5日目 ボヴァーヌを越える


コース;
シャンペ(Champex)⇒シャンペ・ダン・パ(Champex d'en Bas)→[3h20min]ボヴィーヌ小屋(Bovine)→[2h]フォルクラ峠(Col de la Forclaz)
合計5h20min,  標高差 登り690m 下り584m
                       
フォルクラ峠とトリアン氷河、 
スケッチ


シャンペ湖から直ぐ左に入ると、アルペットを通りトリアン氷河の直ぐ横を歩くバリエーショントレイルになるが、このツアーは易しいTMBのコースをとる。
シャンペからミニバスを少し乗り、シャンペ・ダン・バからハイキングのスタート。晴れだが山に雲が多くピークは見えない。、
始めは、谷に沿い緩い下りを歩き、次に谷の左側の林の中に入って登りになる。山を巻いた辺りの木の間から、スイスのレマン湖へ続く谷が遠くかすんで見える。
小さな川を渡った辺りから急な登りになり、300mほどの高さを一気に登りきると広い草原になる。沢山の花が咲き、展望の利く緩い登りが続く。右手に歩いて来たシャンペの谷が見える。ここで小休止。周りに沢山のブルーベリーがなっている。Mieと私はおいしいと一生懸命食べるが、彼らは珍しくもなんともないらしく、食べる人無し。
シャンペの谷

快適なトレイルを更に進むと、ボヴィーヌ小屋の前に出、更に進むと真下にマルティ二(Martigny)の町が広がる。どこかで聞いた名前だと思ったらシャモニーに入るのにシャモニー・エキスプレス・鉄道に乗り換えた町だ。ここで草地に寝そべり、マルティ二の町を眺めながら昼食。今日はクスクス(粟粒のようなパスタ)があり、さらりとしておいしい。
マルティ二の町

マルティ二の町の横に斜めに入り込む谷が見える。地図を見るとオルシエールの町に入る谷でその奥はサン・ベルナール峠がある。一度行って見たいところだ。

緩い下りをどんどん西に向かって歩く。牧草地が続く途中で、とてつもなく大きなカウベルを下げた角の鋭い黒い牛に何頭も会う。これは肉牛でも乳牛でもなく、闘牛だそうで、値段がものすごく高いそうだ。
やがて正面に一軒のホテルが見え、そこが今日の宿泊地、フォルクラ峠。牛舎の横を通って着く。
このホテルが今回のツアーの最後の宿。夕食まで時間があるので、テラスでビールを飲み、峠の景色を眺める。ガランガランと大きなカウベルの音が聞こえるので行って見ると、さっき私達が歩いてきたトレイルを闘牛の黒牛が列をつくって帰ってくる。順番にゆっくりと牛舎に入る。意外と従順なのに感心する。

ここで、このツアーで始めての日本人に会う。ツール・ド・モンブランを2年に分けて一人で歩いている若い女性で、明日バルム峠を越えると一周したことになるそうだ。素晴らしい。

夕食は、お替りができるスープ、チキンとフレンチ・フライ(イギリス人がクリスピーではないと不満顔)、デザートはアイスクリーム。ここはワインがやたら高かった、2本でCHF60(約5500円)。
このツアーの後の予定をそれぞれ話し合い、楽しく最後の夕食を終えた。



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