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座頭はこの人。共演者、特に海老蔵のような若手はしあわせというべきでしょう。
「女殺油地獄」で仁左衛門の指導の下、和事の色艶と間を学習してもらいたい。
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萬屋が「大歌舞伎」にもどってきました。猿之助のもとで研鑽を重ねた芸が生かされるのです。
子供のころ映画館で東映時代劇のお世話になった方、だれかに似ていると思いませんか。
歌六は故萬屋錦之助の甥。時蔵、歌昇は従弟。先代勘三郎は大叔父、勘三郎はいとこ違い。
萬屋、「船乗り込みは初めてなのでワクワクしています」と言ってました。
夜の部「身替座禅」の玉の井で、夫・山蔭右京(仁左衛門)にどう絡むか。
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昼の部「鳴神」で鳴神上人、夜の部「女殺油地獄」で河内屋与兵衛。与兵衛は初役。
関西育ちの愛之助が一足早くやった役を、東京育ちの海老蔵がうまくこなせるか。
7月13日(金)「鳴神」出演後、風呂場で転倒し足に裂傷を負い、縫合治療のため降板。
したがって14日以降の鳴神上人は愛之助が、義経は薪車が、与兵衛は仁左衛門が代役。
与兵衛が若き孝夫の出世作になったことはあまりに有名。
この挨拶で、「松竹座はいつぶりだったか、よくおぼえていません」と言ってた海老蔵。
なに、今年の正月公演で團十郎と共に松竹座に出ています。公私共に忙しく忘れたかい。
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上方歌舞伎のホープであり、将来の歌舞伎界の担い手の一人・愛之助。
近ごろめきめき腕を上げ、松王、団七もどうにかできるようになりました。
次の仁左衛門を襲名するのはこの人です。孝太郎は我童を継ぐでしょう。
愛之助は関西に居を構え、上方歌舞伎の伝統と香りを板の上で見事に体現している。
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関西ではおなじみの坂東竹三郎の内弟子をへて芸養子となった坂東薪車。
松竹座・浪花花形歌舞伎で頭角をあらわしている。愛之助と同齢35歳。
どちらかというと敵役が多く、名跡からいってもそうした役回りとなるのはしかたないとして、
敵役でも大きな役をこなすなら、品格をそなえてもらいたいところです。それが今後の課題。
海老蔵の怪我で思わぬ大役(「義経千本桜・渡海屋&大物浦」の義経)が回ってきた薪車。
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みての通り、観衆の前でもくつろげるステキな男たち。特に右の二人は蒸し暑さを払う涼しげな表情。
海老蔵君、仏頂面をしないで、仁左衛門、歌六の自然体を見習って、常日頃からこのような明るい顔をみせたまえ。
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カメラを構えてシャッターチャンスを狙っていると、こういう笑顔に出くわします。
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海老蔵、めずらしくカメラ目線。
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上の三枚とはちょっと対照的な画像。右から薪車、男女蔵、市蔵。
孝太郎の右手が斜め上を示しているのは、土佐堀川の対岸のビル5階に、
大きな窓を開け放って桟の上に立ち、手を振っている女性がいたからで、
危ないことこの上なく、いまにも川に落ちそうな気配。この後すぐ皆が振り返り、
「床下」で仁左衛門の仁木が、スッポンからせり上がってきた時のようなどよめきが。
「鳴神」の雲絶間姫、面白味は手の内だけど、色気不足と声の割れるのがねぇ。
色気はいますぐどうにかなるものでもないが、セリフ回しを工夫して何とか。
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昼の部をみた方は夜の部を、両方みた方は翌日も‥といって笑わせる松嶋屋。
薪車の右隣は宗之助。にしても、仏頂面・海老蔵のお株を奪ったような薪車と男女蔵。
男女蔵君、いつの日か左團次を襲名するわけだから、関西人とも誼をはかってね。
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仁左衛門のうしろは松竹会長・大谷信義氏。祖父は創業者で文化勲章受章の大谷竹次郎。
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「ねえ、ちょいと」という感じの孝太郎。それとも今春、「浪花花形歌舞伎」でやった「かさね(累)」ふう。
素顔は受け口じゃないのに、女形で舞台に立つとなぜか受け口に。セリフ回しはマシになったけど。
愛之助はご覧のとおり、屈託も衒いもなく親近感に満ちて。海老蔵はどこかのイケメン若衆という感じ。
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舞台に立つと、薪車は海老蔵に似ているという歌舞伎初心者オバさんがいます。
客席で時々そういう会話を耳にします。が、舞台も素の顔も似ていません。
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こういった鷹揚なすがたが祖父(十一世團十郎)に似ているように思います。
できるのは勧進帳と助六、外郎売、光源氏だけかといわれないように研鑽と精進を。
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愛之助はまたの名を「ラブリン」。「Lovely」は英国でよく耳にする語彙です。彼らは実に優雅に発音する。
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仁左衛門、歌六、海老蔵、愛之助、壱太郎、宗之助、薪車、男女蔵。
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今回の撮影で狙いをしぼったのは、海老蔵のこういう顔。
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松竹座前・式典の締めくくりは仁左衛門の三本締め。
市蔵の右は竹三郎、家橘(ハゲ頭)、孝太郎、秀太郎(顔みえず)。
右下二女性はあぶれた野次馬。何が起こってるか分かっていない。
そんな女も混じっているのが大阪、そして道頓堀のおもしろさ。
海老蔵、松竹座風呂場で救急車で運ばれる裂傷を負う。
14日から「鳴神」の代役を愛之助、「油地獄」の代役を仁左衛門がつとめる。
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