神崎川最源流の旅

2004.6.19 緑の樹林と蒼き流れを求めて

 助さんと格さんより渓流釣りの誘いメールが届いた。 このメンバーとは昨年九月下旬に渓に一泊二日で行き、秋雨とひるで散々な目にあった。 今回は天気予報を充分検討し雨は降らないと判断しOKと返事をした。ところがどうだい大型の台風6号が近づいて来て雲行きが危なくなってしまった。国道477号線(旧鈴鹿スカイライン)を滋賀県側より登り始めたが、ガスが掛かり始め鈴鹿山地の尾根は厚い霧に包まれ全く見ることが出来ない。武平峠へ近づくに従いぽっぽっと雨が振り出した。朝明渓谷の伊勢谷駐車地に着く頃には本降りとなって来た。ウムーム なんてことだ!と黄門さんはつぶやいたが、葵のご紋を身につけている手前、今更撤退を口に出せない。

雨が降りしきる中をご一行は伊勢谷の山道を登り始めたが、すぐに汗まみれになり蒸し暑くてとても我慢が出来ない。高齢の黄門様は特に疲労が激しく、カッパの前ボタンを外し風を入れたが効果が少なく、まるでサウナ風呂である。この後、長い山道のストロークを思えば、そろそろ休憩の合図を送ろうかなと思い始めたところに、先頭の格さんが大きなミミズ発見と声を上げている。ウン、シーボルトか?と思い小走りで見に行く。 前回、前々回と渓を訪れた時にはもうそろそろシーボルトミミズが移動する季節だなあと思い注意して遡行したのだが発見することは出来なかったのである。 それはまさしくシーボルトミミズ?であった。 一年ぶりの再会である、さらに三重県での発見はいいまで聞いていないのだ。これはスゴイコトだと言ってみたが、助さん格さんはきょとんとしている。 彼らにとってはミミズは単に釣りの餌としての価値しか無いのであった。

シーボルトミミズ?  長さ:約26cm   太さ:約1.4mm

25cm 格さんの釣果

24cm 助さんの釣果 幅広アマゴ

帰路にあった杉の大木

10数年ぶりに神崎川の最源流に竿を出した、ところが黄門さんの竿にはアマゴも岩魚も寄ってってこないのである。まあ、若い二人の道案内役であると思えば納得できるが、単なる言い訳と思われても仕方ない結果あった。

帰路は何時ものように湯の山温泉に立ち寄り、四階にある露天風呂より眺める四日市の夜景は又格別であり10万ドル以上の価値があると思われた。 やはり来て良かったなーとつぶやいた。

ひとりしずか

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みみずウォッチャーのドラえまんさんに早速問い合わせました。  有難うございました。

最近ミミズ研究者の間で、近畿・中部の青い大きなミミズについて話題になっています。
九州や四国で見られる青く大きいミミズとあすなろさんの見つけたミミズを含め近畿・中部でのミミズとは同一か違う種かについてです。
そもそもシーボルトミミズがどんなミミズを指すのかがまず問題になります。これについては、オランダにある標本で確かめるしかないそうです。
今まで、シーボルトミミズといわれているのも実は学術的には「シーボルトミミズだろう」というのが本当のようです。近々、オランダに行き確かめると言う話があります。
また、今回のミミズもそうですが近畿で発見されている青くて大きいミミズには体節ごとに白い筋が見られ、あきらかに外見は九州などのミミズと違います。同種の変異なのか別種なのかが課題となります。
さらに微妙なのは、近畿の青いミミズが沖縄でごく最近発見されたヤンバルフトミミズというミミズによくにていることです。近畿のミミズが糞でタワーを作ったり、巣穴の出口が二箇所あったりしたら沖縄のミミズと同じになります。
ちょうど今、横浜国大の研究者が三重でミミズの調査をしています。連絡が取れたらこの情報を伝えたいと思います。
参照 第十一話巨大みみずの話へ
040630