2012年5月16日(水)第三十番 宝厳寺(竹生島宝厳寺)


竹生島はカヌーをしているとき、上陸しなかったのですが、すぐ近くまで行ったことがあります。JR近江今津駅から今津港へは歩いて5分ほど、島の内部では自転車に乗ることはできない、ということで今日は自転車なしです。
JRの快速電車とうまく接続されていたので殆ど待つことなく出航、風は少しあるものの波はほとんどなく約30分ほどで竹生島に到着、唐門がチラッと見え、本堂へ通じる階段が見えていました。帰りの船が出発するまで90分、時間は充分あるので慌てることなく、お土産店の前を通り抜け入島料を支払い階段を上っていくと宝厳寺と都久夫須麻神社への分岐、まず神社を見ることに、国宝の本殿とその下に拝殿があり、かわらけ投げをしている人たちの姿がありました。そこから引き返し、宝厳寺の国宝に指定されている唐門へ、今はかなり色あせていますが、極彩色の彫刻と飾金具で飾り、華麗な雰囲気をかもし出していました。唐門へ入るとすぐ観音堂へつながっていて廊下づたいに右に回り参拝をしました。さらに廊下をぐるっと回ると正面に古びた神輿のような形をした祠があり、そこを右に回ると有名な舟廊下となっています。廊下を通り抜けると先ほど行った神社の本殿に突き当たり、なんとなく不思議な感じ、振り返ると「これより宝厳寺境内です」と表示されていました。明治初期の神仏分離令以前は神仏習合の信仰が行われていたなごりだと思われます。廃仏毀釈の波にのみ込まれそうになりながらなんとか存続した宝厳寺、そのようなことを思いながら観音堂、唐門を出て、階段を上り本堂に向かいました。本堂は、これまで見てきた建造物とは明らかに異なり1940年初頭に再建されたものでご本尊は弁財天であり観音さまではありません。島内は傾斜地のため場所が設定できないためでしょうか、納経所が観音堂の近くではなく、この弁才天の本堂横に設置されていました。五重石塔のわきの階段を上ると樹齢400年といわれているモチの木がありその向こうに平成になってから再建された三重塔がありました。
帰りの船までの90分間、境内をゆっくり見て歩きいろいろな写真を撮ることができました。