直線上に配置








年間の栽培実験記録 改定中




年間の栽培記録


 3月になれば
 新年度の始まりです。新芽を促します。
 植え替えは秋に済ませました。都合で植え替えられなかった株を植え替えます。
 遅くとも5月には新芽を見たいのです。
 新芽を促すには花を切るのが第1です。葉は切らずに残した方が好結果でした。
 病虫害は1000倍希釈のハイタ-を2回/月与えて予防します。
 風を送ると病気発生を抑えてくれます。
 それでも病気が発生すれば病気と害虫はこれで解決
 深植えは花芽&新芽によくありません。


 4月になれば
 桜が咲けば外栽培の準備をします。
 八重さくらが咲けば外栽培を始めます。
 関西は4月中旬~5月初旬に「外だし」します。
 それまでに栽培棚を整備します。
 春先は50%遮光です。(照度<10000luxです)
 光を株元にあて新芽を誘います。
 花を切ってモルコ-トと発酵油粕をティパックに包んで与えました。
 500~1000倍に薄めたハイタ-を月に1~2回、鉢に潅注&散水して
 害虫と菌類を抑制しています。
 殺虫殺菌剤は併用していません。




  4月からの栽培棚

 
例年4月に手直しをします。
支柱が腐っていたのを取り換え&補修で手がかかりました。
水濡れ防止にコ-キング処理&ナメクジ避けに留意しました。
梅雨空けから9月中旬まではミストが頼りです。
遮光ネットと不織布を濡らすことでミストの効果が上がります。
8トレイ載っています。ナメクジ避けのギミックを含めるとかなりの重さです。
春蘭と寒蘭も栽培しています。





年間の栽培記録


 5月は外栽培です。
 「新芽出し」に注力、外に出して雨風に当てます。
 光に当てます。(~10000lx  強すぎは×)
 害虫の駆除がポイントです。
 春になると産み付けられた卵が孵ります。
 スリップスもナメクジも食害を起こします。
 噛まれた「傷口から病原菌が侵入して」軟腐病や炭疽病に罹患します。
 5月は成長期で水を欲しがります。春根が水を求めて盛んに伸びてきます。
 「水を切らさない」管理をします。
 肥料はテイパックに包んで与えています。


 6月は成長期です。
 新根が盛んに伸びています。
 月始めから梅雨明けまで肥料を効かせます。
 梅雨明けまで50%遮光です。
 梅雨が明ければ夏栽培です。遮光を増やして照度<10000lxを維持します。
 適切な遮光で光に当てることがポイントです。遮光が過ぎると徒長します。
 成長期は水を欲しがります。新根が水を求めて盛んに伸びてきます。
 鉢内を「常時ドボドボ」にするのではなく、「水を切らさない」管理をします。
 成長期は害虫駆除が大切です。
 500~1000倍に薄めたハイタ-を月に1~2回、鉢に潅注&散水して
 害虫と菌類を抑制しています。
 殺虫殺菌剤は併用していません。 ナメクジは「物理的に遮断しています。
 成長の良い株に置き肥を少量追加&極薄い液肥(3000~5000倍)を与えてOKです。
 梅雨が明けると夏越し本番です。






以下改定中





・7月は夏越しに注力。
 梅雨が明けると「夏越し」本番で、暑さ対策が第1です。
 リカステは気温が30℃を超すと成長が鈍ります。
 四方を遮光ネットで囲いミストを閉じ込めると8℃前後気温が下がります。
 気温が35度を超す日でも安全に夏越しできます。
 ミスト冷却すれば夏場に置肥ができます。
 夏越し中は液肥を与えません。
 夏越し中は水を鉢内が「ドボドボ」になるくらい与えてもOKです。
 真夏の日差しを感じたら遮光を増やして照度<10000lxを維持します。
 葉は急激に大きくなり、根も伸びてきます。
 引き続き、害虫駆除と病気の予防が大切です。
 石灰水と100倍希釈のカビキラ-、ベニカスプレ-、オルトラン粒剤DXで病虫害を
 防いでいます。

・8月は夏越し
 8月は「夏越し本番」、暑さ対策と病気予防&害虫駆除が重要です。
 四方を遮光ネットで囲いミストを閉じ込めると8℃前後気温が下がります。
 気温が35度を超す日も安全に夏越しできます。
 開花させる株は8月末に置肥が切れる様にします。
 苗には引き続き置肥を効かせています。
 夏越し中は液肥を与えません。
 9月になればリン/カリ系の液肥を与えます。
 棚の遮光は照度<10000lxを維持します。
 引き続き、害虫駆除と病気の予防が大切です。
 石灰水と100倍希釈のカビキラ-、ベニカスプレ-、オルトラン粒剤DXで病虫害を
 防いでいます。

・9月は夏越しで弱った株の「回復誘導期間」です。
 水は十分に与えます。棚の遮光は照度<10000lxを維持します。
 月末には『苗に肥料を与え』られます。
 固形肥料を春の半量、薄い液肥を1回/週与えられます。
 『開花株に薄いリン/カリ肥料を1~3回/月与えます。』
 窒素成分を多く含む肥料を与えると色彩が濁ります。
 涼しくなると害虫も動きだします。病気も発生します。
 石灰水と100倍希釈のカビキラ-、ベニカスプレ-、オルトラン粒剤DXで病虫害を
 防いでいます。

・10月は株を充実させバルブを太らせる好機です。
 遮光を戻して光をあてます。(照度<10000luxは維持します。)
 水を少し控え目にして秋根を誘います。
 『8月末に肥料切』にして、9月~10月にフラワ-トップで花芽を誘います。
 秋根が伸びてきてバルブが急に太りだします。
 涼しくなると害虫が動きだします。病気も発生します。
 石灰水と100倍希釈のカビキラ-、ベニカスプレ-、オルトラン粒剤DXで病虫害を
 防いでいます。
 涼しくなれば「植え替え」を始められます。





11月は室内栽培です。
 夜温が10℃を切る頃に取り込んでいます。
 11月になれば遅れていた株も秋根が伸びてバルブが急に太ります。
 秋根の伸びが止まる頃にバルブの太りも緩慢になります。
 この頃が植え替えの適期です。「植え替え」に依る根痛みの心配もなくなります。
 植え替えは11月末までに終わらせます。
 室内に取り込んでからの管理で花の状態が大きく変わります。
 照度<10000luxで管理しています。
 水は表面が乾けば十分に与えています。
 苗に極薄い液肥を与えています。
 11月になると花芽が伸びてきます。
 伸びだした花芽は開花させたい方向から光をあてます。
 ステムを伸ばす為に水を切らさない様にしています。
 引き続き、害虫駆除と病気予防が重要です。


・12月になると開花が始まります。
 植え替えは11月末までに終わらせました。
 12月には早咲き株が開花します。
 開花予定株には肥料を与えません。
 表面が乾けば水を十分に与えています。
 リ-ドバルブを光の方向に向けています。
 照度<10000luxで管理しています。
 開花が始まる少し前に<5000luxにしています。
 強いと花弁が反り過ぎます。花弁が割れることもあります。
 咲き揃えば<10000luxで管理します。
 暗い場所で長期間管理すると色が「くろずみ」ます。
 温度が保てれば花の終った株に少量の置き肥を与えてOK。
 引き続き、害虫駆除と病気予防が重要です。


・1~2月は開花の最盛期です。
 室温は10℃~20℃で管理しています。
 開花株には肥料を与えません。色が濁ります。
 温度が保てれば苗と花の終った株に少量の置き肥を与えてOK。
 水は表面が乾けば十分に与えています。
 リ-ドバルブを光の方向に向けています。
 照度は~10000luxにしています。
 開花が始まる少し前に~5000luxにしています。
 強いと花弁が反り過ぎます。花弁が割れることもあります。
 咲き揃えば~10000luxで管理します。
 暗い場所で長期間管理すると色が「くろずみ」ます。
 開花は基本隔年にしています。毎年咲かせると株が弱ってきます。
 1~2月に開花させ、3月中旬までに花を落としています。
 引き続き、害虫駆除と病気予防が重要です。
 葉が「ベタベタ」していればアブラムシを疑ってください。
 スリップスやナメクジに食害されるとそこから菌が入ってきます。
 軟腐病は数日でバルブが腐ってきます。殺菌剤では治りません。
 炭疽病はなかなか完治しません。
 病気はカビキラ-で(予防と消毒&治療)解決します。


2月は開花の最盛期ですが、「新芽だし」を始める時期です。
 冬咲株は月末に花を切り、新芽を誘います。
 秋に出来なかった株を植え替えます。
 慣れれば開花していても植え替えられます。
 植え替え&花を切り落とした株に置き肥を少量与えています。
 引き続き、害虫駆除と病気予防が重要です。
 送風機で風を送ると病気発生を抑えてくれます。



以下改定中

        
       11月からの置き場
 

 冬場は出窓で栽培しています。
 サイズは東側:幅 2400、高さ 1000、出窓の奥行 420mm、南側:1700mmです。

 出窓は温度と照度の変化が大きく好ましい環境ではありません。
 環境変化を少なくするために
 窓をプラスチックダンボ-ルで2重に覆い、断熱&遮光をしています。
 工事用の養生材で、商品名は「折りたたみ養生パネル」です。
 サイズは1820×910、厚みは2.5mmです。5枚に折りたたまれています。
 その上をプチプチシ-トで覆っています。
 締め切りではなく換気ができる様にしています。
 光を好む蘭を前面に吊るして照度を調整しています。
 出窓は光が斜め上から射すのでリカステより上に吊るします。

       
       11月からの栽培棚
   


 窓から離すこと、送風して温度を均質化するなどの対策もしています。
 リカステは照度<10000lxが管理目標です。

 水受けに「ばんざい」(菓子屋さんが使う重箱)を使っています。
 暖房はデロンギ(オイルヒ-タ-)を使っています。
 厳冬期の夜間~明け方など室温が10℃を切るときに使います。
 昼間は断熱に依り殆ど無加温で過ごせます。
 これで5号鉢なら7~10鉢のリカステを開花調整できます。








 肥料、石灰水、殺虫剤
 肥料はモルコ-トと発酵油粕ペレットを使っています。
 液肥はあまり使いません。暑さで弱っている株に液肥を与えません。
 
殺虫剤はオルトラン粒剤と

マラソン乳液の1/1500倍希釈を併用しています。
 


 害虫
 リカステ栽培で特に嫌なのが「スリップス」です。
 病気の多くはスリップスが関与しています。
 春になるとスリップスが卵から孵ります、温室では年中活動しています。→殺虫剤で駆除しましよう。
 スリップスは吸汁害虫で成虫も幼虫も根や葉&バルブから吸汁します。
 これに寄生されると根が伸びない、葉が黒褐色しに変色して枯れる
 バルブを吸汁されると病原菌が入り腐ってしまう。
 スリップはカビ菌、病原性細菌、ウイルスを媒介する最も厄介な害虫です。

春先(3/20撮影) 真夏に撮影 秋(10月)に撮影
『春先、羽化前のスリップス』
触角、頭、6本の足が確認できる
体長3mmに満たない細長い昆虫
あと少しで羽化して葉に産卵
幼虫は鉢に落ちて根から吸汁する。
『春~秋に大発生した幼虫』
無数の幼虫が根から吸汁する。
気温高め、水分多い環境を好む
夏場にリカステが弱る一因
『秋バ-クに産み付けられた卵』
リカステに寄生する種類は
鉢の中に産卵して冬を越す。


 「
スリップス」は小さく、かなり注意深く観察しないと見つかりませんが・・・
 株の廻りに小さな虫が飛び回っていると、それは「スリップス」です。
 調子が悪い株があれば「スリップス」も疑ってください。
 幸い、写真の種類の「スリップス」には殺虫剤がよく効きます。
 持続性のオルトラン粒剤DXを散布してください。

 
 
『羽化した成虫、♂は実寸1mm、♀は2mm前後』

 暖かくなると「スリップス」以外にもいろいろな害虫が動き出します。
 ナメクジ、ヤスデ、夜盗蛾、線虫、ガガンボなど・・・。
 どれもが伸び始めた柔らかい新芽や新根を狙っています。

   

  写真:ガガンボ(大蚊)とその幼虫、幼虫(根切り虫)は新根&新芽を食害します。
   (遮光ネットが邪魔で侵入できないガガンポ)





                                                    




直線上に配置