8月8日  バス選び失敗! 最後まで気が抜けない 今日の一枚を見る

 気持ちはすっきりしないがバスは快調に進んでいる感じ。何度かの休憩の度に外に出るのだが、手持ちのトルコリラはわずか1.1MTL(100円程度)なのでほとんど何も買えず。
 アイラン(トルコ人が大好きなヨーグルト飲料。薄いカルピスのような色をしている)をうまそうにゴクゴク飲むトルコ人を見てたら、バイトだろうか厨房の若者に中国人かと聞かれたので日本人だと答えると1杯おごってくれた。見よう見真似で一気に飲み干す。実は乳製品はあまり得意ではなかったりする。。。
 約6時間という予定どおりのスケジュールでイスタンブルのオトガルに到着。後半3時間はどうにか眠れた。

 バスを降りてさあスルタナフメットに行くセルビスは、と聞くと、こちらを見ずに「ノー」という返事。でた。やっぱり。
 こちらに振り向こうともしないおっさん相手に、昨夜のおっさんによるセールストークを説明し、こちらの言い分が正しい事を力説する。
 がやっぱり世界には話し合いで解決しない問題もあるのだ。ぼくは「ぽりす」という言葉を用いて、自分にない強力な力(法)を行使するよう匂わせたが、相手は意に介せずだったら電話しろとまで言い放つ。
 少し口論したが、らちがあかないのでご丁寧にも車体にデカデカと書いてある電話番号が入るようにバスの写真を何枚か撮る。何枚も写真を撮るぼくを見て、他の係員が「ハロウミスター」とこちらに近づいて来るのを無視して撮影を続け「くれいじー」と言い残してオトガルを去った。トルコ旅行歴中最悪のバスに実際問題最後となるであろう長距離バスがなってしまった。

早朝のイスタ  1.1MTLのうちの1MTLでメトロに乗り、オトガルから終点であるアクサライまで移動。写真(左)のように早朝すぎて両替屋も空いていないのでスルタナフメットまで歩く事にした。
 途中で中級ホテルの出勤途中だった従業員に声をかけられたりしたが、目的の宿は安いシングル、もしくはユースだったのでありがたく断り歩みを進める。スルタナフメット周辺でいくつかユースや安宿を覗いてみるが、10:30くらいからのチェックアウトが終わってからもう一度来いという返事。サマーバケーション真っ只中なんだろう、イスタの宿はかなり繁盛しているようだ。
 一瞬[tree of life]も考えたが、勘違いしたヒッピー崩れ(6月23日の日記参照)のために気分を害するのもなんだし、また日本に帰ってから書く(かもしれない)旅行記のために他の宿の情報も仕入れておきたかった。

 歩いているとどこかで見たような名前のホテルが目にとまる。「ユヌス・エムレ」、イスタでは格安シングルがある宿としてあの有名な「歩き方」にも載っている宿だ。
 無理だとわかっていながら一応空きがあるか聞いてみると、ラッキーなことに今ちょうどシングルが空いたという返事。掃除するのでちょっと待ってと言うので、レセプションの前でいすに越しかけて待つ。さすが「歩き方」掲載のおやど、何人も日本人が宿泊しているようで時折日本語の会話が聞こえる。

フェネルフラッグ  朝の忙しい時間なのでそれほどすぐに入れるとは思っていなかったが、予想通り中々呼びにこない。まあしょうがないので荷物だけ預けて他の宿の様子を散歩がてら見に行く。
 写真(右)のように我らがフェネルバフチェのフラッグもたなびくイスタンブルの街。これだけ明確に意思表示されると気持ち良い。まあガラタのサポは良い気持ちしないでしょうけど、世代交代に失敗したガラタは立ち直るのにちょっと時間かかると思う。サポの熱さは世界有数なんでそれまでもう少し我慢して欲しい(^^;  後日あのジーコが日本代表の後にこのフェネルの監督に就任することになるとは、もちろん夢にも思わなかった。

 歩いているとカードを配っていたシンドバッドというユースを覗いて、残り4泊のうちの1泊か2泊を過すことを一応決めておく。前もって予約するくらいならユースなんか泊まらないという意味の無い意地があるので、予約せず飛びこみで泊まることにする。空きが無ければまたそのときだ。
 ということで「ユヌス・エムレ」は最高3泊になることに決定。格安とはいえシングルなので1泊17US$もする。3泊でも結構しんどい額。どうしよう・・・気持ち的には2泊がちょうど良いくらいかな。

ネブシェヒルのオトガル  チェックインして軽く水シャワーを浴びてさっぱりする。
 腹が減ったのでシルケシ方面まで歩いて食堂を探してみるが、日曜のためか朝のためかほとんど閉まっている。仕方ないのでバーガーキングでセットを食べてシルケシ周辺の写真を撮る。写真(左)は国際線が発着するイスタンブルの鉄道駅の目の前の大通り。写真の右手側に駅があり、左手側にバーガーキングがある。正面はボスポラス海峡で撮影場所はトラムの線路上。すごいところだという感覚はもうちょっと無くなってきている。あかんあかん。

 いつもより長めにトラムに乗ってみようと思い立ち、この旅の最初に泊まった宿のある周辺(ハセキ)まで行ってみる。初トルコのときも、この旅の最初のときもその周辺に宿泊し、また(初トルコのときに知り合った)ギュルハンとオズノルにもばったり会えるかもしれない・・・などと妄想しながら適当な場所でトラムを降りる。
 床屋でも見つかればヒゲ剃りをやろうかなとそれ以外特に決め事なしで歩く。今度はいつ来れるかわからないイスタンブルの風景を頭に叩き込む。
 朝来たばかりのアクサライを越え、朝と違う道を選んで歩く。途中で床屋があったので希望どおりヒゲ剃り(3MTL)を敢行。剃った後につけてくれるローションがヒリヒリ痛い。

 日が高くなってだんだんと暑くなってきた。普通ならここからが観光の本番だが、3時間ちょっとしか寝てないので眠たくなってきた。すぐに眠れるようにビールを1缶買って宿に戻り、酒の勢いのまま眠りにつくzzz。
 と起きたら今度は夜の8時過ぎ。
夜のブルーモスク 夜のアヤソフィア
 急いで宿を出て写真(上)のブルーモスクとアヤソフィア周辺を見物。イスタンブル観光の中心なだけあって夜でも非常ににぎわっているが、ここでどうこうしようとは思っていない。アヤソフィアにはもう一度入っておきたいが、ちょっと入場料が高すぎると思うのでついついブルーモスクをのぞいて終了という感じになってしまう。あと歩いてるとトルコ人が必ず声をかけてくるので、その対応だけで時間があっというまに過ぎてしまう。トルコ人のおしゃべり好きには何か歴史的な背景があるのだろうか。

 スナックとコーラを買って一旦宿に戻り、テラスでゆっくりする。海はあまり見えないが心地よい風がある。向かいのレストランは人気店なのか陽気な騒ぎ声が聞こえるが、こちらは静かに本を読む時間が流れている。
 後からやってきた日本人女性と少し会話。曰く、せっかくトルコに来たんだからトルコ人と一杯話しがしたいんだそうだ。一応トルコ語は話せるのか聞いてみたが、答えは「さあ?さっぱり」だった。そういういきあたりばったりな旅もあって良いと思うよ。
 どうせ眠れないので近くでビールを買いこみ一人テラスで酒盛り。先ほどの日本人女性は念願のトルコ人との会話を日本語で楽しんでいる。トルコを楽しんでもらって何よりだ。
 ビールが3缶目に入った頃、日本人男性と白人女性の非常に珍しいカップルがテラスにやってきた。こちらが先客なのだが、礼儀として(顔は真っ赤だけど)「こんばんは」と声をかけた。とそのとき、白人女が何かにつまずいたようで、いきなり口を突いて出た言葉が「アブネーナアー! チャントソージシテンノカヨ!」だった。衝撃的だったのでその日のメモ日記にも下線引いて書いてある(笑)。

 テラスで遭遇した女に関する出来事ですっかり疲れてしまい明日この宿を出ようと考えていたが、最後にビール2缶分プラスα話しをしたオーナーとの会話で一気に連泊へと心が傾く。
 アバンチュールを楽しむ日本の女性が多すぎることを非常に気に病んでいるようで、自分や友人も含めてたくさんのトルコ人たちが心配しているんだそうだ。ニュースにはならないけど、一部の旅行業界ではその余りのイージーさでつとに有名なだけに同じ日本人として誠に心苦しいが、「自由」と言えばなんでもできちゃう現代日本ではビンタ食らわして「恥を知れ」と引き戻したりなんてできはしないし、説教たれたところで聞く耳なども持っていない。本人はのぼせ上がっていて分からないのだろうが、進行中も事後も、そして事前にも立ち会ったことのあるこのぼくが言うから間違いない。個人だけならいいけど、日本人のイメージ像になっちゃうから本当に問題だ。このイメージのせいで心苦しい思いをした日本人が、男性だけでなく女性にも沢山いるだろうことは想像に硬くない。

 なにも汚らわしい話しばかりをしていたのではない(^^; クルド人の問題やEU加盟の問題、フットボールの話しやトルコ人の考え方、イスラム教のこと、漢字の話と自分の名前の由来、日本の生活や仕事についてなど、色々と話をした。テラスに誰もいなくなり、ビールが無くなって向かいのレストランが閉店になって辺りが静かになるまで話しは尽きなかった。。。

 トルコ トルコ/イスタンブル ユヌスエムレホテル 2004年8月8,9日泊
ユヌスエムレホテル ユヌスエムレホテル
宿泊料2泊で34ドル、バス・トイレ・朝食付
「歩き方」のトップに載ってるらしい人気宿で、安くシングル・ツインに泊まりたい日本人客でいつも一杯。ぼくが入ったときもチェックアウト時間後なのに結構待たされたりした。オーナーは親切で女性の皆様方にもやさしく注意すべきことを教えてくれます。−ぼくがコレほどまでにしつこく女性はトルコで注意と書くにはそれだけの実例を目のあたりにしているからです。ご了承ください。−
部屋は必要最低限で見た目通り狭い。他の部屋は良くわからないが僕の入った部屋は、水回りを除けばまさに四畳半程度の広さしかなかった。イスタンブルで個室で1泊17ドルというのはこれでも良心的なのである。
オーナーは宿の左右にある旅行会社の従業員を警戒しているようだが、特に警戒されている向かって右の店の男たちもヘタな勧誘をすることなく話し相手になってくれる(ただそれでも、結果的に旅行会社関連で痛い目にあった日本人女性は非常に非常に多い)。また向かいにあるドイドイレストランは値段は良いが料理も良い。もう一つ、朝食を食べる屋上のテラスからの眺めはそれなりに良いというレベル。
ADD:Ishakpasa Mah. Sifa Hamami Sok. No:30 Sultanahmet Istanbul
TEL:+90(212)638 45 62

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