真空管アンプ AMP-MINI の製作

真空管アンプ AMP-MINI の製作

2016/1/15
Last update : 2016/1/15

花のアニメ概要

NPO法人ラジオ少年の真空管アンプキット「AMP-MINI」を製作しました（2016年1月完成）。
真空管には 6AB8 （ECL80）が使われており、出力は 1.4W＋1.4W となっています。ラジオ少年原代表による製作記はこちら。

真空管アンプ AMP-MINI

大きさを実測したところ、W153×D198×Ｈ104（ W はサイドパネルを含む。D は突起部を除く。H は 6AB8 のトップからサイドパネルの下まで）でした。
底面全体（サイドパネルを除く）は 2mm厚の透明アクリル板を追加して保護（マジックテープで固定）しており、ゴム足を付加したので、高さは 115mm になっています。

AMP-MINI 後面より

花のアニメ 製作概要

AMP-MINI 底面より
（CR類は、好みにより、ほとんど別途購入品に交換した）

概ねそのまま作ったのですが、以下の変更を行いました（主な点のみ記載）。

好みにより、ほとんどのCR類を別途購入品に交換しました（キットの 400V 100μF 電解コンデンサは、日本ケミコンの KXG シリーズと思われましたので、そのまま使いました）。
整流用ダイオード（ブリッジダイオード）は、高速整流ダイオード 4個に交換しました。
入力部のコンデンサを 0.047μF → 0.47μF に変更しました。
電圧増幅段と電力増幅段のカップリングコンデンサを 0.047μF → 0.22μF に変更しました。
電源部の電解コンデンサの電荷放電用に、大きめですが、470kΩ の抵抗器を追加しました。
ラグ板を追加し、ヒーター回路と直列に 1Ω の抵抗器を追加しました。
底面全体（サイドパネルを除く）は 2mm厚の透明アクリル板 194×120mmで保護（マジックテープで固定）し、ゴム足を追加しました。
AC100V 回路と、プレート回路は耐電圧が明確なビニルコードを使用しました。
スプリングワッシャーは付属していないのですが、トランスの固定においては、手持ちの M4 を追加しました。

AMP-MINI 底面より（電源部） AMP-MINI 底面より（真空管周辺）

AMP-MINI 底面より　左：電源部、右：真空管周辺
（CR類は、好みにより、ほとんど別途購入品に交換した）

電源を入れたところ、作り方が良くなかったのか、ポコポコと発振しました（3～4Hz に相当する周期）。
前述のように電圧増幅段と電力増幅段のカップリングコンデンサを 0.047μF → 0.22μF に変更したのが原因になっているのかも知れません。
対策として、カソードの電解コンデンサを 330μF → 1000μF に変更したところ、発振が止まり、きれいな音が出ました。

真空管ヘッドホンアンプ NEW AMP-2 に接続するために製作した、下記リンクのスピーカーに接続して使用しています。

FF105WK を用いたフルレンジスピーカーの製作

柔らかい魅力的な音がしており、デザインもシンプルで、たいへん気に入りました。コストパフォーマンスも抜群です。
NEW AMP-2 と比較したところ、作り方にもよると思いますが、AMP-MINI の方が音像定位がはっきりしており、ピアノなどの細かい音が繊細に表現できていました。

花のアニメ 真空管アンプ NEW AMP-2 および真空管ヘッドホンアンプ HP-AMP-1K との大きさの比較

AMP-MINI の大きさ（実測：W153×D198）を、製作した真空管ヘッドホンアンプ NEW AMP-2 および真空管ヘッドホンアンプ HP-AMP-1K と比較してみました。

真空管アンプ NEW AMP-2 （左）および真空管ヘッドホンアンプ HP-AMP-1 （右）との大きさの比較

NEW AMP-2 （実測：W232×D160）と比較したところ、AMP-MINI は面積比で 82％であり、ひと回り小さいという感じです。
HP-AMP-1K （実測：W144×D200）と比較したところ、奥行きはほぼ同じで、幅が 1cm ほど大きかったです。