コラム

社員の化学日記 −第32話 「活動している地球上に生きる」−

ニュージーランド。

日本のはるか南にあって,時差は3時間(外国はサマータイム,いわゆる夏時間というものがあって季節によって変化するが)。 この国,日本では子供の国として有名,なんと言ってもニュージ(子供)のランド(国)やから。 そんなことを言っていたら「不謹慎な」としかられそうな今回の大地震。

この漢字[大地震]も正確には[おおじしん]と読むそうな。でも映画等の場合,迫力のある読み方で観客を呼び込むため[だいじしん]と宣伝したいらしい。 もうすぐ上映される映画「唐山大地震」これも[・・だいじしん]と宣伝されていますね。

発生から4-5日たった現在,死者145人(2011年2月27日付朝日新聞大阪朝刊)の大惨事になっています。 私達日本人には1995年の「阪神淡路大震災」が特に身近ですが,外国でも数多くは発生しています。つい最近ではインドネシア・スマトラ島で起こり,3年程前に中国・四川でも大惨事になりました。 この地震,単に土地の振動ということではなく我々が住んでる地球というものを改めて考えさせられます。地球の中心はマグマといわれる金属が融解した高温の液体でできているのは,科学が発達した現代は誰もが知っていることですが,実感としてはなかなかつかみきれていないように思われます。 温泉は娯楽産業の花形のひとつで,僕も大好きで日本では気軽に行け,うきうきした気分になりますが,不安定な大地だからこそ地面下から温かい水(日本人は湯といいますが英語ではhot(warm) water)が湧き出てくるということや自然の不思議さ,地球ができた偶然さ,こういうことを湯に浸かる度に思うことが多くあります。一般の人は興ざめすると思われるでしょうけど結構楽しんです,こんなこと考えるの。科学(science)に関わる者の宿命?

大惨事の記事の隣にちょっと興味ある事柄が載っていました。21日に東京・上野動物園へやってきたパンダ。 このパンダについては個人的に二つの話題があります。

まず和歌山でパンダを見たときにある人が口にした言葉「あんな可愛い動物が地球上にいるなんて信じられへ〜ん!」おいおいちょっと待ちんしゃい。話題のパンダはジャイアントパンダで本来の言葉(中国語)では大熊猫,猫と書いてありますが本来はクマ科。パンダといえばもともとはレッサーパンダのことを言ってたけれどジャイアントパンダが発見されたので区別するために[小さい]という意味の[レッサー]をつけられたらしくこれはあらいぐまに近いレッサーパンダ科。 見た目が[カ*ワ*イ*イ*]クマのパンダが初めて日本にやってきてたときに,大学の熱力学の授業では,

「パンダは一日中ほとんど竹を食べていてそしてあまり動かへん,これはエネルギー保存の法則を身をもって説明してるねん」

と習ったっけ。今なら「コアラはどうやねん!」と聞きたいけど多分同じことやろなあ。

二つ目は発音について。

日本語学校の先生が体験した事柄。これは実際に日本語を勉強してる生徒がいろんな疑問を先生に投げかけてくるんやけど,気にもとめなかった事や吹き出してしまいそうな質問があまりにも多いので漫画にしたらしい。その中の事柄を思い出しました。 中国人からの質問「日本人のいうパンダはパンダですかパンダですか?」というもの。 ピンイン,即ち中国語をローマ字で表現すれば分かりやすいけど,これだけでは何のことか分かりませんね。

英語でも[L]と[R]の違いがあって,明るいという意味のLightと正しいや右のRightは日本では両者ともライトやし。パンダもこれと同じ? NHKラジオ語学講座の「チャロ2」(この犬は間違いなくかわいい)でも ドレミの歌の「レはレモンのレ」のところは「re(leではありません)はlemonのre」といっているのでおかしい,との指摘がありました。 日本人の弱点ですね。

いつの間にか外国語の話になりましたがお許しを。

原稿を書きながら(正確には打ちながら)語学と科学との関係を調べてみたいと思うようになりました。 次回の宿題かな,でも他の人には面白くなさそうやしどうしようか?

【今田 美貴男】

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