8月9日  深夜に響きわたるあの爆音はなに? 今日の一枚を見る

 気持ち良く眠れた。酒が残る朝というのは多分に精神的なものかもしれないな(爆)
 8時過ぎに朝食を食べにテラスへ。本当は8時半からなのだが、既に2組の旅行者が朝食にありついている。この宿はトルコ朝食の定番であるハチミツではなくてチェリージャムがついている。ぼくはいつものようにチャイをドブレでしかもおかわりしてゆっくりいただく。イスタでシングルでこれで17US$というのは、やっぱり非常に良心的なんだろう。

大学?  食後は散歩。写真(左)の多分大学周辺を散策。早くも露天が並んでいるが別段欲しいものはないので素通り。そして最後のT/Cを両替しようとあのAKBANK(アクバンク)へ。
 先月行ったときは1階が改装中だったがとてもきれいになっていた。入ると早速ガードマンが近寄ってきて何か言っているので「てぃーしーのちぇんじだ」と日本語で答えて番号待ちのカードを取ろうとするが、そのガードマンははっきり「ノウ」だと言う。アクバンクの最大の魅力はT/Cの両替がノーコミッションであるところにあるのだが、肝心のそのT/Cの両替が「ノウ」だなんて一体どうなってるんだ?
 説明を聞こうにもガードマンがべらべら話すわけにいかない。もちろん小汚い旅行者風情に銀行員が直接応対することもまあ余りない。とにかくプロブレムだということで、仕方なく違う銀行へ向かわざるを得なくなった。代わりに他の銀行がノーコミッションサービスをやってくれてるとうれしさもひとしおなんだが。。。

 わかってたけど甘くない。いくつかの銀行をのぞいたがコミッションは当然必要。
 100US$T/Cが129.6MTL、コミッションで10.5MTL取られた残りです。めちゃめちゃでかい手数料商売。改めてアクバンクのありがたみを噛締める。しかし某N国の銀行も負けず劣らずなんだろう、あくどい商売してる上にすずめの涙程度の金利しかつけない、こんなことをしているといつか必ず天罰が下るはずだ。

欲しい靴  しかし、とりあえず現金はゲットできたので気持ちは大きくなってしまっている。今まで入る気も起きなかった西洋資本のスポーツ系ブランドショップを何軒かのぞき、まるで日本にいるかのように写真(右)の質は良いが必要以上に高価な靴が欲しくなってしまう。山ほどモノを持っているのにまだまだ欲しくなる正に生活習慣病のようだ。
 10分ほど店内で悩んで、買うのをやめる。理由はまあ色々ある。わざわざトルコでというのもあるし、現実問題ただの贅沢品だというのもあるし、さらに切実な現実問題として、それほどのカネを使って良いのかというのもあった。今になって冷静に判断すると、買う必要の無いものだった。買わずに正解だった。似たような靴を持っていたような気がしないでもない。

 甘いライスプディングであるカザンデビを食べる。ガラタ・フェネル・ベシクタシュのトルコ三大チームのショップをひやかす。中国産だろうか模造品ショップを眺める。どこの繁華街でもそう変わらない風景の中を散歩する。イスタンブル、トルコにいるという感覚が薄くなってくる。あまりに観光地化されているからだろうか、もうちょっと外国人が少なくてトルコ人の顔ばかりを見るような雰囲気だと違った感じを受けるかもしれない。

エミノニュサッカーコート  かなり暑くなってきたので宿に戻ろうかを考えていると、少年サッカースクールの練習風景にぶつかる。写真(左)のフットサルコートのような練習場だったが、設備的には相当レベルの高いものなんではないだろうかと思う。少しハイクラスの家庭の子弟から生徒が集まっているのかもしれない。ぼく(日本人)が練習を見ていてもまったく誰からの反応も受ける事がなかった。トルコでは珍しいことだ。
 それにしても子供のクセに(^^;中々難しい事をやっている。トルコのレベルも欧州に追いつけ追い越せで相当上がってきているが、こういった施設が日本にもたくさんできれば良いなあと思う。日本もトルコもサッカー新興国で括られる(でもトルコの歴史は古く、しかもサポータが非常に熱い)ことも多いので、こういった良い面をどんどん取り入れていって欲しいものだ。

 暑さを避けて宿に戻ってくると、レセプションで日本人女性が支払について話している。この際だからぼくも先に宿代を払っておこうとイスに腰掛けて待っていると、「すいません、何の支払について言っているのかわかります?」とヘルプを求められた。
 空港までのピックアップバス代15US$とインターネット代半時間で1E、20US$支払っておつりはトルコリラでこれだけ(おつりの値段だけ忘れてる)、中々良心的ですよと関係無いのに余計なサービストークまで入れる。納得したのかどうかわからないがそのおつりを受け取って礼を言って宿を出ていった。搭乗予定のトルコ国内便まで余り時間が無いらしい。ま小柄でかわいらしい女性だったが、いやだからだろうオーナーは非常に心配していた(笑)。ぼくも遅すぎるけど言いたい。「この先、めちゃめちゃモテて強烈なアタックを何度も受けるでしょうけど、どうかご無事で日本にお帰りください。」

 自分の支払はチェックアウト時にしてくれと言われ、ごもっともと退散。洗濯し、また屋上のテラスでビール片手に本読み。何度目だろうか「悪者見参」で涙を流す。
 (実はそういう系はかなり苦手なんだけど)カマっぽいスズキくんとちゃきちゃきのハルカちゃんと会話。イランの人たちが政治的な活動をする会合があるらしくかなり行きたがっている様子。個人的には、何かあっても保険もきかないだろうしそういうところには行かないほうが良いとは思うんですが、これはまた自由ですからね。ぼくはもちろん行かないと伝えて一旦解散。
 これだけの暑さだからすぐに乾くと思っていた洗濯物は中々乾かない。まあ部屋の日当たりにもよるんだけど、夕方になったので洗濯物はそのままにして再び観光へ出発。

スパイダマン  トラムでシルケシまで移動してトルコ前半に2度食べたロカンタへ。約1ヶ月半ぶりとなるが、オヤジすっかり忘れている。しょうがないが、飯はそこそこうまいので適当に指差し注文で食べる。

 そのまま歩いてエジプシャン・バザールへ。恐ろしく流暢な日本語で話しかけてくるトルコ人商人たち。写真(右)のスパイダーマン(このヒーロー、日本人には受け入れがたいモノがあると思うのだが)に妙な不気味さを感じたりしてバザールを含め周辺をぶらぶら歩く。サマー・バケーションでかなりのツーリストの数になるだろう。あたり一帯人が多くて雑然としている。
 途中、マラティアで会った韓国人男性2名と再会。こちらは沢山韓国人と会ったので覚えてはいなかったが、向こうからすれば余り知らない日本人。少しその後の旅の内容を話し「はばぐっとり!(have a good trip!)」と言って握手して別れる。今回は韓国人ばかり見たという印象が強い旅となった。

 エジプシャン・バザールでローヤル・ゼリーを買おうと思っていたが、試食で普通のハチミツかローヤルかほとんどわからなかったのでやめる。案外高いのにも驚いたが、恐れていたとおり完全なるひやかし野郎になってしまう。帰国日までにいつくかのお土産を買おうとは思っているが、中々第一歩が出ない。1つ買ってしまうと雪崩のごとく金が出ていきそうな感じもする。最後だからカードきっちゃえ、とか。

ネブシェヒルのオトガル  明日の予定であるフェネルバフチェ・スタジアム観光の下調べでアジア側のカドキョイ方面の船の時間をチェック。
 ついでに写真(左)のサバサンドもチェック。なんと昔は1MTLだったのに2MTLになっている。まあ明日おやつかわりに食べよう。

 その後イスタンブルをあても無く歩く。いつもながらかなりの距離を歩いているだろうと思う。ほとんど観光では行かないようなところまで足を伸ばしてみたりしたが、戻れる可能性が少なくなってきたので迷う前に引き返す。
 歩いた距離相応に、若干両足のすねの外側の筋肉に疲労が感じられる。歩き方や姿勢にも問題があるのだろうけど、もうこの歳では矯正できないだろう。そしてもうこんなに歩くこともないかもしれない・・・などと少々感傷的になったりして。

 帰りにスナック菓子とビール、そしてマンダリン味のシュウェップスを買って宿に戻る。
 テラスで本読んで休憩しながらまたビールでも飲もうかと考えていたが、宿の前のレストランがちょっと気になり、ビールとシュウェップスを冷蔵庫に、スナックを自分の部屋にほりこんで再び外出。
レンテンスープ でぃなあ
 昨夜も遅くまで賑わっていたレストラン・ドイドイ。具体的な名前は忘れてしまったが、日本のガイドブックにも載ってるらしい。
 そのドイドイで一人豪華な晩飯。写真(上)のレンテンスープ(レンズ豆のスープ)となんたらケバブ。
 ケバブには確か南東部の街の名前がついていたような気がするが当日の日記には何も書いていない。。。がその味は少々スパイシーでうまかった。調子に乗ってビールを注文して勝手に赤くなり、店の人に驚かれる。

 良い気分で宿に戻って今度こそ本当にテラスでビール。すぐにスズキくんとハルカちゃんがやってきて少し話す。二人はイランの大学に在学中なんだそうだ。なんだだからイラン関係に相当な関心があったのか。それにしてもこの若さでイランに単身(二人はそれぞれ別ルートでイラン入りしていた)乗り込んでいく思い切りの良さは大変うらやましい。ちょっとぽいスズキくんだけどその心意気は買おう(あんた何様?)。
 続いて他の日本人が三人加わり、ちょっとした宴会になってきた。誰かが買ってきたラキ(水割りにすると白く濁るハードな酒)も投入され、さすがに向かいのドイドイ・レストランの賑やかさには敵わないが適当に会話が弾む。ハルカちゃんは旅人風な若者と太宰の話題で意気投合。

 かれこれ1時間以上色々と話しながら飲んだが、突然ドォーンという大きな音がして会話が急停止。何事かと色めき立つ日本人をよそにオーナーはタイヤの破裂だろうと言っていたが、そんなもんじゃないのは誰でもわかる。
 そのうちあちらこちらからサイレンの音が聞こえ始め、酔っている日本人たちも次第にそわそわしだす。
 誰かが見に行ってみようと提案し、ヘベレケの一人とノリの悪いぼくを残してみんな出陣していった。もう一発あったらニュース程度じゃ済まないのにと気になったが、パッカーの分際でジャーナリスト気取りか海外にまで来て野次馬根性を出さなくてもいいだろうに。

 残されたヘベレケを優しく「部屋へ帰れ」と追い出し、同じく残されたビールなどを始末してぼくも部屋に戻って眠りにつく。あの音は一体なんだったんだろうか・・・結構大きな爆発には間違いないのだが。

 トルコ トルコ/イスタンブル ユヌスエムレホテル 2004年8月8,9日泊
ユヌスエムレホテル ユヌスエムレホテル
宿泊料2泊で34ドル、バス・トイレ・朝食付
「歩き方」のトップに載ってるらしい人気宿で、安くシングル・ツインに泊まりたい日本人客でいつも一杯。ぼくが入ったときもチェックアウト時間後なのに結構待たされたりした。オーナーは親切で女性の皆様方にもやさしく注意すべきことを教えてくれます。−ぼくがコレほどまでにしつこく女性はトルコで注意と書くにはそれだけの実例を目のあたりにしているからです。ご了承ください。−
部屋は必要最低限で見た目通り狭い。他の部屋は良くわからないが僕の入った部屋は、水回りを除けばまさに四畳半程度の広さしかなかった。イスタンブルで個室で1泊17ドルというのはこれでも良心的なのである。
オーナーは宿の左右にある旅行会社の従業員を警戒しているようだが、特に警戒されている向かって右の店の男たちもヘタな勧誘をすることなく話し相手になってくれる(ただそれでも、結果的に旅行会社関連で痛い目にあった日本人女性は非常に非常に多い)。また向かいにあるドイドイレストランは値段は良いが料理も良い。もう一つ、朝食を食べる屋上のテラスからの眺めはそれなりに良いというレベル。
ADD:Ishakpasa Mah. Sifa Hamami Sok. No:30 Sultanahmet Istanbul
TEL:+90(212)638 45 62

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