Bオーバーロートホルンからトゥフテルン
(Oberrothorn-Tuftern)


オーバーロートホルンは、標高が3400mを越える高い山のわりには比較的簡単に登れ、しかも、ミシャベル(Mischabel)山群のドーム(Dom 4545m)やテッシホルン(Taschhorn 4491m)を間近に見ることができます。その上、マッターホルンの方向も遮るものが無く、360度の大パノラマを楽しめます。ただ、標高が高いだけに、しっかりした登山靴を履くことと、寒さ対策の用意は必須です。悪天候では登るのを控えましょう。

残念ながらガスがかかり、殆ど見えませんでしたが、帰りに歩いたトゥフテルンへ抜けるトレイルは、それはそれはエーデルワイスがいっぱいで、歩く道の中にまで咲いていて、エーデルワイスをまたいで歩いてきました。めったに見られないと聞いていたので驚きました。毎年のことなのかは良く分かりません。

エーデルワイスがそんなに綺麗な花とは思わない私も、何故かこの花には惹かれます。エーデルワイスと言う言葉の響きのせいなんでしょうか、有名な歌のせいでしょうか、それとも希少価値でしょうか。ヨーロッパの人が数組歩いておりましたが、エーデルワイスに興味をもって立ち止まるふうにはみえませんでした。この花は日本人の感性に訴える何かがあるのでしょうか。
 
晴れの日のゴルナーグラートから見た
オーバーロートホルンのパノラマ と トレイル


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 歩いた日;2005年7月13日
 コース;Unterrothorn-(15min)Furggji-(1h30min)Oberrothorn(晴れ待ち45min)-(55min)Furggji(昼食30min)-(2h)Taschalp分岐(20min)Tufteren-(30min)Sunnegga
/(合計5h30min標高差 下り合計1322m登り合計506m最高点3415m) 

階段状の座席の地下登山電車でスネガ(Sunnega)へ、ここからゴンドラに乗り換えてウンターロートホルンに着くと、そこはもう標高3100m。降りた正面がオーバーロートホルンだが、ガスの中で半分も見えない。ロートホルンに向かって広いスキーのゲレンデを120mほど下ると、フルックジー(Furggi)の鞍部に着く。ここから頂上まで430mの登り。
トレイルはオーバーロートホルンの右側を大きく巻いて、砂礫のザラザラとした道をジグザグに登る。標高が高い分、息が上がるがそんなに急坂でもなく、特に危険な所もありません。ただ登ってきた右側はストーンと下まで落ちていますので、気をつけてください。
登る間、右手にずーとフィンデル氷河(Findelgletscher)が
見える
                            
頂上間近の登り
  傾斜地の細長い頂上、右側は切れている  
頂上でガスの晴れるのを辛抱強く待ったが、時々マッターホルン方向のガスが晴れて、チラーッと見えるだけ、結局ミしゃべル山群方向は晴れず、諦めて下山しました。帰りは登ってきたトレイルを下ります。

下山途中マッターホルンだけはちょっとピークを見せてくれました。
頂上からのマッターホルン方向

フィンデル氷河の
近くに建つ
フルーエアルプ(Fluealp)
の山小屋。
真下に見える
下山途中ちょっと姿を見せたマッターホルン


鞍部のフルックジーまでもどり、フィンデル氷河の反対側の谷を下る。天気が良ければ正面にヴァイスホルン(Weisshorn 4505m)がそびえているはず。今日はその前にあるメッテルホルン(Mettelhorn 3406m)しか見えない。この山は相当タフらしいが裏側から登れるらしい。
鞍部から下りの谷をみる。
尖った山はメッテルホルン
その右のバイスホルンは雲の中


こんな景色が見える辺りからエーデルワイスの花が見られた
山は左からマッターホルン(雲で見えない)、中央オーバーガーベルホルン、右奥ツェナールロートホルン、右手前メッテルホルン

このトレイルはエーデルワイスが見られる道と言われているそうなので、どこにあるのかなーと注意しながら歩くがなかなか見つからない。
左手にマッターホルンが見える辺りに来て、あった、ポツンとあった。

なおも下りていくと何輪もある、斜面を見上げると、あるある、まるでエーデルワイスのお花畑だ。下の斜面にもある。ちょうど座るに良い岩があったので、ここで昼食。そこへ、オーバーロートホルンの頂上で同じくガスが晴れるのを待っていた父娘の日本人2人が歩いてきた。
「エーデルワイスは無いですねー」との声、
「その辺いっぱいにエーデルワイスですよー」と答えると、
「ウッソー、エーデルワイスがいっぱいなんて」と見渡して、「ほんとうだ!」と、そのお父さん。接写レンズを取り出して、あちらに行ったり、こちらに来たり、興奮状態で写真を撮っていた。「エーデルワイスを捜して遭難したという話まであるのにねー」と言って、「上のレストランに行きますので」、と来た道を戻って行った。

私達は下る。エーデルワイスのお花畑は一箇所ではなかった。下る道の両側にずーっと続いている。歩く道の中の小さな草むらにもエーデルワイスの花が咲いている。踏まないように注意して歩く。テッシアルプ(Taschalp)への分岐までエーデルワイスは続いた。本当にエーデルワイスはめったに見られない花なんだろうかと、疑問にさえ思えた。


  ひとつ           ふたつ
        ウワー、  あっちにも、    こっちにも     あそこにも      いっぱーい 
     ここはロックガーデンだ
     横から見たらこんな形だ


分岐を左に取ると、ツェルマットの町が下に見える。

トゥフテルンの村が前方に見え出す。この辺から見えるマッタホルンの形が一番美しいらしいが、ピーックは雲の中。

トゥフテルンを過ぎてちょっと林を過ぎる辺りで、マッターホルンが少し顔を出す。

スネガの駅では、乗車券の窓口がどこか分からず、急な階段のプラットホームを上り下りして捜しました。こういう所の上り下りはこたえます。駅員が見つかり聞いたら下の駅で降りてから切符を買えば良いとのこと、あーしんど。




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