メダルを獲得。 一時,メダル圏にいたノルウェーチームは4位でメダルを逃したと。 そして,そのカナダチームの選手の1人だったのが今回のカナダコーチの奥さんだったとネットのニュースで知りました。

カナダコーチは「8年前のトリノでの出来事が頭をよぎり,苦しんでいる彼を,そのままにしておくことができなかった」と, 咄嗟の判断での行動だったと説明していたそうです。 まさに五輪憲章でうたう「友情,連帯,フェアプレーの精神」を具現化した行為だったとロシアとカナダでは多くの称賛の声が上がったそうです。

4年に1度のスポーツの祭典,色々なドラマがあって本当に感動させられました。

今回のソチは時差が5時間だったので寝不足が続いたけどやっと解放されます・・・。

【IXA(ペンネーム)】

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