コラム

社員の化学日記 −第169話 「新500円玉」−

最近500円硬貨のデザインが変わって、時々見かけるようになりました。

新しい硬貨には偽造防止技術の一つとして、バイカラー・クラッドという技術が使われております。

バイカラー(2色)クラッド(金属を被せ包む)という意味で、バイカラーであることは一目でわかります。

2色の硬貨の、外側部分の少し金色っぽい部分はニッケル黄銅という材質で、現在出回っている硬貨の材質と同じでできています。

内側部分は銀色で、白銅という100円や50円硬貨と同じ材質が使われています。

見た目では分からないのがクラッド技術というもので、金属を被せ包む技法は硬貨の内側(銀色部分)に使われています。

表裏どちらから見ても銀色なのですが、実は中に銅が挟み込まれているらしいです(これがクラッド技術)。

なので新500円硬貨にはニッケル黄銅、白銅、銅の3種類の材質が使用されています。

白銅って銀色に見えますが、銅とニッケルの合金で、銅がおよそ75%含まれております。なのに見た目は銀色です。

5円玉は黄銅製で、銅が60〜70%、亜鉛30〜40%含まれております。

銅の含有率が高いのに、5円玉より現500円玉や100円玉などの白銅のほうが銀色っぽいです。合金って不思議です。

さて新500円硬貨ですが、新しいデザインでお釣りなどでもらった時はうれしいのですが、自動販売機や券売機ではまだ対応してないところが多く 現状ではなかなか使いづらい硬貨でもあります。

どうやら自動販売機などで使えるようになるのは、2024年以降の、お札が一新された後になるだろうとのこと。

私はこの際、新500円をもらった時のみの500円玉貯金をしてみようかと考えてます。

【栗林正樹】

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